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ねんきん定期便の見方|50歳前後で変わる年金額の意味

ねんきん定期便の見方|50歳前後で変わる年金額の意味

町内会の役員をやっていて、今後の行事の打ち合わせのために集会所へ行ったのですが、その席でねんきん定期便についての話が出ました。

ねんきん定期便は、保険料の納付実績や将来の年金給付に関する情報を分かりやすく伝えることで、現役世代に年金の理解を深めてもらおうと始まった仕組みです。

年金について全く知識がない人からは「年金=難しい」「よく分からない」といった声が上がっています。

年金に対する難解なイメージが先行しているせいで、ねんきん定期便を受け取ったのに中身を見ていない人もいます。

 

年金制度をめぐっては、新聞やネット等で「今の現役世代は将来年金が受け取れない」とか「年金は将来なくなる」といった誤った情報も拡散されており、年金制度自体にネガティブな感情を持つ人は多いです。

公的年金では給付と負担のバランスを見直して調整が行われたり、不足する分を国が補助することが可能なので、日本が存在する限り年金制度が廃止することはないでしょう。

とはいえ、年金支給の開始年齢が引き上げられたり、年金保険料について引き上げられる等の可能性は高いかもしれません。

ねんきん定期便は、老後設計(リタイアメントプラン)に欠かせない重要書類であり、正しく読めば老後資金に向けた準備が明確になります。

だからこそ、自分の年金を正しく知っておくことが、老後設計の第一歩になります。

 

この記事から分かること

  • ねんきん定期便に記載されている基本情報(納付実績・加入期間・年金見込額)
  • 50歳未満と50歳以上で、年金額の計算の前提が異なる理由
  • 35歳・45歳・59歳の節目年齢に届く詳細版(封書)で確認すべきこと
  • 特別支給の老齢厚生年金の対象になる生年月日(男女で異なる点に注意)
  • 公的年金シミュレーター・ねんきんネットの使い方
目次[閉じる]

ねんきん定期便とは?|毎年届く「自分の年金の通知書」

ねんきん定期便は、被保険者に対して「保険料納付の実績」「将来の給付」に関する情報を通知するための書類です。

日本は国民皆年金のため、20歳以上60歳未満の人には、原則としてねんきん定期便が送付されます。

 

記載されている基本情報は次の3つです。

  • 保険料の納付実績(累計額)
  • 年金加入期間
  • 将来の年金額の見込み

 

なお、国民年金基金の加入期間は記載されません。

また、35歳・45歳・59歳の節目年齢では、通常のハガキ形式ではなく封書で、より詳細な内容(勤め先、資格取得・喪失年月日など)が届きます。

 

50歳を境に変わる年金額の意味

悩み

ねんきん定期便で最も重要な「将来の年金額」は、50歳を境に記載内容の前提が変わります

  • 50歳未満:これまでの加入実績のみをもとに計算した年金額
  • 50歳以上:現在の条件のまま60歳まで加入し続けたと仮定した見込み額

 

50歳未満の人は、実績ベースの数字のため、若いほど年金額が少なく表示されます。

これは当然の結果であり、記載額が少ないからといって保険料を未納にするのは危険です。

今後も保険料を納め続けることで、受け取れる年金額は増えていきます。

 

50歳以上の人の見込み額は、「現在と同じ条件で60歳まで加入」「現職の収入が維持される」「加入が途切れない」という前提で試算されているため、途中で退職・転職すると実際の受給額は変わる点に注意が必要です。

 

50歳未満のねんきん定期便の読み方

50歳未満の人に送られるねんきん定期便には、上から次の順で記載されています。

 

1.これまでの保険料納付額

第1号被保険者としての納付額、または厚生年金で自己負担した保険料の累計額(厚生年金は事業主が半分負担するため、自己負担分のみ記載)

 

2.これまでの年金加入期間

第1号(自営業・学生等)、第2号(会社員・公務員等)、第3号(扶養内の配偶者)の加入期間別に記載。受給資格期間(10年)には算入されるが年金額には反映されない「合算対象期間(カラ期間)」も含まれる

 

3.これまでの加入実績に応じた年金額

第1号・第3号期間は老齢基礎年金に、第2号(厚生年金)期間は老齢基礎年金・老齢厚生年金の両方に反映される

 

50歳未満のねんきん定期便の読み方

50歳未満の人に送られるねんきん定期便には、次のような内容が記載されています。

上から 「これまでの保険料納付額」 「これまでの年金加入期間」 「これまでの加入実績に応じた年金額」 となっています。

ねんきん定期便

1.これまでの保険料納付額

(1)第1号被保険者になるのは、自営業者や学生といった人で、厚生年金被保険者や扶養されている主婦以外です。

(2)には、会社員や公務員時代に自分が負担した保険料が記載されます。厚生年金の保険料は事業主が半分負担してくれるので、保険料の半分の自分が負担した額だけが記載されます。  

 

2.これまでの年金加入期間

第1号被保険者は自営業者や学生、第2号被保険者は会社員等、そして専業主婦や扶養内で働いている主婦が第3号被保険者になります。

合算対象期間は、年金の受給権を発生させるための10年には算入されますが、年金額には反映されません。

保険料未納のような自分に責任があるのとは違って、法律によって適用が除外されていた等自分に責任がないような場合をカラ期間として設定したのが合算対象期間になります。

 

3.これまでの加入実績に応じた年金額

第1号、第3号被保険者の期間は老齢基礎年金に反映され、会社員や公務員といった国民年金の第2号被保険者期間だけが老齢基礎年金と老齢厚生年金の2つに反映されます。

国民年金の受給資格期間を満たした人は、厚生年金保険の被保険者期間が1ヶ月でもあれば、それに応じた厚生年金が出ます。

 

50歳以上のねんきん定期便の読み方

次は50歳以上の人のねんきん定期便について説明します。

 

年金保険料

すでに説明したように、「1.これまでの保険料納付額(累計額)」と「2.これまでの年金加入期間」については年齢に関係なく実績が記載されます。

違うのは「3.老齢年金の種類と見込み額」という欄です。

ねんきん定期便50歳以上

 

  • これまでの保険料納付額 → 今まで収めた保険料の総額
  • これまでの年金加入期間 → 被保険者ごとの加入月
  • 老齢年金の種類と見込み額 → 今のまま60歳まで加入した場合の見込み額

 

老齢厚生年金は原則65歳支給ですが、男性は昭和36年(1961年)4月1日以前生まれ、女性は昭和41年(1966年)4月1日以前生まれの人は、「特別支給の老齢厚生年金」の対象になります。

支給開始年齢は生年月日・性別によって個別に定められています。

65歳からの年金と区別するため、65歳からのものを「本来の老齢厚生年金」と呼ぶこともあります。

なお、65歳になると特別支給の定額部分がなくなるため、年金額が急に下がらないよう「経過的加算」という調整が行われます。

 

35歳、45歳、59歳の節目年齢では封筒で届く

ねんきん定期便は、35歳・45歳・59歳といった年齢の時は、封書で届きます。

35歳、45歳、59歳は節目年齢とされ、これまでの加入記録、保険料の納付状況について詳細な内容を確認できます。 

加入履歴については「勤め先」「資格を取得した年月日」「資格を喪失した年月日」「そこでの加入月数」といったことが記載されています。

年金加入履歴 

 

また、国民年金の免除期間や付加保険料納付月数、月別の納付状況などが記載されます。

免除期間月数

保険料納付状況

 

厚生年金保険の保険料は、報酬を「標準報酬月額・標準賞与額」にあてはめて計算するのですが、この標準報酬月額と納付額も記載されます。

標準報酬月額

 

将来の年金額を試算する方法

50歳未満の人は見込み額が記載されないため、「結局いくらもらえるのか」が分かりにくいという声もあります。

その場合は、以下のツールで試算が可能です。

ツール名 提供元 特徴
公的年金シミュレーター 厚生労働省 登録不要・無料。ねんきん定期便のQRコードから読み込み可能。年収・引退年齢・受給開始時期を変えて試算できる
ねんきんネット 日本年金機構 登録すれば定期便を待たずにいつでも記録を確認可能。マイナポータル連携にも対応

 

ねんきんネットの登録方法は2通りあります。

マイナポータルと連携する方法(ユーザーID取得不要)と、ねんきん定期便に記載された17桁の「アクセスキー」を使ってユーザーIDを即時取得する方法です。

いずれの場合も、基礎年金番号とメールアドレスが必要になるため、年金手帳や年金証書など番号が分かるものを事前に用意しておくとスムーズです。

 

ねんきん定期便についてのまとめ

  • ねんきん定期便には保険料納付額・年金加入期間・年金額見込みが記載される
  • 50歳未満は実績ベース、50歳以上は60歳まで加入継続を前提とした見込み額が記載される
  • 35歳・45歳・59歳の節目年齢には、詳細な封書版が届く
  • 特別支給の老齢厚生年金の対象生年月日は男女で異なる(男性:昭和36年4月1日以前/女性:昭和41年4月1日以前)
  • 公的年金シミュレーターやねんきんネットを使えば、50歳未満でも将来の年金額を試算できる

 

ねんきん定期便で将来の年金額が分かれば、あとは現在の収支やこれからやりたいこと等をもとにライフプランが立てられます。

ねんきん定期便で自分の年金について知ることは、これからの自分に何が必要か知ることができるので、将来のために行動することができます。

公的年金の制度はかなり複雑なので、専門家を利用したり意見を聞きつつ、自分に必要な情報を取り入れていくことが大切です。

 

 

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、年金額や制度の詳細は個々の加入状況によって異なります。正確な年金見込額については、ねんきん定期便やねんきんネット、年金事務所にてご確認ください。本記事の内容は執筆時点の情報に基づいています。

 

 

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