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政策金利は今どこまで上がった?住宅ローンへの影響と家計の考え方

政策金利は今どこまで上がった?住宅ローンへの影響と家計の考え方

日銀の政策金利は2024年のマイナス金利解除以降、段階的に引き上げが続いています。

住宅ローンの返済額シミュレーションを交えて、金利上昇時代の家計の考え方を1級FP技能士が解説します。

 

この記事から分かること

  • 日銀の政策金利が、マイナス金利解除からどのように引き上げられてきたか
  • 政策金利の上昇が住宅ローン(変動金利)に与える影響
  • 金利が0.2%上昇するだけで総返済額がどれだけ変わるかのシミュレーション

 

目次[閉じる]

政策金利引き上げが家計に与える影響とは

日銀は2024年3月にマイナス金利政策を解除して以降、段階的に利上げを続けています。

2025年1月には政策金利(無担保コール翌日物金利)を0.25%から0.5%に引き上げ、これは2007年2月〜2008年10月以来、実に17年ぶりの水準となりました。

その後も利上げは続き、2025年12月に0.75%、2026年6月に1.0%となっています。

そして2026年9月17〜18日に開かれる金融政策決定会合では、政策金利をさらに1.25%へ引き上げる方針が有力視されており、実現すれば1995年以来、約31年ぶりの水準となります。

 

政策金利の上昇は経済や金融市場への影響が大きく、特に借入れをしている中小企業や住宅ローン利用者から心配の声が上がっています。

中小企業などは金融機関から借入して設備投資するので、借入金利が上がることは死活問題です。

 

変動金利は短期プライムレートの影響を受けますが、2024年のマイナス金利解除を受けて、主要銀行が17年ぶりに短期プライムレートを引き上げたことが話題になりました。

政策金利がここまで段階的に引き上げられたことで、住宅ローンの返済額に与える影響も大きくなっています。

日銀の利上げを受けて短期プライムレートを引き上げることを決定した銀行も相次いでいます。

すでに複数回の利上げが実現していますが、今後もさらに金利が上がる可能性があります。

今回は、金利上昇が家計に与える影響を考えていきます。

 

政策金利引き上げが生活に及ぼす影響

●金利上昇の影響

メリット デメリット
受取利息、資産が増える 支払利息、住宅ローンの負担が増える

 

中小企業・設備投資への影響

金利引き上げの影響が大きいと言われてるのは不動産業と製造業です。

不動産業は金融機関から資金を借りて不動産を仕入れたり、建物を建設するので影響は大きいといわれています。また、金利が上がれば住宅ローンを組んで住宅を購入する人が減少します。

製造業も融資で設備投資をするので、金利が上がれば利息の負担は増えますし、設備投資を先延ばしする動きも出ます。

 

円高・円安と資産価値への影響

日本の金利が上がれば円が買われて円高に動く可能性があります。

円高に動けば外貨建ての金融資産が目減りすることになります。

 

預金金利が上がるメリット

金利が上昇するメリットとしては、短期プライムレートの引き上げで預金金利が上昇するので、受け取れる利息が増えます。

金利が上がれば、借入金の負担が増えるデメリットがありますが、貸付金による受取利息や受取配当金が増えるメリットもあります。

 

政策金利の引き上げが住宅ローンの返済に及ぼす影響

変動金利は短期プライムレートの影響を受ける

政策金利の引き上げで影響を受けると懸念されてるのが住宅ローンです。

変動金利は短期プライムレートの影響を受けるため、政策金利の上昇は住宅ローン金利の上昇に直結します。

実際、2024年に主要銀行が17年ぶりに短期プライムレートを引き上げたことは記憶に新しいことでしょう。

 

金利0.2%上昇でも総返済額は大きく変わる

金利0.6%で3,000万円を35年返済している場合、金利が0.8%に上昇すると月々の返済額は約1,300円に増え、総返済額では約84万円の負担増になります。

このように、わずか0.2%の上昇でも長期では大きな差になるため、今後の金利動向には注意が必要です。

 

【ケース別】金利上昇による住宅ローン返済額の変化

以下のシミュレーションは、金利上昇の「仕組み」を理解するための参考例です。

基準となる金利水準自体は執筆時点(2026年9月)の実際の住宅ローン金利より低めの設定になっていますが、「金利が0.1〜0.2%上がるとどれだけ負担が増えるか」という考え方自体は、現在の金利水準に置き換えても同様に当てはまります。

  将来、どこまで住宅ローンの金利が上がるかは不明な点が多いので、ここではいくつかの例をもとに見ていきます。

 

3,000万円・35年・金利0.6%の場合

住宅ローンを返済期間35年、金利0.6%で3,000万円借りた場合の返済額は月々79,208円です。

6年目から0.7%に上昇したと仮定すると、月々の返済は80,369円になり、今後30年で417,960円の負担増になります。

 

6年目からの金利 返済額 総額
0.75% 80,953円 628,200円
0.8% 81,540円 839,000円
0.85% 82,130円 1,051,920円
0.9% 82,723円 1,265,000円

 

5,000万円・35年・金利0.5%の場合

当初の返済額:129,792円→6年目から金利上昇

6年目からの金利 返済額 負担増総額
0.6% 131,704円 688,320円
0.7% 133,634円 1,383,120円
0.8% 135,582円 2,084,400円

 

7,000万円・30年・金利0.4%の場合

当初の返済額:206,376円→6年目から金利上昇

6年目からの金利 月々の返済額 負担増総額
0.5% 208,931円 766,500円
0.6% 211,506円 1,539,000円
0.7% 214,102円 2,317,800円

 

金利上昇時代に住宅ローン利用者が考えるべきこと

2026年9月では、政策金利はすでに1.0%〜1.25%程度まで上昇しており、記事内のシミュレーションで扱っている0.4〜0.9%台の金利は、実勢よりも低めの水準になっています。

とはいえ、固定金利は変動金利よりも先に上昇する傾向があるため、両者の差自体はなお存在しています。

 

固定金利と比較して、変動金利にどの程度の差があるかは常に確認しておく必要があります。

差が大きいうちは、変動金利が少し上昇した程度では、まだ変動金利の方が有利なことが多いです。

 

例えば、5,000万円を35年で借りた場合、0.5%と2%とでは月々の返済額が129,792円、165,631円とその差は35,839円もあります。

総額だと1,500万円の差になるので、借りるときの金利はバカにできません。

 

日本銀行の田村直樹審議委員は、2025年2月の講演で「2025年度後半には少なくとも1%程度まで短期金利を引き上げておくことが必要」との考えを示していましたが、実際に2026年6月に政策金利は1.0%に到達し、この見通しどおりの展開となっています。

 

◎金利上昇時代に考えておくこと

  • 固定金利と変動金利の比較を続ける

  • 借り換え・繰上げ返済の検討

  • 生活防衛資金の確保

  • 変動と固定の差額を積立てるという考え方

 

まとめ|住宅ローンは借りた後の金利管理が重要

現状では固定金利より変動金利の方が有利なので、固定金利に借り換える動きは控えめですが、変動金利の場合は将来のリスクについて考えておくといいでしょう。

あわせてライフプランを立てて、投資に挑戦するのも生活の防衛になります。

 

  • 政策金利は段階的に上昇を続けており、2026年9月時点で1.0%〜1.25%程度の水準にある
  • 固定金利と変動金利の比較を定期的に行う
  • 借り換えや繰上げ返済を検討する
  • 生活防衛資金を確保する
  • 固定金利にしたつもりで変動金利との差額を積立て、インフレに備える

 

住宅ローンは借りたら終わりではなく、金利と付き合い続けるモノなので、ライフプラン全体を定期的に見直すことが将来の安心につながります。

 

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