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雇用保険とは?失業手当だけじゃない、それ以外の給付内容と加入条件とは?

雇用保険とは?失業手当だけじゃない、それ以外の給付内容と加入条件とは?

雇用保険は名前が広く知られている制度で、社会人であればほとんどの人が聞いたことがあると思います。

もともとは失業保険法として運用されていた制度を見直し、昭和49年(1974年)に雇用保険法として制定されました。

雇用保険というと、失業した際の「基本手当」(いわゆる失業手当)が知られていますが、実はそれだけではありません。

今回は、雇用保険の給付や加入条件について整理します。

 

この記事から分かること

  • 雇用保険の目的と、失業手当以外にどんな給付があるか
  • 雇用保険に加入できる人・できない人の条件
  • 一般被保険者・高年齢被保険者・短期雇用特例被保険者・日雇労働被保険者の違い
  • 2028年10月に予定されている適用拡大の内容

 

目次[閉じる]

雇用保険とは?目的と役割

雇用保険は、労働者が失業した場合や教育訓練を受けた場合などに必要な給付を行うことで、労働者の生活や雇用の安定を図っています。

この目的を達成するため、失業等給付を行うほか雇用安定事業及び能力開発事業を行っています。

雇用安定事業及び能力開発事業では、企業に助成金を支給したり、再就職や就労の支援を行っています。  

雇用保険法第1条
雇用保険は労働者が失業した場合及び労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に必要な給付を行うほか、労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合に必要な給付を行うことにより、労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに、求職活動を容易にする等その就職を促進し、あわせて、労働者の職業の安定に資するため、失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図ることを目的とする。

 

雇用保険で受けられる主な給付

雇用保険の失業等給付には、次の4種類があります。

 

給付の種類 内容
求職者給付(基本手当など) 失業中の生活を支える給付
就職促進給付 早期の再就職を後押しする給付
教育訓練給付 労働者が自ら教育訓練を受けた場合の給付
雇用継続給付 育児休業給付・介護休業給付など

 

 

基本手当は、一般被保険者が「失業している」ことが要件です。

 

単に仕事を辞めた(離職した)だけでは対象にならず、働く意思があることも必要です。

 

基本手当を受給する場合は、4週間ごとに失業状態にあるかどうかの確認(失業認定)が行われます。

 

雇用保険に加入できる事業所

雇用保険では、原則として労働者を1人でも雇用している事業は「適用事業」となり、加入対象になります(強制適用事業)。

 

強制適用事業以外に、次の要件をすべて満たす事業は「暫定任意適用事業」となります。

  • 国・都道府県・市町村など、またはこれらに準ずるものの事業、および法人である事業主の事業でないこと
  • 農林水産業に該当すること
  • 常時5人未満の労働者を使用すること

 

暫定任意適用事業は、労働者の2分の1以上の同意があれば、雇用保険への任意加入を申請できます。

 

雇用保険に加入できないケース(適用除外)

適用事業で雇用される労働者は、原則として被保険者になります。

 

ただし、次に該当する人は適用除外となり、被保険者にはなりません。

  • 1週間の所定労働時間が20時間未満である場合
  • 同じ雇用主の適用事業に継続して31日以上雇用される見込みがない場合
  • 学生など
  • 船員であって、政令で定める漁船に乗り組む者(1年を通じて船員として適用事業に雇用される場合は被保険者)
  • 季節的に雇用される者で、4か月以内の期間を定めて雇用される、または1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満のいずれかに該当する場合
  • 国・都道府県・市町村などの事業に雇用される者で、退職金等が求職者給付・就職促進給付の内容を超えると認められる一定の者

 

なお、この「週20時間」という基準は、2028年10月から「週10時間」に引き下げられることが法改正により既に決定しています。

今後は、より短時間の勤務でも雇用保険の対象になる見込みです。

 

雇用保険の被保険者区分

雇用保険の被保険者には、一般被保険者、高年齢被保険者、短期雇用特例被保険者、日雇労働被保険者があります。 

 

一般被保険者

一般被保険者は、高年齢被保険者、短期雇用特例被保険者、日雇労働被保険者以外の被保険者をいいます。

パートやアルバイトであっても、適用要件を満たせば被保険者となります。  

会社員やパート・アルバイトなど多くの人が該当します。

 

高年齢被保険者

高年齢被保険者は、65歳以上の被保険者で、短期雇用特例被保険者および日雇労働被保険者に該当しない人です。

平成29年から65歳以上の労働者についても雇用保険の対象となりました。

65歳以上の人は、今までは雇用保険料が免除されていましたが、2020年4月から保険料徴収の対象となります。

 

短期雇用特例被保険者

 

短期雇用特例被保険者は、季節的に雇用される者で、以下のいずれにも該当しない被保険者をいいます。

  • 4箇月以内の期間を定めて雇用される者
  • 1週間の所定労働時間が20時間以上であり、厚生労働大臣の定める時間(30時間)未満の者

 

日雇労働被保険者

 

日雇労働被保険者は、日雇労働者で、以下の要件に該当する人をいいます。

  • 適用区域に居住し、適用事業に雇用される者
  • 適用区域外の地域に居住し、適用区域内にある適用事業に雇用される者
  • 適用区域外の地域に居住し、適用区域外の地域にある適用事業であって厚生労働大臣が指定したものに雇用される者

 

日雇労働者には、次の人が該当します。

  • 日々雇用される者
  • 30日以内の期間を定めて雇用される者

ただし、前2月の各月において18日以上同一の事業主の適用事業に雇用された者及び同一の事業主の適用事業に継続して31日以上雇用された者については、公共職業安定所長の認可を受けた場合を除いて日雇労働者となりません。

 

自分が加入対象かどうかを判断するポイント

一般的な労働者(社員・アルバイト・パート)の場合、加入対象かどうかは主に次の2点で決まります。

  • 週の所定労働時間が20時間以上あるか(2028年10月以降は10時間以上)
  • 31日以上の雇用が見込まれるか

学生は原則として対象外です。

 

まとめ

  • 雇用保険は失業手当(基本手当)だけでなく、就職促進給付・教育訓練給付・雇用継続給付など多彩な給付がある
  • 加入条件を満たせば、アルバイト・パートも被保険者になる
  • 被保険者は一般・高年齢・短期雇用特例・日雇労働の4区分に分かれる
  • 2028年10月から、加入基準が「週20時間以上」から「週10時間以上」に引き下げられる予定

雇用保険は身近な制度である一方、対象にならなければ給付を一切受けられません。

まずは自分が被保険者に該当するかどうかを把握しておくことが、いざという時の備えになります。

 

 

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の加入資格や給付内容は状況により異なります。詳細はハローワークや専門家にご確認ください。本記事の内容は執筆時点の情報に基づいています。

 

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