何から始めればいい?需要のある資格の選び方と活かし方

資格取得には様々なメリットがあります。

資格取得のメリット

  • キャリアアップや転職に有利
  • 収入アップにつながる
  • 学んだことが日常生活に役立つ
  • 独立や副業の足がかりになる
  • 自分に自信が持てるようになる

しかし、資格は何種類もあるため、何から始めたらいいか迷う人は多いです。世の中の資格の数は、千以上とも三千を超えるとも言われています。

 

簿記検定やファイナンシャルプランニング技能士などといった仕事でも役立つ専門資格には、国家資格、公的資格、民間資格といった種類があります。

また、資格の中には、その資格がないと業務を行えないものもあります。

 

多くの人がイメージする有名な資格というと、やはり国家資格でしょうか?

確かに有名な資格の多くは国家資格に分類されますが、公的資格にも日商簿記のような国家資格以上に人気の資格もあります。

国家資格・公的資格・民間資格の違い

仕事などで使われる専門資格は、資格を付与する団体などによって分けることができます。

専門資格には、資格を付与する団体によって大きく「国家資格」「公的資格」「民間資格」の三つに分けられます。

 

国家資格は、国の定める法律に基づいて試験が実施されています。

国家資格にも受講するだけで取れる資格はありますが、公的資格や民間資格と比べると難易度が一般的に難しくなります。

医師、弁護士、建築士といった社会的に地位が高いとされる職業の資格は国家資格がほとんどです。

公認会計士、税理士、弁理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士といったいわゆる士業も国家資格になります。人気の宅地建物取引士の資格も国家資格です。

 

国家資格は国の法律に基づく資格なので、世間の信頼も高いです。

だからといって公的資格や民間資格がダメというわけではなく、日商簿記のように企業から評価される公的資格もあります。

代表的な国家資格

  • 士業(弁護士・会計士・税理士・司法書士・弁理士・社会保険労務士など)
  • 宅地建物取引士・管理業務主任者・マンション管理士
  • 危険物取扱者

 

公的資格は、日本商工会議所や地方自治体といった団体が実施している資格です。

簿記検定試験や英検が公的資格に該当します。

不動産業界で人気資格の不動産コンサルティンマスターも公的資格です。不動産コンサルティングマスターは、宅地建物取引士か不動産鑑定士、一級建築士といった資格取得者でないと受験できないので、受験者のレベルは高いとされています。

代表的な公的資格

  • 簿記(日商簿記・全経簿記)
  • CFP(ファイナンシャルプランナー)
  • ケアマネージャー

 

民間資格は、民間の団体や個人が自由に設けることができる資格です。

主催者が自由に設けることができるので、主催者側の金儲けのためといった資格もあります。合格率を高くして資格者登録させ、年間登録料や会費、更新料を取ることが目的みたいな資格もあります。もっとも更新料が高い士業も国家による資格ビジネスといえないこともありません。

民間資格には、○○士のように名称の最後に士をつけて士業っぽく見せてる資格も多いです。

  • 住宅ローンアドバイザー
  • 敷金診断士

     

    業務独占資格・名称独占資格・必置資格

    業務独占資格は、ある一定の行為を許される資格です。

    本来は禁止されている行為について、資格を持っている人だけに業務として認められます。

    宅地建物取引士であれば、不動産の取引で契約前に行う重要事項説明が独占業務にあたります。

    宅地建物取引士として独占業務を行うには、試験に合格した後、登録して宅地建物取引士証の交付を受ける必要があります。

     

    業務独占資格は、さらに有償か無償かでも分けることができます。

    有償業務独占資格は、報酬を得る場合にはその資格がなければできない業務についての資格です。無償の場合は資格がなくても行えます。

    無償業務独占資格は、無償で行う場合でも資格がなければ行うことができません。医者や弁護士、税理士が該当します。

     

    名称独占資格は、資格がなければ名乗ることができない資格をいいます。

    例えば、ファイナンシャルプランナーの資格の一つに、ファイナンシャルプランニング技能士資格があります。

    ファイナンシャルプランナーは誰でも名乗れますが、ファイナンシャルプランニング技能士は資格に合格しなければ名乗れません。

    ファイナンシャルプランニング技能士だけでなく、実は資格のほとんどは名称独占資格です。

     

    必置資格は、業務を行う場合には資格を保持している人を置かなければならない資格です。

    たとえば、不動産会社は5人に1人以上の宅地建物取引士を置かなければならないとされてるので、宅地建物取引士も必置資格です。

    マンション管理の国家資格である管理業務主任者もそうです。一方、同じマンション管理のマンション管理士は名称独占資格です。

    ねらい目は独占業務・必置資格

    資格は実務能力を必ずしも保証しませんが、あれば一定レベルのスキルの証明になります。

    どのような資格であっても無駄なものはありませんが、せっかく努力して取得を目指すのであれば、独占業務のある資格や必置資格がおすすめです。

    独占業務がある資格や必置資格は需要がありますし、独占業務ある難関資格なら高額報酬も狙えるからです。

    まとめ

    国家資格や独占業務について宅地建物取引士の資格を例にまとめると以下のようになります。

    ・宅地建物取引士は国家資格

    ・重要事項説明といった独占業務がある

    ・宅地建物取引業者資格保持者を置かなければならない(必置資格)

     

    資格の選びのポイント

    • 独占業務はあるか
    • 目的を明確にする
    • 自分の興味・得意と一致してるか
    • 資格取得後の活かし方をイメージできるか
    • 難易度と費用のバランスを考える
    • 試験日や勉強時間に無理がないか
    • 受験資格が必要か(実務経験など)

     

    初心者向け資格一覧

    ジャンル 初心者向け資格例
    お金・経済 FP技能士、簿記、証券外務員
    IT・パソコン ITパスポート、MOS、基本情報技術者
    語学 英検、TOEIC、通訳案内士
    法律 宅建、行政書士、社労士
    医療・福祉 登録販売者、介護福祉士、医療事務
    教育・保育 保育士、チャイルドマインダー
    趣味・暮らし 色彩検定、食生活アドバイザー、防災士

     

    最後に資格選びでの注意点をお伝えします。

    • 資格を取っただけでは仕事に直結しないことがある(自分がどうなりたいかが大事)
    • 国家資格以外は信頼度に差がある(全く役に立たないのがある)
    • 継続学習・更新料が必要な資格が多い(FP、宅建士、医療系など)
    • 年会費が数万円以上かかる資格がある(士業全般)
    • 資格はしょせん資格、身につけた知識を活かすことが重要