![1年半勉強を続けて簿記1級に合格したTさんの合格体験記](https://i0.wp.com/yokohama-lifeplan.com/qualification/wp-content/uploads/2024/12/thumb-422147_1280.jpg?fit=1024%2C682&ssl=1)
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日商簿記1級は難易度が高いことでも知られる試験ですが、この資格を取得することで様々なメリットがあります。
日商簿記1級を主催する日本商工会議所によると「極めて高度な商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算を修得し、会計基準や会社法、財務諸表等規則などの企業会計に関する法規を踏まえて、経営管理や経営分析を行うために求められるレベル。合格すると税理士試験の受験資格が得られる。公認会計士、税理士などの国家資格への登竜門。」と紹介されています
公認会計士を教える講師によると、「簿記1級の壁が公認会計士の適性を判断するものになってる」とのことです。
私も簿記1級の試験を何度か受けましたが、簿記2級の10倍くらい難しかったです。
簿記1級に受かるまで学習したことは、これからの人生で必ず役に立ちます。それは、知識だけでなく、難関試験に合格したという自分に対する自信がつくからです。
簿記1級は難易度が高いですが、勉強方法を間違えなければ誰でも合格できる試験です。
日商簿記1級の試験概要
日商簿記1級の試験は、商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算の4科目から出題されます。
実際の試験では、商業簿記と会計学、工業簿記と原価計算が同じ時間で行われますが、それぞれの科目で4割以上の点が取れないとその時点で不合格(足切り)になります。
試験は年に2回実施され、70%以上の点数で合格できます。ただ、合格率が毎年10%になるように調整されるので、上位10%に入らないと合格できません。
試験は同じ日に商業簿記と会計学、工業簿記と原価計算が行われ、試験時間はそれぞれ90分です。
全経簿記1級のような科目合格制はないので、同じ日に実施される商業簿記・会計学、工業簿記・原価計算で合格点を取らなければいけません。
日商簿記1級の合格者には税理士試験の受験資格が与えられます。
日商簿記1級の試験
試験科目 | 内容 | 時間 |
商業簿記 | 一般企業の会計処理 | 合計70点以上(100点満点)で合格
ただし、それぞれの科目で40%(10点)以上が必要 |
会計学 | 会計の理論 | |
工業簿記 | 部門・工業別の記録・計算 | |
原価計算 | 財務会計・管理会計 |
Mさんの合格体験記
ミク「日商簿記1級の合格おめでとうございます!」
Tさん「ありがとうございます」
ミク「早速ですが、どうして簿記1級を受けようと思ったのですか?」
Tさん「就職活動のために簿記3級を取得したのですが、その後も勉強を続けて卒業までに2級まで取りました。2級の勉強をして簿記が楽しくなり、社会人になってからは簿記1級に挑戦してました。」
ミク「就職した後も勉強を続けるなんてすごいですねー。」
ミク「簿記1級は独学ですか?」
Tさん「最初は独学で挑戦しましたが、簿記1級の難易度があまりに高く、試験を受けたら40点も取れませんでした。これは無理だと思って大手資格学校を利用することにしました。
資格学校は通学だったので決まった時間に通うのは大変でしたが、モチベーション維持につながりました。講義も分かりやすく、試験で出題されるところを効率的に学習できるのも良かったです。」
ミク「合格までにどれくらい学習しましたか?」
Tさん「資格学校を通って最初の試験(2回目)で68点の不合格だったので、結局3回目で合格しました。
仕事がある日もマクドナルドや図書館で1時間くらい勉強してから帰りました。遅れた分は週末に取り返すように勉強しました。時間にすると独学期間も合わせて1200時間くらいやってると思います。」
ミク「努力と根性で勝ち取った合格ですね。」
ミク「簿記1級の合格のポイントとかありますか?」
Tさん「うーん、最後まで諦めないことでしょうか。
合格まで勉強を続けるということもそうですが、試験にも言えることです。自分では全然わからなかったと思っても意外と点が取れてることがあります。簿記1級は相対試験なので、分からない問題は他の受験生も分からないということです。私も3回目の試験で工業簿記が分からず、お通夜モードで帰宅しましたが、結果は合格でした。」
ミク「なるほどー、諦めない気持ちが大切ですね。」
ミク「今後はどうしたいとかありますか?」
Tさん「簿記1級に合格後、税理士の学習を始めました。簿記1級に独学で挑戦して歯が立たない経験をしたので、税理士は簿記論と財務諸表論から資格講座を利用してます。」
ミク「素晴らしいですね。勉強頑張ってください。」
ミク「本日はありがとうございました。」
体験から学んだ日商簿記1級の学習について
私は日商簿記1級は独学でしたが、理由は資格予備校が高かったからです。当時の私は大学生だったので20万円の受講代が払えませんでした(今は少し安くなってる)。
独学だと試験情報も自分で調べないといけません。当時の私はガラケーでしたが、パソコンを持ってたので助かりました。
私は簿記1級を独学で学んで苦労したので、できれば資格予備校の利用をおすすめしますが、中には私のように貧乏の中独学を目指す人がいると思うのでアドバイスのようなものをまとめておきます。
- テキストは実際に手に取って分かりやすいものにする(おすすめはネットスクール)
- 独学だと教材が限られる
- 過去問は解けるまでやる
- 過去問は7回以上やる
- 電卓はちゃんとしたものを使う
- 毎日1問でも問題を解く(休まない)
- 試験勉強を楽しむ
- 情報はネットで最新情報を得る
- 合格まではSNSやゲームを我慢する
- 模試だけはできれば受ける(受けない場合は予想問題集をやる)
- 試験直前期は新しい教材に手を出さない
- 会計士や税理士レベルの問題を解くと成績が伸びることがある
運よく2回目の受験で合格できましたが、学生で時間が取れたので1400時間以上は勉強しました。
商業簿記:23点
会計学:24点
工業簿記:18点
原価計算:23点
日商簿記1級の試験のポイントは工業簿記か原価計算で足切りにならないことです。特に工業簿記で足切りにあう人が多いので、私の場合は工業簿記に力を入れました。
試験では見直しも大切です。本番の試験で見直ししたら、商業簿記の問題文で見落としてた箇所に気づくことができ、そのおかげで高得点を取れました。今までに様々な試験を受けてますが、見直ししたおかげで合格できたのは一度や二度ではありません。
簿記1級は合格率が10%になるよう調整される相対試験とされており、簿記1級に合格した人でも再受験で合格できるか難しい試験です。
頑張れば独学でも合格を目指せる試験ですが、難易度が高いため資格講座を利用しないと学習期間が長期化するおそれがあります。