開業したばかりのファイナンシャルプランナーは何の業務から始めるのがよいか

せっかくファイナンシャルプランナー(以下FP)の資格を取ったのだから、少しでもお金を稼ぎたい」と思ってる人はたくさんいます。

特にFP協会の会員であるAFPとCFPは維持費が毎年最低でも1万5千円以上かかるので、資格手当が付かない人の中にはもったいないと思って退会する人も多いです。

FPで学ぶことは実生活で役立つことが多いといった理由でFP会員を続けてる人もいますが、少しでも稼ぎたいと思っているFP資格者は多く、FP協会のボランティア相談員の倍率が高いのもその表れです。私がFP協会の活動に参加してた時に知り合った人の中には、ボランティア相談員に6回目でようやく受かったという人もいました。

 

私もFP事務所で働いたことがありますが、最初におすすめなのは執筆業です。

テーマが金融であれば立ち位置によって内容が変わることはなく、ライターでもブログでもFPとして書くことは同じなので、どちらであっても意義があります。相談業務だと幅広い知識が必要ですが、執筆業務だと調べながらでき、FPの復習にもなります。

ファイナンシャルプランナーの3つの業務

FPの主な業務には、相談業務、執筆業務、講演業務があるといわれています。

相談業務は、個別相談からその人の目標や希望を明確化してファイナンシャルプランニングの達成をサポートします。相談業務で重要と言われてるのが顧客の声に耳を傾けるということです。

初回を無料相談にすると相談のハードルが下がり、相談者も相談しやすくなります。

 

執筆業務は、原稿の執筆やブログ、金融サイト等での記事作成をいいます。私はFP資格を取った時は本や雑誌で情報を得ることが多かったので、執筆というと本や雑誌に載ることを想像してましたが、今はWebの記事が主流になりました。

Webの金融ライターであれば田舎でも活動できるので、私が資格講師をしていた頃の生徒さんは金融ライターをしてる今が人生で一番稼いでるそうです。

 

講演業務は、複数の人に決まったテーマについて話すことです。セミナーや勉強会もそうです。人をうまく集められれば、1回の講演で100万円以上稼ぐ人もいます。

知名度も重要ですが、最初のうちは人が集まりにくいので、根気よく続けることも必要です。

 

相談業務、執筆業務、講演業務の中では、FPの初心者向きと言われてるのは執筆業務で、次に講演業務、一番難しいと言われてるのが相談業務です。

執筆業務と講演業務は事前にテーマが分かっているので、調べながら資料をまとめることができますし、知識のアップデートや復習にもなります。最初は執筆業務から始めて力をつけたら、講演業務まで範囲を広げていくのがいいかもしれません。

執筆業務は、ネットでライター募集と検索するとたくさん出てきます。ランサーズやココナラといったクラウドソーシングが初心者向きとして有名です。また、執筆業務ではSNSと自分のホームページがあると何かと役に立ちます。



 

FPの業務で最もハードルが高いとされてるのが相談業務です。執筆業務と講演業務はテーマが決まってますが、相談業務には広い範囲の知識が必要だからです。

相談業務では、保険の相談から急に不動産の相談や投資の相談といったように別の相談に変わることもあります。私は保険業と不動産業で最初に相談業務を経験しましたが、特定の業務なので相談内容もだいたい決まってたので楽でした。FPとして相談を受ける場合はそうはいかないので、少なくともライフプランを立てる上で必要な知識は確実にしておくとよいでしょう。

 

あとはどの業務にも向き不向きがあるので、実際にやってみて何の業務を中心にやっていくかは自分で決めるしかありません。

FP初心者に向いてる業務比較

相談業務 執筆業務 講演業務
必要な知識レベル 高い 低い 普通
難易度 高い 低い 高い
収入 低い 低い 高い(有名になれば)

FP資格は副業にも向いている

せっかくFPの資格を取っても、知識レベルに自身が持てずなかなか踏み出せない人もいます。

FPは事務所を借りずにネットで活動してる人がほとんどなのを見ても分かるように、副業から始めやすい業種です。FPとしていきなり独立せず、副業から始めてその後を考えても遅くはありません。

今はレンタルオフィスもありますし、WordPressを使えばホームページも格安で作れます。ホームページがなくてもSNSを使って仕事を取る人もいます。

世の中には様々な仕事がありますが、FPは士業と似ていて事務所を必要とせず、仕事の依頼があれば出張したり、オンラインでも対応できます。

 

Webライターとして記事を書く際、最後に著者の紹介を載せてもらえる案件もあります。そういった案件は報酬が安くてもFPの宣伝になるので、宣伝と割り切って依頼を受けるのもいいと思います。

CFP・1級FP技能士があると仕事が増えやすい

FP自体は資格がなくても業務を行えますが、CFPや1級FP技能士といった上位資格を取ることで顧客からの信頼も得やすくなり、仕事につながりやすくなります。

ただ、どちらの試験もそこそこ難易度が高く、資格の取得までに2,3年かかるのが普通です。維持費がかかりますが、CFPだったら合格率が高いので合格もしやすいです。

CFPのメリットとして、FP協会のCFP検索システムに登録できることが挙げられます。私がCFPとして登録して最初のお客様はリスティングからでしたが、CFP検索システムも見たとおっしゃってました。現在、Googleやヤフーの広告を活用してますが、仕事を得るためには認知されることが大事です。CFP検索システムに登録できるのは集客に効果的です。

 

また、Webライターの募集にはCFPや1級FPのみを対象としたものもあります。専門性が求められるので単価も高めです。

より専門性を深めるため、CFPや1級FPの他にも宅地建物取引士や士業を目指すのもいいと思います。

証券外務員や保険募集人は比較的合格しやすく、FP業務との親和性も高いのでおすすめです。

資格に限らず読書もそうですが、FPとして開業したからには常に学習する心構えが大切です。

CFP・1級FPの資格があるだけでは稼げない

私はCFPに登録した後、様々なFP団体、勉強会に参加しましたが、CFPや1級FPといった難関資格を持っていても稼げないと嘆く人は多いです。

そういう人たちに共通するのはホームページがない、CFP検索システムに登録してない、SNSをやってない等(問い合わせようがない)やらなければいけないことをやってません。

ブログも数回やって反応がなければ後は放置状態ということも多く、それではせっかく取った難関資格も活かせません。

 

WordPressはカスタマイズしやすいので、せめてホームページくらいは何とか自分で作成することをすすめます。Wordpressならドメイン代とサーバー代をあわせて年間1万5千円以下で自分のホームページが持てます。

ブログを書いて見直してを続けることでライティングスキルやSEO知識が付き、気づいたら10万を超すPVになってた何てこともあります。ホームページ内のブログを続けることでライティングスキルが上がり、集客にも好影響を与えてくれます。

ブログは反映されるまで数カ月、半年かかることも普通ですが、ちゃんと取り組めば結果につながりやすいです。

ブログを書いても検索結果に認識されるのに時間がかかるので、その間に投資を始めてみるのもおすすめです。私がCFPになった時は投資も少額でしたが、投資額が1,000万円を超えた頃から体験を交えたアドバイスができるようになり、説得力も増したと思います。

いずれにしても出来ることは全部やってみることが大切かもしれませんね。

まとめ

・FP資格を活かしたいと思ってる人は多い

・FPの主な業務は相談業務、執筆業務、講演業務

・FPは副業にも向いている

・初心者は執筆業務から始めるのがよい(報酬は低い)

・記事に著者の名前が入り、ホームページにリンクを貼れるなら安くても依頼を受けるメリットがある

・1級FP、CFPだと仕事の依頼が増える

・1級FP、CFPでも仕事がない人は多い

・ホームページがあると何かと役に立つ