日本FP協会のCFPに合格するための勉強法と必要な勉強時間

日本では1級ファイナンシャルプランニング技能士とともにファイナンシャルプランナーの最高資格とされているのがCFPです。

CFPは(CERTIFIED FINANCIAL PLANNER)の略で、日本では日本FP協会が認定しています。

もともとはファイナンシャルプランナー先進国のアメリカの資格なので、日本よりもアメリカでの認知度が高い資格です。

世界26か国・地域で導入されている世界共通水準の資格で、高度な知識とスキルを持ち、専門家としての確固たる倫理と経験を備えたFPに与えられる資格です。国際CFP®組織FPSBとのライセンス契約の下に、日本では日本FP協会が認定しています。

ちなみにCFPに認定されたからといって何かができるようになるわけではなく、CFPを名乗れるだけです。名称独占資格みたいなものです。

CFPの過去問に書いてありましたが、アメリカでは弁護士や公認会計士と並ぶ難関資格だそうです。

日本では知名度が低いCFPですが、将来的には凄い資格になるのかもしれません。

CFP®認定者試験の受験資格

CFP認定者試験には受験資格があります。

FP協会の普通資格にあたるAFP認定者と大学院で所定の課程を修了した人が受けられます。

 

CFPの受験資格

  • AFP
  • 大学院で所定課程を修了した者

CFPはもともとアメリカの資格ですが、向こうでは大学院でプログラムを学ぶのが普通のようです。しかし、日本ではAFP経由で受験する人がほとんどです。

将来的にファイナンシャルプランナーとして活動したい人は、日本FP協会の会員(AFP)になってCFPを目指すのがおすすめです。

AFPになるには、2級ファイナンシャルプランニング技能士試験の合格とAFP認定研修の修了が必要です。

詳しくは以下の記事で解説しています。

日本FP協会のAFPと2級FP技能士はどちらがおすすめ?それぞれの費用とメリット

CFPの試験は6課目ある

CFPの試験に合格するには、6課目ある全ての試験に合格しなければなりません。

CFP資格審査試験の試験課目
  • 金融資産運用設計
  • 不動産運用設計
  • ライフプランニング・リタイアメントプランニング
  • リスクと保険
  • タックスプランニング
  • 相続・事業承継設計

    試験は年に2回実施され、1課目ずつ取ってもいいし、1回で6課目まとめて取っても問題ありません。

     

    CFP試験は課目合格制なので、合格した課目はその後も有効です。

    それぞれの課目は30~40%の合格率で調整されます。

     

    それぞれ日曜日に2週にわたって行われるので、私は1週目と2週目にそれぞれ1課目ずつ取っていきました。

    ライフプランニングに落ちたのが余計でしたが、おかげで合格まで負担を感じずのんびりと学習できました。

    どの課目でも税金は出てくるので、タックスプランニングから始めると後が楽だと思います。

     

    6課目に無事合格した後は、エントリー研修の受講と実務経験3年の要件を満たしてCFP登録ができます。

    難関といわれるだけあって内容は難しい

    CFPのテキストを見ると専門的な内容ばかりで読むだけでも疲れそうです。

    テキストを開くとファイナンス理論で貨幣の時間価値が数式で解説してたり、キャッシュフローを割り引いて現在価値に直したり、投資収益率やら効率的フロンティアやら難しい専門用語ばかりが並んでます。

    テキストが専門的なので当然ですが、試験も高難易度の問題が出題されます。しかし、試験に出題される問題にはパターンがあります。

    私が日商簿記1級を学んでいるときに言われたのが、「1級であっても簿記にはパターンがあるので、全てのパターンを覚えれば合格できます」でしたが、CFP試験もパターンが有るのは同じです。

    CFP試験でも重要な論点は毎回出題されるので、過去問で繰り返して出る問題を解けるようにしておけば試験の合格レベルに達します。

    試験では初見の問題も出題されるでしょうが、見慣れない問題はたいてい他の受験者も解けません。

    落ち着いて見慣れた問題を解いていけば合格できます。

    日本FP協会のCFPのテキストはなくても過去問があれば合格できる

    日本FP協会から販売されてるCFP向けのテキストを私は合格まで使いませんでした。

    合格するにはテキストがなくても過去問があれば合格できます。ただ、合格した後にテキストを読んだら、読み物として面白く、実務でも役に立つので買いました。

    テキストは実務では役立つかもしれませんが、合格のためには必ずしも必要とはいえないということです。

    CFPの試験内容は高度です。テキストの中身も高度なので、テキストから知識を身につけようと時間がかかって大変です。

     

    私の場合、過去問は直近3回分のものを3回ずつ解きました。私は3回ずつでしたが、全ての問題が解けるようになることが重要です。

     

    現在は社会保険労務士の資格がありますが、当時は年金に対して苦手意識があったので、ライフプランニングに苦戦しました。ライフプランニングを苦手とする受験生は多いです。

    一方で保険会社と不動産会社に勤めてたので、不動産運用設計、リスクと保険は比較的簡単と感じました。

    最初はタックスプランニングから学習するのがおすすめですが、自分が経験した業種から始めると勉強に取り組みやすいです。

    CFP試験は6課目あるので、とりあえず1課目でも合格することが次への自信につながります。

    CFP試験合格までに必要な勉強時間

    CFP試験に合格するには1課目で50時間の勉強が必要とされています。6課目なら合計で300時間以上の勉強が必要です。

    テキストも使った学習だと50時間以上かかってしまいますが、3回分以上の過去問を繰り返す勉強法なら30時間未満でも合格が可能です。

     

    参考になるか分かりませんが、私の勉強時間を載せておきます。

    1年目第1回第1日目 不動産運用設計 39時間
    1年目第1回第2日目 リスクと保険 20時間
    1年目第2回第1日目 タックスプランニング 41時間
    1年目第2回第2日目 金融資産運用設計 43時間
    2年目第1回第1日目 ライフプランニング 38時間(不合格)
    2年目第1回第2日目 相続・事業承継設計 36時間

     

    ライフプランニングだけ落ちましたが、過去問を5回分解いたら次の試験で合格できました。結局ライフプランニングだけ80時間くらい勉強しました。

    受けた感想としては、ライフプランニングと金融資産運用設計のレベルが高いと感じました。

    試験合格後に研修の修了と実務経験を満たして登録できる

    CFP試験の6課目に全て合格したら、あとはエントリー研修を受講し、3年以上の実務経験があれば登録できます。

    CFPになるためには、エントリー研修よりも実務経験が壁になってると感じる人が多いようです。

    CFPの実務経験といってもFP相談、FP業務以外でも広く認められているようです。

    FP実務家としての相談業務だけが実務経験の対象ではありません。実務経験に該当するものは多岐にわたります。
    また、経験年数が不足するときは、実務経験とみなされる研修を受講する方法などがあります。

    実務経験の例

    実務経験の例を見るとFP協会の活動とかボランティアでの相談まで認めてるみたいです。FP協会も儲けのためにはなりふり構っていられないようです。

    実務経験も自己申告ですし、金融系ブログとかでもよさそうですけどどうなんでしょう。

    ブログ開設してFPとして副業してれば、これは立派な実務経験でしょう。意外とハードルは低そうです。

    まとめ

    ・日本FP協会が認定するCFPは国際資格

    ・CFPを受験するには、AFPか大学院で所定の課程を修了するか必要

    ・CFPの試験は6課目の課目合格制

    ・1課目あたり50時間の勉強が必要といわれている

    ・試験内容は高度だが、過去問の繰り返して合格できる

    ・CFP審査試験合格後、エントリー研修と3年以上の実務経験があれば登録できる

    ・実務経験は広く認められている

    ・実務経験がない場合はみなし実務研修というものもある