
受験生の中には過去問の重要性を理解せず、余計なことに手を出して他の人の何倍も遠回りする人がいます。
有名な宅地建物取引士に合格するには、過去問を解いてなければ合格は難しいでしょう。反対に過去問を完ぺきにこなしていれば合格することは難しくありません。
合格率が10%以下の難関資格であっても過去問を解くだけで合格が見えてきます。
私はいくつかの資格で講師をしたことがありますが、資格試験において過去問の重要性は非常に高いです。
過去問を解くことで試験の傾向が分かり、効率的に合格を目指せるからです。
過去問の重要性と解くことで得られるメリット
過去問とは、その試験で過去に実際に出た問題をいいます。
過去問に触れることでその試験の出題傾向が把握できるだけでなく、アウトプットを通して効率的に知識が身につきます。
受験生の中には、過去問を解かない人がいますが、これだと合格が遠くなります。資格試験で重要な箇所は何度も繰り返し同様の問題が出ます。難関資格であってもまったく同じ問題が出ることもあるくらいです。
過去問を解くことで問題形式に触れることが出来ます。
特に資格試験を始めて受けるような人は、論述式や記述式も初めて触れるかもしれません。
試験では時間内に解答しなければなりませんが、過去問を解くことでスピードを高められることが出来ます。特に記述式や論述式は過去問を解いてないとほとんど点が取れません。
何より実際に出題された問題を解けるかは、自分の実力を知るうえで重要です。
自分の弱点や苦手な分野も分かるので、弱点を重点的に学習すれば効率よく力が付きます。
過去問を重点的に学習すれば他の受験生と勝負できるようになりますが、過去問の攻略がおろそかな人は合格する可能性が極めて低いです。
テキストでインプットしても、実際の試験でアウトプットできなければ正解することは難しいですが、うまくアウトプットできるようになるには過去問が適当です。
独学であっても過去問を中心に学習すれば合格は可能です。私の知り合いは過去問だけを2か月繰り返して宅地建物取引士の試験に合格しました。
過去問の繰り返しで試験範囲の知識が効率的に身につく
宅地建物取引士の範囲に民法がありますが、民法の範囲は広いので、民法のすべての範囲を学習すると何百、何千時間になってしまいます。
試験に出ない範囲を覚えることは合格には必要ないので、試験に出る範囲だけ学習すれば十分です。
試験範囲を効率的に勉強する方法 → 過去問
ほとんどの人はテキストを数回読んだだけでは問題が解けるようにはなりません。
分かったような気になっても、実際に問題を解いて見たらよく分かるはずです。
ある難関資格では、過去問は最低でも10回以上解くように言われましたが、10回以上解いても時間が経つと忘れてることもあります。
問題を覚えてしまったら過去問を解いても意味ないという受験生がいますが、資格試験では繰り返し同様の問題が出ることが多いです。もし、同様の問題が出たら、自身が解こうとする時にはライバルは解き終わってます。その時点で大きく後れを取ることになります。
また、過去問を繰り返し解くと問題を解くスピードが上がります。
最初は時間内に解けなかった問題も時間内に解けるようになってきます。
資格試験の中には、特有の言い回しみたいなものがありますが、そういうのも過去問を解くことで分かるようになります。
例えば、マンション管理士の試験では、共用部分の重大変更のことを「その形状または効用の著しい変更を伴わないものを除く」と表現しますが、これも過去問を解いていれば自然と判別できるようになります。
過去問の活用法
テキストをさらっと読んだら、まずは過去問を解いてみることが重要です。
どんな資格試験であっても最初はほとんど間違えるかもしれませんが、それは仕方ないことです。解説を読んで理解することが大事です。
分からなかったり、間違えた箇所は付せんを貼って次の日に解いてみることも重要です。
次の日も解けなかったとしても、そういうことはよくあります。理解できたと思ったら別のポイントで引っかかることもあります。ただ暗記するよりも理解を心がけると記憶に定着しやすいです。
記憶を定着させるためにも、宅地建物取引士なら最低3回は過去問を解くことをおすすめします。合格率が10%以下の難関資格なら10回以上の繰り返しが必要かもしれません。
ちなみに私は簿記1級の過去問は7回、マンション管理士の過去問は10回、社会保険労務士の過去問は15回解きました。資格試験に合格してる人は過去問を繰り返し解いています。
試験直前に他の教材に手を出す人がいますが、まず優先するのは過去問を完璧に仕上げることです。過去問を完璧にしてから別のテキストに手を出しても遅くはありません。
模試や予想問題でより完璧に
過去問を解くことで合格レベルまで引き上げることが出来ますが、難関資格試験ではそれだけでは不十分です。
過去問だけのアウトプットだと時間を計って問題を解く機会がないので、資格予備校が実施している模試や答練を受けたり、市販の予想問題集を買って解くことが重要です。
資格試験で合格するには時間内に解き終わるということがとても重要です。
本試験と同じ感覚を身につけ、焦らずに問題に取り組むために、模試や答練、予想問題集を時間内に解いてみることです。
また、資格試験によっては出題傾向が変更されたり、法律系資格では法律改正があります。
模試や答練は法改正を意識した問題が出されることが多く、重要なポイントは解説で教えてくれます。予想問題集でも重要な法改正は積極的に出題してくれるので、知識が身につきます。
法律系の資格は法改正があるので、直前期に改正法講座を受けると合格しやすくなるかもしれません。
それでも一番重要なのが過去問であることに変わりありません。
過去問を解くメリットまとめ
・過去問を通して効率よく知識が身につく
・試験範囲が分かる
・マークシート、記述式、論述式といった形式に慣れることができる
・最短で実力をつけられる
・自分の現在の実力が分かる
・苦手分野や弱点が分かり、ウィークポイントが重点的に学習できる
・合格ラインを意識した学習ができる
・過去問は繰り返し解くことが重要(アウトプットが重要)
・より完璧にするなら模試・答練、予想問題集もこなす
・テキスト+過去問+予想問題の組み合わせが合格への近道