
簿記、ファイナンシャルプランナー(FP)、宅地建物取引士(宅建士)など資格は様々ありますが、資格試験に合格しただけでは名乗ることができないものがあります。
また、資格の多くは登録をするときの登録料及び資格の維持費がかかります。
FPの資格であるファイナンシャルプランニング技能士は維持費がかかりませんが、同じFP資格のAFPやCFPは入会費に加えて、毎年会費がかかります。
医療系や士業(弁護士、税理士、社会保険労務士、宅建士)などの専門職では、資格を維持するために年会費や更新費用がかかるのが一般的です。さらに資格の更新時に研修が必要なこともあります。
資格を登録するときは登録料や維持費といったコストに対するリターンについても考える必要があります。
資格と登録と資格者証
資格は試験に合格しただけでは名乗れないことが多いです。
特に独占業務がある資格では、資格試験に合格した後に登録が必要です。登録しなくても資格試験の合格は有効ですが、登録しないと資格者になれません。
登録した後に資格者証の交付が必要な資格もあります。その場合は資格者証があって初めて資格者を名乗れます。
宅地建物取引士(以下宅建士)という資格は、不動産の取引で必要な資格です。
不動産の契約時に行われる重要事項説明と契約書・重要事項説明書の記名は、宅建士の独占業務と言われ、資格がなければ行うことができません。
宅建士として重要事項説明や書類への記名を行うには、試験に合格しただけでは不十分で、宅建士証の交付を受けていることが必要です。
宅建士試験合格→登録→宅建士証の交付
宅建士証は、重要事項説明時や求められた時に提示します。
用語 | 意味 | 資格の例 | 状態 |
資格 | 知識や技能の証明、試験や受講で取得する。 | 宅建士、FP技能士、マンション管理士など | 試験に合格しただけ |
登録 | 合格した資格の名簿に記載される。 | 宅建士→都道府県に登録 | 名簿に記載されている。資格を名乗れるものが多い(FP技能士、マンション管理士)。 |
資格者証・登録証 | 資格を登録した後、資格者証の交付を申請する | 宅建士→宅建士証 | 実務で携帯が必要、提示義務あり |
ほとんどの資格では登録すると資格者証が交付されますが、宅建士のように登録した後に資格者証の交付申請が必要なこともあります。
一方でファイナンシャルプランニング技能士(FP)や簿記検定のように登録が不要な資格もあります。
登録すると維持費がかかることが多い
資格を登録すると、多くの場合は登録料や維持費といったコストが必要になります。
コストがかかるので、登録する前に見合うだけのリターンがあるか考慮することが大切です。
私も資格をいくつか登録してますが、どの資格でも維持費が負担で更新を止める人はいます。
例えば、士業の登録しようとした場合、登録だけで10万円以上かかるものがあり、さらに年会費が10万円以上かかるのが普通です。そのため資格を登録するときは、それに見合うだけのリターンがあるか考えることが重要です。
資格がもたらすリターンの例
独占業務:資格者でないと行えない業務。独占業務がある資格が有利と言われている。
キャリアアップ:資格があればキャリアアップの機会が増える。より高い給料を得られる可能性がある。
専門知識の証明:時間をかけて取得した資格は業界での専門性の証。仕事に役立ち、顧客からの信頼も得られる。
コミュニティ:資格によっては支部会やコミュニティが生まれ、新たな仕事の機会や仲間ができる。
自信や自己満足:難関資格を取ることは自分への自信になり、仕事に対する責任が生まれる。
自分の価値を高める:需要の高い資格は市場での価値を高め、安定した収入を得ることができる。
資格の勉強時間と収入
合格に必要な勉強時間が何百時間、何千時間にもなるのに、平均収入が低い資格もあります。
今から20年前は士業と言えば勉強時間に見合うだけの収入が期待できましたが、今はITやペーパーレスで稼げなくなっています。
有望な資格は時代によって違うので、コスパの良い資格を意識することは大事です。
合格までに必要な勉強時間
弁護士 | 3000時間以上、(予備試験)5000時間以上 |
公認会計士 | 3000時間以上 |
税理士 | 2500時間以上 |
弁理士 | 3000時間以上 |
司法書士 | 3000時間以上 |
社会保険労務士 | 1000時間以上 |
行政書士 | 600時間以上 |
中小企業診断士 | 1000時間以上 |
宅地建物取引士 | 300時間 |
マンション管理士 | 500~600時間 |
平均年収
弁護士 | 1000万円以上(ただし3人に1人が300万円とも) |
公認会計士 | 800~1200万円 |
税理士 | 600~1200万円 |
弁理士 | 600~1000万円 |
司法書士 | 300~700万円 |
社会保険労務士 | 300~600万円 |
行政書士 | 100~600万円 |
中小企業診断士 | 500~800万円 |
宅地建物取引士 | 400~600万円 |
マンション管理士 | 300万円以下(100万円以下がほとんど) |
数値を見ると分かるように、今の士業は勉強時間と年収がともなってません。
行政書士、社会保険労務士、マンション管理士を副業でしましたが、どれも普通に働いた方が稼げると思いました。
行政書士と社会保険労務士は維持費だけで年間8万以上かかるので、コスパも考えたほうがいいかもしれません。
ちなみに士業はどれも維持費がかかります。弁護士に至っては60万円かかります。
まとめ
・資格を取得して活かすには登録が必要なことが多い
・資格の登録をすると維持費がかかることが多い
・士業などは維持費が高い(10万円以上が多い)ので、コスパを考えることが重要
・専門性が高いと言われる士業でも稼げずに廃業する人は多い
稼げなくなったとしても、身につけた知識は一生ものです。知識を活かす場はいくらでもあるので、今勉強してる人は止める必要はありません。