
仕事で必要なので少額短期保険募集人の試験を受けました。
少額短期保険といってもほとんどの人は知らないかもしれません。
少額短期保険業として保険の契約をするには、この資格の登録が必要です。試験に合格した後に少額短期保険募集人の登録を経ることで契約ができます。
試験直前まで不安でしたが、テキストを2回読んで臨んだら試験は簡単でした。
保険の知識がないと用語に戸惑うかもしれませんが、テキストを2、3回読めば合格できる試験です。
少額短期保険とは
少額短期保険を簡単に言うと、保険金額が少額で、保険期間が短いシンプルな保険です。
- 少額→保険金額が少ない
- 短期→保険期間が1年、2年
保険会社には、生命保険会社と損害保険会社があり、保険会社はそれぞれ兼業が禁止されるルールがあります。
生命保険会社が扱える商品を第一分野、損害保険会社が扱える商品を第二分野といい、どちらも扱える商品を第三分野といいます。
一方で少額短期保険業者は生命保険の商品と損害保険の商品を扱えます。
ただし、少額短期保険の保険金額はその名の通り少額に限定されてます。家財、生保、医療、ペット等の少額の保険が扱える主なものです。
少額短期保険業では、保険期間が2年以内で、保険金額が1000万円を超えることができません。
保険期間は、生命保険と第三分野で1年、損害保険が2年と上限が決まってます。
少額短期保険の金額は、死亡保険で300万、重度障害保険で300万、障害死亡保険で300万、損害保険で1000万円といったように上限が決められてます。複数に加入してる場合は合計で1000万円を超えることができません。
内閣総理大臣の登録を受けることで少額短期保険業者になれます。
少額短期保険業者を通して少額短期保険募集人として登録すれば、保険募集を行うことができます。
少額短期保険業のマーケット
少額短期保険業者が扱うのは、家財、生保、医療、ペットが主です。
部屋を借りると家財の保険に加入するので、不動産の賃貸業者の人も少額短期保険募集人の試験を受けにきます。
当然保険会社の人も受けにきます。
ペットブームでペット保険の需要が増してるので、ペット業界の人も試験を受けに来ます。
利用者は、ペット保険に加入しておけば、病気や傷害により入院したとき、手術を受けたとき、死亡した場合などに保険金を受け取れます。
他にもモバイル保険、旅行するときの保険、士業向けの保険があり、中にはストーカー対策保険なんてものまであります。
保障される内容は種類によって違いますし、保険会社によっても違います。
少額短期保険募集人の試験方式
少額短期保険募集人試験は、CBTという方式で行われます。
受験料は4000円です。
このCBT方式では、パソコンを使って試験が行われ、解答もマウスでクリックして行います。
筆記用具の持ち込みはできませんが、ホワイトボードを貸してもらえます。
試験の申し込みは、試験日と会場を自分で見つけて予約します。
1年中実施してるので不合格でも再度受けることができます。
私が受験した会場は駅前のオフィスビルの一室でしたが、現在はCBT方式で試験が行われます。
CBT方式の試験では、パソコンルームに入るときに番号を言われるので、その番号のパソコンに座ります。
会場には他の資格(英語、ITパス、簿記など)の受験生もいます。
少額短期保険試験の内容
1.保険の基礎知識
- 保険の仕組み
- リスクと保障の考え方
2.少額短期保険に関する知識
- 商品の特徴
- 保険金額や保険期間の制限
- 業法上の規制
3.保険募集に関する法令
- 保険業法、個人情報保護法
- 消費者保護の観点
4.倫理とコンプライアンス
- 顧客対応の心構え
- 不適切な勧誘の禁止
少額短期保険募集人の試験は簡単
試験自体は簡単ですが、テキストに出てない問題も出題されます。
とはいえ一般常識で解けるような問題も多いです。
ほとんどの問題は〇×なので、気づいた時には全問解き終わってました。
見直しをしても試験時間の半分もかかりませんでした。
ほとんどが〇×なのに70%以上で合格なので、普通に勉強した人なら簡単と感じるはずです。
テキストを2回も読む必要なかったと思いながら、試験を終了しました。
試験の合否は、終了後にプリントアウトされる結果通知書に書いてあります(その場で分かる)。
総務の人に少額短期保険募集人試験の難易度について聞きましたが、この試験に落ちる人はほとんどいないそうです。
勉強しないで受けた人の中には落ちる人もいますが、それでも稀です。そもそも勉強しない人が受かるようでは試験の意味がありません。
合格率は不明ですが、95%以上の合格率はあるだろうと言われてます。
基本的なことばかりなので、テキストを一通り読めば合格できると思います。
私はFP資格があったので5時間も勉強してませんが、初心者でも20時間勉強すれば余裕で受かります。
少額短期保険募集人試験の特徴
- 出題範囲が狭い
- 基本的な問題が多く、応用問題や計算問題はない
- テキストや問題集は市販されてない
- 独学しかない
- 試験は十分に見直しできる量しか出ない
- 合格率は90%以上
おわりに
少額短期保険募集人は、テキストを一通り読めば合格できる試験です。
落ちる人はほとんどいないので、逆に落ちたら恥ずかしい思いをします。
試験のほとんどは〇×問題ですが、選択問題もあります。
合計50問ですが、試験時間の半分くらいで終わります。見直しをしても余裕で終わります。
落ちたら再び受ければいいだけなので、あまり気負わないことです。