
金融商品を扱うには法律上、証券外務員という資格が必要です。
この資格には生命保険募集人や宅地建物取引士といった資格と同じで独占業務があります。なお、証券外務員の試験に合格しても登録をしないと金融業務を行えません。
私の場合は、ファイナンシャルプランナーの副業で必要だったので取りました。所属していた団体が証券会社と提携していたからです。
ファイナンシャルプランナの資格があると金融についての知識があることの証明になりますが、実はこの資格だけで稼ぐのは難しく、他の資格がないと収益を得る機会があまりありません。
ファイナンシャルプランナーは家計の様々な場面でアドバイスできるので、証券外務員資格があれば金融の相談もキャッシュポイントに変えることができます。
証券外務員資格について、ネットで簡単といった書き込みを見ますが、初めて金融を学ぶ人には難しいと感じるところも多く、言うほど簡単ではありません。
これからの時代は資産運用をしないことはリスクなので、証券外務員資格で学んだことは無駄にはなりません。
証券外務員とは
証券外務員は、銀行、証券会社、商品仲介業者で株式や債券などの売買、相談の受付などを行う専門家です。
証券外務員資格に合格した後、勤務先の金融商品業者を介して登録することで業務を行えるようになります。
証券外務員には一種と二種があり、株式や債券の売買、相談だけなら二種でも対応できますが、信用取引やデリバティブ取引といった複雑な商品は一種がないと取り扱うことができません。
証券会社だと一種の取得が必要ですが、私のように複雑な金融商品を扱わない業務なら二種でも問題ないです。
ちなみに試験は一種と二種のどちらからも受けることが可能です。
二種証券外務員試験の概要
試験の申込先はプロメトリックです。
プロメトリックのサイトから自分で試験の日時と場所を予約します(ID必要)。
https://www.prometric-jp.com/
試験の予約は、受験日から起算して60日前から受験日の5営業日前までの範囲で出来ます。
受験資格:なし
試験実施日:月曜から金曜日までの通年
試験時間:120分
試験方法:試験会場のパソコンを使って回答する
合格率:65.6%(2023年)
受験料:13,860円(2023年)
試験は300点満点で7割以上の点で合格です。つまり210点以上が必要です。
〇×が50問、五択問題が20問出題されます。
○×は一問で2点(計100点)、五肢択一は一問10点(計200点)で合計300点です。
つまり五択問題を重点的に勉強する必要があります。五肢択一問題の中心は計算問題からです。
もう不合格だった場合は、試験日から30日経過すれば再受験できます。
試験の出題範囲
金融取引だけでなく、経済や企業分析についての問題もあります。
法令・諸規則 |
・金融商品取引法および関係法令 ・投資信託および投資法人に関する法律並びに関係法令 ・協会定款、諸規則 ・取引所定款、諸規則 |
商品業務 |
・株式業務 ・債券業務 ・投資信託及び投資法人に関する業務 ・付随業務 |
関連科目 |
・株式会社法概論 ・証券市場の基礎知識 ・経済、金融、財政の常識 ・財務諸表と企業分析 ・証券税制 ・セールス業務 |
二種証券外務員に合格するには
二種証券外務員の合格に必要とされる時間は50~100時間といわれています。
1日1時間勉強時間が取れるなら2カ月から合格を目指せます。
既に証券の知識があったり、ファイナンシャルプランナーの資格がある人ならもっと少ない時間で合格できると思います。
金融や経済と今まで縁がなかった人には難しいと感じる箇所もありますが、落とす試験ではないのでちゃんと勉強すれば合格できます。
自信がついてから申し込むのもいいかもしれませんが、そのためには毎日学習することが大切です。
独学なら本屋でテキストを実際に手に取ってから購入するのがよいと思います。
資格講座を利用するならスタディングが分かりやすかったです。
学習の進め方としては、テキストと問題演習を並行して行うとよいでしょう。
二種証券外務員試験は〇×問題よりも五肢択一の配点が高いので、計算問題を中心に勉強を繰り返すと高得点が取れるようになります。
この試験は似たような問題が繰り返し出題されるので、問題を繰り返せば合格できます。計算問題はパターンが決まってます。
まとめ
・証券外務員の資格がないと金融商品を売れない
・試験は自分で日時と試験会場を予約する
・二種証券外務員に合格するには50~100時間かかる
・合格率は65.6%(2023年)
・〇×問題が50問、五択問題が20問出題される
・五択問題は計算問題が中心