記憶の定着率を上げるにはコツがある?おすすめの暗記方法とは?

学校の勉強から資格の取得まで、どの勉強をするにしても暗記は必須です。

 

高校から今まで資格女子として生きてきましたが、人の何倍も記憶することが苦手なので困ってます。

本を読んだり、資格講座の先生に聞くなどして、様々な暗記方法を試みてきましたが、今のところ確実におすすめできる一つの方法というのがありません。

音読が良いと聞けば音読を始め、書くことが脳を刺激してよいと聞けば書いて覚えることをしたり、運動が勉強に効果あると聞けば勉強前に運動したりと、良いと聞けば何でもやってます。

現在もある資格講座を受講して毎日勉強してますが、いくつかの方法を複合的に取り入れて学習してます。

定期的に復習を繰り返す

人間の記憶は思っている以上に信頼できません。テキストを読んだだけで覚えられる人はまずいません。

私も勉強したことはすぐ忘れることを前提に定期的に復習することを心がけています。むしろ無理して覚えようとしないことが挫折しないコツと思ってるくらいです。

 

「今日、学習したことは明日には忘れてるだろうけど、復習すればするほど短時間で思い出せるようになる」

復習したとしても時間が経てばまた忘れてますが、再度復習するとさらに短時間で復習できます。何なら復習が短時間で済むから勉強してる、そんな感じです。

 

ここでエビングハウスの忘却曲線というものを紹介します。

エビングハウスの忘却曲線は、ドイツの心理学者であるヘルマン・エビングハウスによって発表された、人の記憶に関する研究成果です。

人が新しい情報を記憶すると、どれくらいの時間で失われるかを表したものがエビングハウスの忘却曲線です。

忘却曲線によれば、20分後には記憶しているのは約60%で、1時間後には約44%、1日後には約34%、1週間後には約27%、1か月後には約21%と減っていきます。最初は急激に記憶していることが減りましたが、だんだんと緩やかになっていきます。

エビングハウスの忘却曲線では、記憶してる率を節約率と言っており、テレビや雑誌などで今まで使われてきたのとは少し異なります。節約率は一度記憶した内容を再び完全に記憶し直すまでに必要な時間をいいます。

1日後、3日後、1週間後、1か月後といったように忘れたころに復習すると、知識を効率よく記憶に定着させることができます。

完全に記憶し直すことを繰り返すことで、短期記憶が長期記憶へと変わっていきます。長期記憶までいけば記憶にいつまでも残り、応用問題でも点が取れるようになります。

おすすめの暗記方法

ここからは効果的な暗記方法と言われるものを紹介していきます。

書いて覚える

書いて覚える勉強法は昔からある最も馴染みのある方法です。

書くという作業は脳を刺激するといわれています。

ただ、書いて覚える方法は時間がかかり、腕への負担が大きいです。

私も法律の条文を覚えるために最初の頃は書いて覚えてましたが、試験前に腱鞘炎になってしまいました。

他の方法で覚えられないときの一つの方法として活用したほうがいいかもしれません。

(音読)声に出して何度も繰り返す

テキストをただ読むよりも覚えやすいと言われるのが音読です。

味覚、聴覚、嗅覚、触覚、視覚を五感と言い、五感をフル活用したほうが記憶に残ると言われてます。

音読であれば、視覚と聴覚を使うので、テキストを読むだけより効率よく暗記できます。

難易度の高い士業では、条文を暗記することが必須なので、多くの受験生は音読をして条文を覚えてます。

付せんやタイマーなどの小物を活用する

今までに小物として蛍光ペンや消せるペン、単語カードなどを使ってきました。今も利用してるのは付せん(ポストイット)と耳栓、タイマーです。

どの道具が効果的かはひとそれぞれなので、いろいろ試して自分に合ってる道具を探してみてはいかがでしょう。

専門用語を覚えるのに暗記シートも使ったこともありますが、覚える量が多すぎて何本も必要になって途中で止めました。暗記シートは効果的ですが、重要なところがズレるなど使い方が難しくもあります。

 

付せんは間違えた問題に貼るだけで後日解き直しができますし、メモとして何かを書くこともできます。何回目か分かるようにしたり、前回復習した日を書いたり、ポイント的なことを書いたり色々と使えます。付せんなら百円均一にも売ってるので、気になるページにどんどん貼って覚えたと思ったらどんどんはがしてました。

タイマーは英語の先生に教えられた方法です。タイマーでスタートボタンを押すと自然と勉強を始めますし、勉強に集中するので結構有効です。

体を動かしながら覚える

じっとイスに座って覚えるより、体を動かしながらの方が覚えやすいという研究結果があります。

立ったままテキストを読んだり、歩きながら音読したりすることで効率よく暗記できるそうです。

実は私も講義を聞きながら腕を動かしたり、肩甲骨はがしをしたり、筋トレしたりしてます。

サイクルトレーナーでクロスバイクやロードバイクをこぎながら、暗記シートで暗記することもあります。

 

また、運動は勉強の効率性を高めると言われてるので、週に3日以上は有酸素運動するようにしてます。

いきなりランニングだとハードですが、ウォーキングでも十分効果があるそうです。

資格予備校を活用する

勉強を続けるには資格予備校の利用も有効です。

資格予備校の利用はつまらない勉強を少しだけ楽しくしてくれます。文字だけだと分かりにくいところも、イラストを活用した講義だったら理解できることも多いです。

テキストを読むだけよりも、講義なら聴覚と視覚を使うので記憶に定着しやすくなります。

資格予備校のネックは費用がかかることですが、私は副業をしてでも講座費用を捻出してます。最初は副業が面倒になりそうで不安でしたが、やってみたらメリハリになって楽しめてます。



早いうちから過去問にあたる

資格試験で短期合格をしてる人に共通するのは過去問をおろそかにしていないことです。

そもそもテキストばかり学習して過去問を解けなければ、その試験で合格できる可能性はゼロです。

反対に過去問の繰り返しで試験に合格した人はたくさんいます。

国家資格であっても合格率が20%以上の試験だったら結構合格できるものです(宅建士、FP2級、ITパスポート、簿記2級など)。

10%以下の難関試験であっても過去問の重要性は変わりません。難関試験に合格してる他の受験生は過去問は完ぺきに仕上げてくるからです。難関試験の合格には過去問+αが必要です。

復習を何度も繰り返す

資格試験に合格するには一度の学習しただけではだめなので、何度も復習することが大事です。ここでいう復習は、アウトプットを中心とした復習です。

初めて資格予備校を利用した時に言われて今も覚えてるのが、予習はしなくてもいいから復習はするように言われたことです。

覚えたと思っても少し時間が経つと忘れてることが多く、合格するまで何度も何度も繰り返すといったことが必要です。

また、社会保険労務士の受験生だった時に、合格するためにはテキストを5回以上、過去問を十回以上繰り返すということも講師に言われました。それを聞いた時は、そんなにやらなくても受かるでしょうと思ってましたが、実際に合格するまでにそれ以上かかりました。

覚えるポイントとしては、ひたすら暗記するのは苦行なので、理解しながら覚えるということです。理解しながらの方が記憶に残りやすくなります。

横断整理をする

難関試験だと横断整理が必要になることが多いです。

横断整理とは似たような用語や情報を整理して、いざ使う時にうまく知識を出せるようにすることです。

学習が進んでいくと情報がどんどん入ってくるので、知識の整理をしないと頭が混乱して点が取れません。

書店でよく見かけるのは社会保険労務士に関する横断整理の本です。社会保険労務士は覚えることが多く、区別しなければいけない情報が多いからです。

マンション管理士については横断整理の本を見かけませんでしたが、マンション管理士も法律と標準管理規約の横断整理をしないと試験に受かりません。

まずは全体を学習する

勉強で挫折する人は最初から覚えようとします。

しかし、短期間で試験に合格する人は完ぺきを求めず、何度もテキストや問題集を繰り返して完ぺきに近づけていきます。

単語でも1ページ目から時間をかけて覚えようとする人より、覚えられなくても全てに目を通し、次の日もその次のも全体に目を通す人の方が短期間で単語を覚えられます。

最初から完璧に覚えることは諦めて、スピードを意識して何度も目を通した方が結局は近道です。

独学でも、資格予備校を利用したとしても、まずは全体を一通り学習し、最後までいったら再び最初から学習するようにするのが効率的な学習です。

まとめ

・復習はエビングハウスの忘却曲線を参考にすると効率的

・五感を使うと記憶に定着しやすい

・付せんやタイマーなどの小物を使うと記憶の助けになる

・体を動かしたり、運動するのも有効

・資格予備校は効率よく勉強できる

・早いうちから過去問を解くようにする

・合格するまで復習は何度でも行う

・範囲が広い試験では横断整理が重要

・最初から完璧に覚えようとしない