将来を豊かに暮らすためには投資や資産運用がかかせません。
投資や資産運用を始めるにあたって資格で身につけた知識が役に立つかもしれません。
投資はリスクがあるので、安心を少しでも得られるなら資格取得にお金と時間を費やす価値はあります。
資格を取るメリットに専門的な知識を体系的に学べるというものがあります。自分で調べるだけよりも資格を通した方が様々な知識を身につけられるので、思いもしないところで役立つこともあります。
ただし、投資では知識と実際の出来事が異なるということはよくあります。こればかりは経験するしかなく、あとは試行錯誤するしかありません。
投資、資産運用に役立つ資格
ここからは投資や資産運用に役立つ資格を紹介していきます。これらの資格は資産運用のために必要な投資の知識が身につきます。
証券外務員
証券外務員は、銀行や証券会社で金融商品を扱う場合に必要となる資格です。
証券外務員資格には、一種と二種があり、二種の方が簡単です。一種は複雑な信用取引やデリバティブ取引が出るので試験に落ちる人もいます。
証券外務員で学べること
- 経済・金融
- 株式
- 株式会社について
- 債券
- 財務諸表と企業分析について
- 証券税制
ファイナンシャルプランナー(FP技能士・AFP・CFP)
ファイナンシャルプランナーは、顧客のライフプランを実現できるようアドバイス・サポートする専門家です。
この資格では、ライフプラン、教育資金、住宅資金、リスクと保険、年金、金融・資産運用、税金、相続といったことを学びます。ただし、個別株の選び方については学びません。
個人のお金に関する全般を学ぶので、1級FP技能士、CFPといった資格がある人は将来に対する不安が他の人よりも少ないというアンケート結果もあります。CFPはアメリカでの知名度が高く、試験範内容も高度ですが、合格はしやすいです。
ファイナンシャルプランナーで学べること
- ライフプラン(住宅ローン、年金)
- 金融(株式、債券、投資信託など)
- 不動産運用
- 保険とリスク
- タックスプランニング
- 相続と事業承継
DCプランナー
DCプランナーは確定拠出年金についての資格です。
主に確定拠出年金について学びますが、年金制度全般や投資についても学びます。
DCプランナーで学べること
- 年金制度
- 退職給付制度
- 確定拠出年金(企業型、個人型)
- 金融商品
- 資産設計
- 老後設計
証券アナリスト
証券アナリストは、日本証券アナリスト協会が認定する資格です。
証券や市場分析を学ぶので投資について役立ちます。ただ、送られてくる教材が難しいので、他に分かりやすいテキストが必要です。勉強する難易度は高いですが、合格率が高いので合格は比較的しやすいです。
証券アナリストで学べること
- 証券分析
- 財務分析
- 経済(マクロ経済、ミクロ経済)
- ファイナンス
簿記(日商簿記・全経簿記)
簿記は企業の取引を記帳することです。そのため簿記を勉強すると損益計算書や貸借対照表の作成の流れが分かり、特に個別株で知識が役に立ちます。日商簿記1級と全経簿記上級ではキャッシュフロー計算書も学びます。
日商簿記の知名度は抜群ですが、全経簿記の方はほとんど知られてません。私が全経簿記上級の試験を受けた時は、受験生が私含めて2人でした(笑)。
簿記(日商簿記、全経簿記)で学べること
- 貸借対照表
- 損益計算書
- キャッシュフロー表
- 企業分析
不動産投資に役立つ資格
不動産投資も投資ですが、株式や債券、投資信託と違った特徴があります。
不動産投資では個人を相手にすることが多く、法律やファイナンスの知識が必要になることもあります。
不動産に関する資格は多いので、資格取得を通して知識を身につけていくことができます。
宅地建物取引士
宅地建物取引士の資格を通して不動産の取引が学べます。
重要事項説明と契約についてだけでなく、民法や税制、宅地建物取引業法といった法律も身につきます。
宅地建物取引士の勉強で身につくこと
- 民法の基本
- 借地借家法
- 建築基準法
- 不動産の取引
- 不動産税制
管理業務主任者・マンション管理士
管理業務主任者とマンション管理士は、マンションに関する国家資格です。
マンションの管理業者には30組合に1人以上の管理業務主任者を置かなければならない資格で、マンション管理士はマンションに精通するコンサルタントの資格です。
管理業務主任者はマンションの管理・運営について、マンション管理士はマンション全般の専門知識が身につきます。
管理業務主任者とマンション管理士の資格は、分譲マンションを保有したとき(区分マンション投資)に役立つ資格です。
管理業務主任者で学べること
- 管理組合
- マンションの管理・運営
- 管理規約
- 修繕計画
マンション管理士で学べること
- 区分所有法
- 民法
- 借地借家法
- 建築基準法
- マンション全般(管理・運営・規約・建替え・修繕など)
賃貸不動産経営管理士
賃貸不動産経営管理士は不動産の賃貸についての資格です。
主に不動産の管理について学びます。
賃貸不動産経営管理士で学べること
- 不動産の管理受託
- 家賃、敷金の管理
- 不動産の賃貸借
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナーの試験にも不動産運用設計といった課目が独立してあります。
CFPの試験では、不動産を購入した場合のキャッシュフロー分析を計算します。
ローンについての知識も身につくので、証券だけでなく不動産投資とも相性がいい資格です。
ファイナンシャルプランナーで学べること
- キャッシュフロー分析
- 収益還元法
- 投資分析
- ローン
- 確定申告
簿記
簿記の知識は株式、債券といった金融投資だけでなく、不動産投資でも役立ちます。
固定資産は減価償却の方法を通じて費用にしていくので、固定資産の不動産でも減価償却の知識が役立ちます。また、簿記の知識は確定申告でも活躍します。
簿記で学べること
- 減価償却費の計算
- 貸借対照表
- 損益計算
住宅ローンアドバイザー
住宅ローンアドバイザーはローンに関することを学べます。
住宅ローンアドバイザーで学べること
- 金利
- ローン(タイプ、返済方法)
投資関連の資格は資格商法も多い
資格を取ることは知識やスキルの証明になります。しかし、中には誰も聞いたことがない資格も多いです。
誰も聞いたことがない資格であっても、本人が勉強して身につけた知識に満足できるならいいでしょう。しかし、資格の中には維持費が高いばかりで、取得してもほとんど役立たないものもたくさんあります。
資格商法では高い授業料や高い更新料を目的に資格を作ります。合格率も高いのでお金を出して資格を買うようなものです。
投資関連の資格は資格商法、資格ビジネスものもが多いです。
日本FP協会のAFP、CFPも資格ビジネスの資格と揶揄されることもあります。しかし、AFPやCFPは知名度があるので役立つことが多いです。資格の学習を始める前に費用対効果を考えることも大切かもしれません。
まとめ
今回は投資に役立つ資格を紹介しました。
投資は資格がなくてもできますが、資格を通せば投資の知識を体系的に身につけられるメリットがあります。
知識がある人の方が不安が少ないというデータもあるので、まずは負担のない範囲から始めてみてはいかがでしょう。
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