ファンドラップとは?ファンドラップの特徴と仕組み

資産運用

一時期、新聞やテレビで話題となったファンドラップというものがあります。

発売された当初は、私が所属するFP団体でも話題となりましたし、元ファンドマネージャーを招いて勉強会もしました。

今でこそコマーシャルは減りましたが、投資初心者でも始めやすいことから人気のようです。

ファンドラップとは?特徴と仕組み

ファンドラップは、投資家と銀行や証券会社などの金融機関が一任契約を結んで資産運用を行うサービスです。

金融機関は投資家の希望をもとに、投資家に代わって複数のファンドを購入します。

投資家のリスク許容度や希望をもとに投資のプロが運用を代わって行ってくれるということで、始まった当初はかなり話題になりました。

運用では定期的に投資の配分を見直しすることが大切とされてますが、ファンドラップは見直しもしてくれます。

ファンドラップの特徴

金融機関が本人に代わって資産の運用、管理をしてくれる

投資初心者でも始められる

安全資産の債券の比率が高い

ファンドラップのデメリット

プロが代わって運用してくれるのはメリットのように見えますが、実際は手数料稼ぎの商品と問題視されています。

まず、最低投資額も数百万円がほとんどで、ある程度お金がある人向きなので利用できる人は限られます。

 

中でもファンドラップが問題視されたのは手数料が高いことです。

ファンドラップの手数料は1.5%程度とアクティブファンドと同レベルのように見えますが、投資信託の手数料もかかります。この二重手数料を問題視して金融庁が注意喚起したほどです。

ファンドラップの多くは債券などの安全資産を多く組み入れてるので、株価が上がってるのに債券が半分以上を占めれば増えないのは当然です。割高な手数料を払っていることは関係ありません。

資産運用の投資対象には様々あって、株式には株式の、債券には債券のメリットとデメリットが存在しますが、手数料が高いことは1ミリもメリットがありません。手数料は資産を減らす効果しかありません。

 

定期的にリバランスしてくれるというより、手数料目的で売り買いをしてるのが実態かもしれません。

お年寄りが銀行に相談して紹介された投資信託が、手数料が高い割に全然増えず、減る一方なのと同じです。

金融関係の人も呆れる商品

FPの勉強会や団体には証券会社の人がたいてい所属しており、ファンドマネージャーとして長年活躍していた人もいます。

その人たちが口をそろえて言うのはファンドラップのようなダメな商品を売るために証券会社は広告費に大金を投入し、鬼の営業をかけるといいます。ある証券会社ではノルマの未達は許されないそうです。

金融機関にとって最も儲かる商品がファンドラップという理由で、広告費に大量にお金をかけて、鬼のように営業をかけるので、一番だめな商品が一番の売れ筋商品だそうです。

一方で投資家にとって良い商品というのは証券会社の儲けが少なく、広告したり営業しなくても売れます。

実際、他の投資信託と比較してファンドラップの運用益はよくありません。

ファンドラップよりもインデックスファンドの方が優れる?

そもそも投資は期間が長くなるほどプラスになる性質があります。

投資信託は株式や債券、不動産やコモディティなどを組み合わせた商品なので、リスク分散の効果が期待できる商品です。

投資信託は保有してる限り信託報酬という手数料(コスト)が発生するので、手数料分だけ資産を失うことになります。そのため、投資信託で重要なポイントの一つに手数料が安いことが挙げられます。

インデックスファンドで有名なものに、オールカントリーワールドインデックスや米国株式インデックス、S&Pインデックスがあります。

インデックスファンドを簡単に言うと日経平均やS&Pといった株価指数に連動するように組成された商品です。

インデックスファンドは平均リターンを得るための投資信託ですが、アクティブファンドのほとんどはインデックスファンドに勝てないと言われています。アクティブファンドは基本的にインデックスファンドより手数料が高いので、その分もマイナスです。

インデックスファンドであっても投資対象によってパフォーマンスが変わりますが、ファンドラップがインデックスファンドより優れている何てことがあるのでしょうか。

投資信託が分散投資の効果があるといっても、人気の投資信託の目論見書には過去10年で50%~-15%と変動しているとあります。

毎月定額を積立投資していけば、高い時は少なく、安い時に多く買えます。つまり、購入コストを平準化できます。世界に投資しているインデックスファンドで積立て投資することで、世界経済の成長を取り込むことができ、インフレ対策にもなります。

まとめ

・ファンドラップは他の人が投資の運用管理を代わってしてくれる

・ファンドラップは手数料が高い

・ファンドラップはあまり増えない

・ファンドラップは金融機関の人も疑問視している

・ファンドラップを買うくらいならインデックスファンドでよい

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