「日本株とアメリカ株、どちらがいいですか?」
FPとして活動していると、こういった質問を受けることがあります。
どちらが良いではなく、難しさの種類が根本的に違うというのが、20年以上投資をしてきた実感です。
この記事では、1級FP技能士として、また日商簿記1級・全経簿記上級の知識と簿記講師の経験をベースに実際に運用してきた立場から、日米個別株の違いをまとめます。
この記事から分かること
・日本株の特徴と「難しさ」の正体(バリュートラップ等)
・アメリカ株の特徴と「難しさ」の正体(為替・ボラティリティ等)
・日米個別株それぞれのメリット・デメリット
・自分のスキルや性格にどちらの市場が向いているか
目次[閉じる]
「繰上げ返済 vs 個別株投資」という企画
2025年から、ブログ用の企画として「住宅ローン繰上げ返済 vs 個別株投資」を実践しています。
大学生の頃、どうすれば働かないで済むかを考えた時に始めたのが個別株でした。
アメリカの個別株は10年近く前に知って始めました。
自分の投資に対する基本戦略は「割安なときに買って、値上がりするまでホールド」です。
簿記の知識で財務諸表を読み込み、バリュエーションを自分で判断するスタイルを取っていますが、暴落した時により割安な株と入れ替えることもしています。
追加投資なし、レバレッジなし、分散投資でも、割安で買えればオルカンを上回ることは可能です。
- 日本株 → 大学生の頃から
- アメリカ株 → 10年位前から → オルカンに負けたことない
また、今はAIがあるため、アメリカの企業の決算書を丸投げすれば、簡単に要約をAIが作ってくれます。そういった意味では、今は個別株でも投資がしやすい環境が整っているといえます。
日本株の特徴|「空気を読む」投資

日本株の特徴に株主優待というものがあります。
これは、企業が自社の株式を保有する株主に対して、自社商品や割引券などを送る日本独特の制度です。株主優待目的で株を保有する人も結構います。
また、単元という株を購入する際の最低単位が設けられていることが多いのも日本株の特徴です。
日本株のメリット
- 決算書が日本語で読める|中小企業の割安銘柄を自分で掘り起こしやすい
- 身近な企業が多い|事業内容のイメージがつかみやすく、定性分析がしやすい
- 高配当・株主優待銘柄が豊富|インカムゲイン目的の運用がしやすい
日本株の難しさ
| 課題 | 内容 |
| 株主還元意識の低さ | 以前より改善されているが、内部留保優先の企業はまだ多い |
| レンジ相場 | 長期で右肩上がりにならず、売買タイミングを逃すと利益が出にくい |
| 出来高の薄さ | 注目されない銘柄は全く動かず、資金が長期間拘束される |
| バリュートラップ | 株主優待目的の売買が多く、割安に見えても上がらない銘柄が多い |
財務的に割安でも「株価が動くかどうか」は別問題であることが多いのが日本株の実態です。
PBR1倍割れでも何年も放置される銘柄は珍しくありません。
アメリカ株の特徴|「スピードと為替」の投資

アメリカの企業は、株主への利益還元として配当金を重視している企業が多く、何より1株から購入が可能です。
一方でリスクが大きく、1日で3分の2になることも起こります。
アメリカ株のメリット
- 世界トップクラスの成長企業に直接投資できる
- 株主還元(配当・自社株買い)への意識が日本企業より明確に高い
- 決算が良い企業が多く、業績の裏付けがある企業が市場で評価されやすい
- 1株から投資できる
アメリカ株の難しさ
| 課題 | 内容 |
| 為替リスク | 利益が出ていても円高転換で日本円ベースの資産が目減りする |
| ボラティリティの大きさ | 1日で3分の2になるような急落も珍しくない |
| 情報の時差 | 深夜に決算発表→朝起きたら大幅変動という状況が頻繁に起きる |
| 税制の複雑さ | 配当に日米両国で課税され、確定申告での外国税額控除が必要 |
日米個別株比較、どちらが向いているか
| 日本株 | アメリカ株 | |
| 向いている人 | 国内企業に詳しい、優待・高配当が好き | 成長株・テクノロジーに興味がある |
| 必要なスキル | 需給読み、タイミング、忍耐力 | 為替管理、英語決算読み、メンタル |
| 難しさの種類 | 「動かない」ことへの耐性 | 「急激に動く」ことへの耐性 |
| 長期トレンド | レンジ相場になりやすい | 右肩上がりの傾向が強い |
投資初心者のステップアップとしては、最初は投資信託などの積立投資から始めて、投資とはこういうものかというのを体感してから、個別株に進むのが王道です。
最初は身近な日本企業の株を保有して、慣れてきたらアメリカ株に進む人が多い気がします。
難しさの「種類」が違う
日本株の難しさは我慢かもしれません。
割安でも動かない、バリュートラップが多く、市場全体の盛り上がりがなければ資金が眠ることになり、別の株に投資していたら得られたリターンを失うことになります(機会損失)。
アメリカ株の難しさは乱高下への対応かもしれません。
為替・ボラティリティ・情報の時差という3つの要素が、常に判断に影響します。
一方で、高配当株と成長株への投資とでは、明らかにスタンスが違います。リスクを抑えたい人は高配当株で、リスクがあっても大きく増やしたい人は成長株でいくといいかもしれません。どちらも狙いやすいのがアメリカ株です。
高配当株では、無理に損切りする必要はありませんが、成長株では結構損切りが必要かもしれません(暴落多い)。
どちらが「良い」のではなく、自分のスキルセットと相性が合う市場を選ぶことが大切だと思います。
まとめ
日本株の特徴
- 日本語で情報を得られる
- 株主優待制度がある
- 単元株制度がある
- バリュートラップが多い
アメリカ株の特徴
- 世界的に有名な企業が多い
- 成長企業が多い
- 株主への還元意識が高い
- 為替・株価リスクが高い(ボラティリティ大きい)
- 少額から投資できる
この記事は情報提供を目的としており、特定の投資を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあり、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。当事務所は投資助言業の登録を行っておりません。記載の運用実績は過去のものであり、将来の成果を保証するものではありません。

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