ライフプランの達成のためには、それなりの資金が必要になります。
例えば、住宅購入、子供の進学、退職後の生活などはそれぞれ数百万、千万円単位で必要といわれています。
そのためライフプランの達成のためには長期の資金計画を立て、計画を実行していく必要があります。
そして、ライフプランは一人一人必要といわれています。
ライフプランとは?
ライフプランとは、自分の人生の目標や人生設計を立て、それに向けた資金計画を考えることです。結婚、子育て、住宅購入、老後の生活といったように、人生にはさまざまなイベント(ライフイベント)があります。ライフイベントを計画的に進めることで、経済的な不安を減らし、充実した生活を送ることができます。
ライフプランでは、自分の希望や将来について考えてみることが大切です。
Aさんのライフイベント
- 毎年 国内旅行、外国旅行に1回ずつ行く、
- 3年後 住宅を購入する
- 5年後 長女が小学校に進学する
- 10年後 妻が働きに出る
- 12年後 長男が大学に進学
- 20年後 田舎に引っ越す
- 30年後 定年を機に自営業を始める
それぞれの希望を叶えるには、お金の計画(ファイナンシャルプランニング)が必要です。
ファイナンシャルプランニングがある人とない人とでは、結果に差が出るといったデータもあります。未達でも目標がある人とない人とでは、行動に差が出るので、結果が違うのが普通です。
また、子供の進学一つとっても、私立に通わせるのか公立に進ませるのかで違いがあります。
例えば、子供を私立か公立に通わせるかで、必要な教育資金が一方は1,000万、もう一方は2,000万円必要とかなり差があります。
老後を迎えるのでも、その人のライフスタイルによってどんな老後になるかは異なります。
持家か賃貸といったことでも老後に必要な資金は違います。
Aさんのファイナンシャルプランニング
立てたライフプランを達成するため、毎月〇万円を積み立てていくといった計画を立てます。
15年後に500万円が必要であれば、副業をする・支出を見直す・パートを増やすといったことが有効です。並行して積立投資にチャレンジするのもよい選択です。
- 毎月1万円の積立 →250万円 + パートで250万円貯める →達成
- 毎月2万円→積立投資 →15年後→520万円 →達成
いきなり500万円だと大変ですが、毎月2万円を積み立てるなら出来そうではありませんか。
ライフプランは、特別なことでなく、どこまでも現実的に、実行できる計画である必要があります。
なぜライフプランは一人一人必要なのか?
なぜライフプランが一人一人必要かというと、資産状況・人生設計・将来の希望が一人一人違うからです。
●人生の目標や価値観が違う
人によって何を大切にするかは全く異なります。ライフプランとは、価値観をもとにどう生きたいかを描くものです。
一人一人違う価値観
- 家族との時間
- 仕事を重視・出世
- 趣味を大事にしたい
- 早期リタイア
- 教養・旅行・教育
- 憧れの仕事への転職(弁護士・医師など)
- 独立・社会貢献
昭和であれば、20代で結婚して子供は2人、30代でマイホームを購入、60歳で定年を迎え、後は悠々自適な老後生活といったモデルケースがありましたが、今は考え方が多様化し、働き方も多様化しています。人は人、自分は自分というわけです。
したがって、平均的なライフプラン、周りと同じライフプランでは意味がありません。
同じ不動産を購入したAさんとBさんですが、Aさんは問題なかったのに、Bさんは3年目に貯蓄がマイナスに転じてます。また、子供の進学した年にマイナスになる可能性が出ています。ライフプランの相談ではこういったことをシミュレーションしていきます。
一人一人ライフプランが違う理由
ライフプランが人それぞれ異なるのは、以下のような要因があるからです。
●家族構成・ライフイベントが異なるから
- 結婚、出産、子育て、介護など、人生のイベントの有無やタイミングはそれぞれ違う
- どのステージにいるか、どれくらい重視するかによって必要なお金が変わる
- 子供の教育費がかかる家庭と、独身で自由な支出ができる人とでは、当然資金計画は異なる
●価値観が違うから
- 子どもを中心に考える人がいれば、高校までしか支援しないという人もいます。
- 旅行が好きな人がいれば、反対にインドアな人もいます。
- マイホームにお金をかけたい人がいれば、賃貸で十分という人もいます。
収入と支出がそれぞれ違う
- 世の中には収入の高い人とそうでない人がいる
- 収入が高ければ贅沢でき、収入が低いと我慢しなければいけないこともある
- 貯蓄や投資に回せるお金も違うため、ファイナンシャルプランニングも違う
- 節約が得意な人がいれば、浪費家もいる
●リスク許容度
- リスクに対して過敏に反応する人がいれば、リスクとうまく付き合っていける人がいる
- 安定志向の人とチャレンジャーな人では、お金の使い方も異なる
- 金融に対する知識がある人とない人では投資への向き合い方も違う
老後資金2,000万円問題
平均的な日本人は、老後に2,000万円が不足するといわれています。
2019年、金融審議会の報告書「高齢社会における資産形成・管理」において、夫65歳以上・妻60歳以上の無職世帯では、年金収入だけでは毎月5万円の赤字が出るため、20年で約1,300万円、30年生きると約2,000万円の赤字になるとあり、このことがニュースでたびたび取り上げられました。
実際にいくら必要かはそれぞれの価値観やライフスタイルによって違いますが、年金だけで老後を生活していくのは厳しいでしょう。
医療技術が上がったことで平均寿命が飛躍的に伸びましたが、一方で老後に必要な資金も増えました。
毎月5万円が不足するというのは平均なので、平均よりも年金が少なかったり、老後の支出が大きければ、もっと多額の老後資金が必要になります。
ライフプランを立てるメリット
ライフプランを立てることで、以下のようなメリットがあります。
●問題があるか一目瞭然
●将来の不安を減らせる
- ライフプランを立てることは、さまざまな制度を知るきっかけになる
- 知らないことで起きる不安が解消する
- 必要な資金が分かるので、目標に向かって行動に移せる
- 必要な資金を計画的に準備できるので、未達成でも修正がしやすい
- いざという時に対応できる
●無駄な支出を抑えられる
- 目標があれば不要な支出を防げる
- 使途不明金が判明すれば気を付けられる
- 固定費の見直しで固定支出が減る
●夢や目標を実現しやすい
- 目標がある方がない人よりも良い結果になる
- 目標があれば計画的に実行できる
- 計画的に貯蓄や投資をすることで、夢や目標が叶いやすい
- お金があれば選択肢が増える
ライフプラン作りのステップ
ライフプランを立てるには、以下のステップがあります。
1.将来の目標を明確にする(目標をリストにする)
2.必要な資金を調べて見積もる(結婚費用、頭金、教育資金、老後資金)
3.収入と支出を把握(お金の流れを把握し、貯蓄・投資に回す額を確認)
4.資産運用を考える(投資や保険を活用して効率よく資産形成する)
5.定期定期に見直す(結婚・出産・転職など、ライフステージが変わるごとに見直し)
ライフプランの立て方とは?将来の安心を実現するキャッシュフロー表の作り方
キャッシュフローを改善させるには収入増加、支出減少、投資する
まとめ
・お金に対する価値観・生活環境は一人一人違う
・ライフプランは他人と同じ、平均では意味がない
ライフプランが一人一人違う理由
- 家族構成・ライフイベントが違うから
- 収入・支出・資産状況が違うから
- リスクに対する考えが違うから
- 住んでいるエリアが違うから(都市部と地方ではコストに差)
- 将来の希望・目標が違うから
ライフプランは、一人一人の価値観や資産状況によって異なります。自分に合った計画を立て、定期的に見直すことで安心した人生を送ることができます。
ライフプランを早めに立てて、将来の備えをすることが大切です。
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