住宅ローンの金利についての基本

投稿日:2023年7月11日 更新日:

家探しにおいて不動産選びと同じくらい重要なのが住宅ローンに関することです。

ほとんどの人はローンを組んで購入するので、住宅ローン選びで失敗すると先々まで不安や後悔がつきまとうことになります。

とはいえ住宅ローンを選択する機会は、ほとんどの人は人生で一度や二度です。

そこまで詳しく知る必要はありませんが、基本的なことは抑えておくといいかもしれません。

低い金利タイプが必ず得とは限らない

金利は、お金の貸し借りで借りた人が負担する1年分のコストです。貸し手にとっては利益になります。

金利が5%で100万円を借りたのであれば、1年で5万円の利息が発生します。

 

住宅ローンの金利には、変動金利、固定金利、固定期間選択といったタイプがあります。

変動金利はその名のとおり金利が半年ごとに変動し、これにあわせて返済額も変動するタイプです。

固定金利は、ローンの返済期間はずっと同じ金利となるので、返済額も変わることなく固定されます。以前CMでよく見たフラット35は、この固定金利になります。

固定期間選択は一定期間の金利が固定されるというもので、固定期間には2年、3年、5年、7年、10年といったものがあります。

 

現在は圧倒的に変動金利が低くなっていますが、金利が上昇して固定金利を上回るリスクはあります。

変動金利を借り換えによって固定金利にすることもできますが、一般的に固定金利の方が先に上昇していくといわれているので、切り替えようと思った時には固定金利が上がっていたなんてことは十分ありえます。

 

日本はずっとデフレで低金利が続いてきましたが、世界に目を向けるとインフレ、高金利が続いています。

現在は変動金利が圧倒的に低い金利ですが、もし日本でこれから金利が上昇すれば、結果として固定金利がよかったということになるかもしれません。

 

とはいうものの、こういった議論は結果論に過ぎず、結局は将来のことは誰にも分かりません。借りる人の価値感や状況によって金利のタイプを選択するしかありません。

 

物価の上昇は金利にも影響する

ここ最近、毎月のように商品の値段が上がってますが、こういったインフレが起こると、一般的に金利も上昇するといわれています。

景気が良くなると消費、設備投資が増えるので、需要と供給により物価は上昇します。

設備投資や消費に対処するため、金融機関は金利を上げるので、結果としてお金の価値は下がることになります。

最近経験したことですが、20年前に18万円で買えたものが、30万円出さないと買えなくなってました。

 

海外ではインフレを抑えるために金利が上昇しています。

日本もインフレで賃金が上昇すれば、金利が上がる可能性はあります。

 

金利が低くても支払う額はそれなりの額になる

住宅ローンの金利は他の借り入れよりも安く設定されてます。

仮に金利0.6%で4000万円を35年ローンで借りたとしたら、総額の利息は400万円を超えます。

金利は0.6%と低いですが、金額が高額ということ、借りる期間が35年と長いことで支払う額が大きくなります。

利息が400万円を超えることだけを見ると、すごい負担のように見えますが、借りる金額と借りる期間を考えれば、実は破格の安さです。

 

借入期間を短くすれば利息の負担は減りますが、そうすると毎月の返済が大きくなってしまいます。

昔は借入額の倍の利息を負担するのが当たり前だったことを思えば、無理して返済期間を短くする必要は少ないといえます。

 

ネット銀行は金利が安い

住宅ローンの金利を調べると、ネット銀行がかなり低い金利で提供しています。

手続きもネットで出来ますし、ファイナンシャルプランナーや銀行員など住宅ローンに詳しい人にはメリットがあります。

一方で住宅ローンに詳しくない人には難しい面も多いです。

住宅ローンにあまり詳しくない人には説明や相談を対面でしてくれないのはやはり不安でしょうし、慣れない書類に不備があればやり取りに時間がかかることもあります。

また、審査が厳しく思ったほど借りれないというケースもあります。

住宅ローンは返済期間が長く、途中で返済が厳しくなるなど、条件の変更で相談したくなるかもしれません。

ネット銀行と対面の金融機関、どちらにもメリットデメリットはあるということです。

 

まとめ

・住宅ローンの金利のタイプには、変動金利型、固定金利型、固定期間選択型がある。

・どの金利タイプが得かは専門家でも分からない。議論されてるのはその人の意見に過ぎない。

・金利や金額といった数字だけで判断せず、利用者の状況で判断することも大切。

・今後の金利はインフレが左右する可能性がある。

・少子高齢社会が社会に与える影響も考えられる。

・ネット銀行にはデメリットもある。

 

対策としては、住宅ローンを借りている間は少なくとも金利をチェックすることが大事で、状況に応じて借り換えや繰り上げ返済を選択することも必要です。

 

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