![管理業務主任者はマンションの管理会社に必須の資格](https://i0.wp.com/yokohama-lifeplan.com/qualification/wp-content/uploads/2024/10/house-409451_1280.jpg?fit=1024%2C574&ssl=1)
管理業務主任者という資格をご存じでしょうか?
管理業務主任者は、マンションの管理に関係する資格です。
似た資格にマンション管理士という資格がありますが、どちらもマンションの運営・管理に関係する資格です。
どちらの資格も区分所有マンションの運営管理に関する資格なので、区分所有マンションにお住まいの人は知識を活かせます。マンションを購入した人を対象にした後悔してることのランキングでは、「区分所有マンションについてもっと調べておけばよかった」がランキング上位に入っています。
管理業務主任者とマンション管理士を検索すると、検索候補にどちらも「意味ない」「役立たない」といった言葉が表示されます。
「マンション管理士だけで生活してる人は日本で100人以下」とマンション管理士の偉い人が言ってたので、マンション管理士なら分かりますが、管理業務主任者については独占業務があるので、意味ない、役立たないということはありません。
管理業務主任者は数少ない区分所有マンションのことが学べる資格です。
マンションが多い都心で活かせる資格ですが、マンションの管理を仕事としてる管理会社では必須の資格です。
区分所有マンションがある限りなくならない仕事
全国にはマンションは700万戸(2023年)を超える数があるといわれ、10人に1人がマンションに住んでいます。
築40年を超えるマンションは140万戸に上ると言われており、マンションの管理に関する管理業務主任者が不可欠になってます。
不動産市場ではマンションは管理を買えと言われてるように、マンションは管理次第で資産価値に大きく影響を与えます。
問題を抱える区分所有マンションが多いので、管理業務主任者やマンション管理士の需要は高まっています。冒頭でマンション管理士について現在は仕事のない代名詞みたいに言われてると悪くいってしまいましたが、この先大きく化ける可能性を秘めている資格です。
区分所有マンションでは、所有者がみんなで管理組合を形成します。
管理組合でマンションの運営や管理をしていきますが、運営や管理は専門性が高く、時間や労力もかかるので、マンション管理会社と契約して運営や管理をサポートしてもらうのが一般的です。中にはマンション管理会社を頼まず、自主管理のマンションもありますが、そういったマンションは老朽化して住人が諦めてどうにもならないものが多いです。
マンション管理士はマンション管理組合の立場でアドバイスしますが、管理業務主任者は管理会社の立場で業務を行います。このようにマンション管理士と管理業務主任者とは立場が違い、むしろ対立することもあります。
管理業務主任者について
管理業務主任者というのは、年に一回行われる管理業務主任者試験に合格し、国土交通大臣の登録を受けた後、管理業務主任者証の交付を受けている人です。
マンション管理業者には、マンション管理組合の30組合につき1人以上の管理業務主任者を置かなければならない設置義務があります。
管理業務主任者には、宅地建物取引士と同じように独占業務があります。管理業務主任者の独占業務とは、管理組合との委託契約に関する重要事項説明、重要事項説明書の署名、契約書の署名、管理組合への管理事務報告があります。
管理業務主任者の業務
- 契約の重要事項説明
- 重要事項説明書、契約書の署名
- 管理組合への管理事務の報告
- マンションの管理・運営に関するサポート
マンション管理業務では、管理業務主任者の資格がないと一人ですべての業務を行えないので、資格の取得は必須といえます。
管理業務主任者には独占業務があるので、就職や転職でも有利になります。
東京都では新築マンションの供給数が減少傾向にありますが、それでも毎年2万戸が供給されています。それだけ管理業務主任者が必要になるので、仕事がなくなることはないでしょう。
また、管理業務主任者に合格した人は、マンション管理士試験で5問が免除されるメリット(そもそも受けない?)もあります。
管理業務主任者の試験について
以下は令和6年度の管理業務主任者試験についてです。
受験者数 | 14,850人 |
試験日 | 12月1日 |
試験時間 | 13:00~15:00の2時間 |
試験地 | 北海道、宮城、東京、愛知、大阪、広島、福岡、沖縄およびこれら周辺の地域 |
私は数年前に管理業務主任者の資格を取得しました。その時は東京会場で申し込みましたが、神奈川県の川崎が受験地でした。周辺の地域とはこのようなことを指すようです。
合格発表の日は1月上旬から中旬頃です。令和6年度試験の合格発表日は1月10日でした。
受験料は8,900円、事務手数料は275円がかかります。
申し込みは郵送(8月1日~30日)とWebがあり、Webの方が1ヶ月申込期間が長い(~9月30日)です。郵送でうっかり忘れた人はWebで申し込みましょう。
試験の出題範囲
管理業務主任者試験の出題範囲の根拠となる法令等は4月1日において施行されているものです。
以下の1から5までの範囲から問題が出題されます。
1.管理事務の委託契約に関すること
2.管理組合の会計の収入および支出の調定並びに出納に関すること
3.建物および付属設備の維持または修繕に関する企画または実施の調整に関すること
4.マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
5.1から4に掲げるもののほか、管理事務の実施に関すること
試験は全部で50問、四肢択一のマークシート方式です。
マンション管理士の合格者は申請により5問が免除(正解扱い)されます。
管理業務主任者の標準学習時間は約250時間といわれています。これは宅地建物取引士の300時間より少ないですが、ほとんど同レベルといってよいでしょう。
過去の管理業務主任者試験の合格点および合格率
管理業務主任者試験の過去の結果
受験者 | 合格者 | 合格点 | 合格率 | |
2024年 | 14,850人 | 3,159人 | 38点 | 21.3% |
2023年 | 14,652人 | 3,208人 | 35点 | 21.9% |
2022年 | 16,217人 | 3,065人 | 36点 | 18.9% |
2021年 | 16,538人 | 3,203人 | 35点 | 19.4% |
2020年 | 15,667人 | 3,473人 | 37点 | 22.2% |
2019年 | 15,591人 | 3,617人 | 34点 | 23.2% |
2018年 | 16,249人 | 3,531人 | 33点 | 21.7% |
過去の合格率を見ると18~23%となっており、だいたい20%程度に調整されるようです。
管理業務主任者とマンション管理士は試験の範囲が被るので、両資格を一緒に学習する資格講座が多いです。テキストも両資格を学習できるものが何冊か市販されてます。
マンション管理士を軸に管理業務主任者特有の問題を過去問などで学習しておくと合格しやすいと思います。私もマンション管理士のテキストを使って勉強を進め、管理業務主任者特有の問題は過去問を使って学習したら合格できました。
管理業務主任者試験におすすめの講座
管理業務主任者の試験は合格率が20%なので、ほとんどの人が不合格になります。
短期間で効率よく合格するには資格講座の理由が必須といえます。
私は今までに大手から個人規模の資格講座を利用してきましたが、必ずしも大手がいいとは言えません。
最近はテキスト中心だけでなく、動画やスマホを使ったものが出てるので、選択肢は昔より増えています。
自分に合った資格講座と出会うことで、毎日の資格生活を楽しくさせることができます。
STUDYing(スタディング)
STUDYing(スタディング)は、スマホやパソコン、タブレットがあれば学習できる資格講座です。講義は10分のものからある(1時間超えるものもある)ので、すき間時間を活用して学習できます。
講座によっては紙のテキストも買えますが、基本はテキストはWebなので、費用が他の講座と比較して格段に安くなってます。
スタディングのメリット
- すき間時間を活用できる
- 倍速~3倍速で講義が聞ける
- 費用が安い
フォーサイト
フォーサイトでは、動画講義とテキストを使って学習を進めていきます。テキストはフルカラーでイラストも多量に使ってるので分かりやすいです。
私は管理業務主任者は大手予備校を利用しましたが、2回試験に落ちた同僚はフォーサイトに変えて合格してました。合格率が全国平均の3.62倍というのも人気の理由です。
フォーサイトのメリット
- すき間時間で学習できる
- テキストが分かりやすい
- 全国平均の3.62倍の合格率を誇る
まとめ
・管理業務主任者はマンション管理の国家資格
・管理業務主任者の仕事がなくなる可能性は低い
・管理業務主任者とマンション管理士の資格は試験範囲が重複する
・管理業務主任者の合格率は20%
・管理業務主任者に合格するには250時間かかる