測量士補の試験概要と難易度

資格があると土地家屋調査士の試験に有利と聞き、頑張って合格したのが測量士補という資格です。

ときどき道を歩いていると大きな定規(スタッフ)を持った人と三脚を建てたカメラをのぞき込んでる人がいますが、あれは測量をしてます。

地図を作ったり、建設現場でレベルを出したりする作業や技術を測量といいます。

 

測量士補の上に測量士もいますが、測量士は難関資格です。年によって20%近い合格率の時もありますが、平均すると10%の難関なので受けるつもりはありません

一方、測量士補の試験は毎年5月に行われ、合格率20~40%なので頑張れば取れる資格です。

測量士補の資格があると土地家屋調査士の筆記の午前の部が免除になるので、土地家屋調査士を目指す人の多くが測量士補を先に目指します。もちろん測量の仕事に就いている人にも、資格があれば知識があることの証明になりますし、学習を通して必要な知識が身につきます。

測量士補の試験について

測量士と測量士補の試験は、測量法及び測量施行令に基づいて行われる国家試験です。

測量士補試験は、年齢、性別、学歴に関係なく誰でも受験できる五肢択一のマークシート試験です。

出題数は全部で28問で、18問以上の正解で合格できます。

また、この試験の特徴として計算問題が3割くらい出ます。

電卓が使えないので、数学が苦手な人はきついかもしれません。

測量士補の試験は午後1時半から午後4時半までの3時間です。

 

試験会場は、北海道・宮城県・秋田県・東京都・新潟県・富山県・愛知県・大阪府・島根県・広島県・香川県・福岡県・鹿児島県・沖縄県があります。

受験の申し込み期間は、令和6年は1月5日から1月30日までです。

 

試験の範囲は、測量に関する法規、多角測量、汎地球測位システム測量、水準測量、地形測量、写真測量、地図編集、応用測量の8科目にわたります。

測量士補の試験範囲

.測量に関する法規

2.多角測量

3.汎地球測位システム測量

4.水準測量

5.地形測量

6.写真測量

7.地図編集

8.応用測量

 

測量士補の受験量は2850円で、郵便局などで購入した2850円の収入印紙を写真表に貼ることで納付します。この際消印はしてはいけません。

提出は簡易書留郵便で出します。

 

当日の試験で机に置けるのは、受験票、鉛筆又はシャーペン、鉛筆削り、消しゴム、時計(時計機能のもののみ)、直定規です。

直定規は真直ぐな定規のことです。受験案内に書いてあったので私も直定規を持参しましたが、一度も使いませんでした。

合格に必要な勉強

合格に必要といわれる勉強時間は100時間程度なので、少なくとも3、4カ月前には勉強を開始したほうがよさそうです。

100時間の学習だと様々ある資格の中では比較的簡単な部類に入りますが、しっかりと勉強しないと合格はできません。

勉強方法は市販のテキストを使った独学の人が多いですが、土地家屋調査士とセットで講座を販売してる資格予備校もあります。

測量士補試験は過去問と同じような問題が多く出題されるので、過去問が解けるようになれば合格できます。

私はテキストと問題が一緒になった教材を使いましたが、どうにも使いにくかったので過去問は別で購入することを勧めます。

受験した感想としては、過去問を数回解けば解ける問題が多いかなと思いました。過去問を中心にした勉強なら50時間以下でも合格できると思います。

 

公式を覚えてしまえば計算問題は安定して点が取れるようになるので、過去問を中心にすると効率よく勉強できます。

反対に数学が苦手だったり、中学卒業と同時に就職した人は、標準偏差、ピタゴラスの定理やサイン・コサインでつまずくかもしれません。

数学の方式は割り切って覚えるしかありません。手を動かしながら問題を解くと知識が定着しやすいのでおすすめです。というより問題を解かないと計算の公式は覚えられません

おわりに

私は東京会場で測量士補を受験しましたが、住んでる最寄駅から会場の駅まで遠いうえに、会場の大学も駅から遠く、テクテク歩いた記憶しかありません。

しかも、みんな一斉に帰るもんだから、大学から駅まで受験者で渋滞してました。駅に着いてからも住民が帰りの受験者集団を見て何事かと驚き見てました。

 

測量士補の試験会場に着いて驚いたのは、高校生が多かったことです。多分、学校が生徒に受けさせるのだと思います。

高校生が在学中に測量士補に受かって記事になってるのも時々見かけます。

合格すると記事になるなんてすごい資格と思うかもしれませんが、実際は過去問を繰り返せば合格できます。