神奈川県には、横浜や鎌倉といった観光名所がたくさんありますが、サイクリングに適したコースも多いです。
今回紹介するのは太平洋岸自転車道のうちの神奈川区間で、具体的には横須賀の久里浜港から湯河原までです。
このサイクリングコースはその名の通り太平洋側を海沿いに走るコースです。
太平洋沿いを走るので、富士山と海の絶景を見ながらサイクリングを楽しむにはもってこいです。
太平洋岸自転車道とは
太平洋岸自転車道というのは、千葉県の銚子から神奈川県、静岡県、愛知県、三重県の太平洋岸を通って、和歌山県和歌山市にいたる自転車道をいいます。
総延長は1,400キロにもおよぶ非常に長いサイクリングロードですが、実際は今までの車道に青や白のペイントで自転車のマークや矢羽根が書いてあるだけのものが多く、大磯区間のような自転車専用道路は少ないです。
写真のように青い矢印を見るたび、自転車は原則として車道の左側を走るんだなと確認しています。自転車通行可の歩道も多いですが、原則は車道ということです。また、車道は左側を走り、右側を走ることは逆走していることになります。
自転車のルールを誤解している人も多いので、ここでおさらいしておきます。
自転車のルールのおさらい
・自転車は原則として車道を走る
・車道は左側を走る(逆走は危険)
・歩道を走る場合は歩行者優先
・夜間はライトをつける(義務)
太平洋岸自転車道では、千葉から神奈川、愛知から三重まではフェリーに乗ることを想定してるため、千葉の金谷港からはフェリーで久里浜港にで渡ります。
途中の道では、富士山が見えたり、人気の観光スポットもたくさんあります。
休日にブラっと観光スポットに立ち寄るというのも自転車だと気楽にできます。
太平洋岸自転車道の神奈川区間(横須賀~湯河原)
神奈川県の区間は、横須賀の久里浜港から三浦半島を時計回りにまわり、三浦半島の西側から相模湾を見ながら湘南を進んでいき、小田原や湯河原を経て熱海に達します。
実際に走ってみて、個人的におすすめのエリアです。
おすすめの観光スポット
・城ヶ島
・秋谷の立石
・森戸神社
・長谷寺
・高徳院(鎌倉大仏)
・稲村ケ崎
・江ノ島
・旧吉田茂邸
・曽我梅林
・小田原城
・真鶴岬・三ツ石
・湯河原温泉
眺めが素晴らしかったエリア
・野比海岸から三浦海岸まで
・剱崎から盗人狩の海岸
・県立城ヶ島公園の展望台
・立石公園・長者ケ崎・森戸海岸の夕陽
・江ノ電と並行する区間(稲村ケ崎~腰越)
・湘南海岸・砂浜のみち
・大磯区間(大磯港~旧吉田茂邸)
・国道135号線(石橋~湯河原)
三浦半島エリア(横須賀~鎌倉)
三浦半島エリアは、横須賀の久里浜港から三浦半島を時計回りに進みます。
(東京湾フェリー久里浜港)
東京湾フェリーの久里浜港乗り場を出て、南に進むと野比の海岸に出ます。野比海岸から三浦海岸まで海が目の前なので、夏は最高、冬は肌寒く感じます。
海の眺めは良いのですが、もともとあった道路なので道幅は狭く走りにくいです。煽られることも度々でした。
三浦半島に入るときつい坂があります。神奈川の太平洋岸自転車道で一番きつかったのが下の写真の坂です。
写真だけだとたいしたことなさそうに見えますが、足をつかずにママチャリで上るのは大変でした。
寄り道になりますが、城ヶ島の展望台からは雄大な海を一望できます。波の浸食によって作られた海蝕(かいしょく)洞穴の馬の背洞門(うまのせどうもん)も人気です。
(城ヶ島の馬の背洞門)
三浦半島西側の自転車道も今まであった道路なので、左側に矢羽根が書いてあるだけの幅が狭い道路です。江の島まで片側一車線の道が続きます。
(葉山しおさい公園前)
横須賀の秋谷にある立石は、天気が良ければ富士山が見えます。冬場は見える日が多いですが、夏は見える日がほとんどありません。最近はYouTuberにも人気の場所で、先日も撮影してました。
(秋谷の立石)
森戸海岸の夕日も素晴らしいです。夕方になると夕陽目的で森戸神社や海岸に人が集まってきます。
(森戸海岸の夕陽)
稲村ケ崎から江の島までは、外国からの観光客にも人気のスポットが続きます。
(稲村ケ崎からの眺め)
(鎌倉高校前駅の踏切)
湘南エリア(藤沢~大磯)
藤沢から大磯までは道路が片側二車線になるので少し走りやすくなりますが、自動車がスピードを出してる横を走るので、自転車に慣れないうちは少し恐いかもしれません。反対に自転車に慣れている人には走りやすい区間です。
この区間で歩道を走る場合は、道幅がかなり狭い場所もあるので注意が必要です。途中が狭くなっていて先に進めず引き返したことがあります。
(国道134号線浜見山交番前)
海側に一本入ると、片瀬から柳島まで続く湘南海岸・砂浜のみちと呼ばれるサイクリングロードが7.7キロにわたってあります。ただ、実際に走ってみるとランニングやウォーキングしている人が多く、みちの上には堆積した砂があるので走りにくい(転倒します)です。特に週末は観光客が多いので、身体より精神的に疲れます。
(湘南海岸・砂浜のみち)
晴れていれば湘南大橋からは富士山が見えます。
(2022年1月1日湘南大橋の上)
大磯区間には唯一の自転車専用道があります。高台なので海の眺めは良いのですが距離が3km程度と短いです。ウォーキングやジョギングにも人気の道です。
(太平洋岸自転車道大磯区間)
太平洋岸自転車道はやがて大磯警察署に出て、そこからはまた普通の道路になります。
(国道1号線・吉田茂邸前)
県西エリア(二宮~湯河原)
途中で眺めの良い場所もありますが、大磯警察署から二宮、小田原までは普通の道路です。
(酒匂橋の上から)
小田原城は天守だけでなく、門や資料の展示もあるので全部見ると結構時間がかかります。
天守閣に登ることもでき、そこからは小田原の市街や相模湾が一望できます。
(小田原城)
早川を過ぎて漁港駅を越えた辺りから、眺めはいいのですが歩道がなくなるのでちょっと恐いです。
(国道135号線)
真鶴の住宅地エリアは入り組んでるので、道を間違えると大変な目にあいます。ただ、自然が豊かで気分良く走れました。
(真鶴)
真鶴駅を越えると湯河原はすぐです。
(湯河原町)
湯河原温泉入口を右折すると湯河原駅方面です。右折せず直進した場合は熱海市に入ります。熱海は横浜から近いので時々行きます。
(国道135号線・湯河原)
(湯河原駅前)
おわりに
神奈川では、みなとみらいや中華街といった観光、鎌倉の寺社巡りが人気ですが、海沿いを自転車で走れるサイクリングも人気です。
東京に住んでた時はサイクリングに適した道がなかなかありませんでしたが、神奈川は海を見ながらサイクリングできるコースが多く、サイクリングに適したエリアです。
クロスバイクやロードバイクに乗るのも一つの方法ですが、ママチャリでも十分にサイクリングを楽しめます。