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横浜市の「掃部山公園」に立っている銅像は井伊直弼

投稿日:2018年7月11日 更新日:

横浜市西区には、「掃部山公園」という井伊家と関係のある公園がある。

 

井伊家といえば、安政の大獄で有名な井伊直弼がいる。

井伊直弼は、独断で日米修好通商条約を締結して横浜を開港したため、攘夷志士たちの恨みを買い、桜田門外の変で襲撃されて命を落としたことでも知られている。

 

掃部山公園には、井伊直弼の銅像が立っており、公園は桜の名所としても知られている。

 

掃部山公園は高台にあり、公園からは横浜ランドマークタワーを望むことができる。

掃部山の歴史

現在の掃部山は、江戸時代までは「不動山」と呼ばれていたそうだ。

その後、明治初期に鉄道開通に関わった外国人技師の官舎が建てられたため、「鉄道山」と呼ばれるようになる。

さらに明治17年(1884)、旧彦根藩士(滋賀県)らが一帯の土地を購入して庭園化し、その後に井伊家(彦根藩主)に寄贈した。

寄贈の際、徳川幕府の大老にまでなった井伊直弼の官位にちなんで「掃部山(かもんやま)」と名付けられた。

 

明治42年(1909)は、横浜開港50年にあたり、旧彦根藩士が藩主の開港功績を記念して公園の高台に井伊直弼の銅像を建立した。

当初の銅像は昭和18年に金属回収によって撤去され、現在の銅像は昭和29年に慶寺丹長が製作したものである。

 

大正3年(1914)には、井伊家から一帯が横浜市に寄付され、掃部山公園として開園した。

 

掃部山公園には、約200本の桜が植えられており、桜の名所としても知られている。

桜の時期は、多くの花見客でにぎわう。

 

掃部山は、明治から桜の名所になっていた。昔は出店も出ていたようだ。

 

掃部山公園案内図

掃部山公園の入口には、戸部通り、岩亀横丁、正面出入口(紅葉坂・桜木町駅から)の3か所と能見堂近くの出入口がある。

掃部山公園の案内図は、正面入口の右手にある。歴史ある公園だけど小さい。

 

正面入口の横には、レンタルバイク置き場もある。公園は駅から少し遠いから自転車がいいかもしれない。

 

岩亀横丁側出入口。岩亀楼の寮があったとか。

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井伊直弼像

公園の高台には、井伊直弼の銅像が立っている。

 

正面入口の階段を上ると「銅像広場」がある。

 

公園の高台に建つ井伊掃部頭直弼の銅像。

 

井伊掃部頭ゆかりの地

「明治四二年七月、横浜開港五〇年記念に際して、旧彦根藩有志が藩主の開港功績の顕彰のため、大老井伊掃部頭直弼の銅像を戸部の丘に建立し、その地を掃部山と名付けて記念しました。銅像の左側にある水飲み施設はその時に子爵井伊直安より寄付されたものです。

当時の銅像は、藤田文蔵、岡崎雪声によって製作され、その姿は「正四位上左近衛権中将」の正装で、高さは約三.六メートルを測りました。しかし、当初の銅像は、昭和一八年に金属回収によって撤去され、現銅像は、昭和二九年、横浜市の依頼により、慶寺丹長が制作したもので、その重さは約四トンあります。

なお台石は妻木頼黄の設計で、高さは約六.七メートルあり、創建当初のものが残っています。」

 

夕方になると灯りがついて銅像が照らされてた。

 

掃部山公園・銅像広場の紅葉。公園のまわりはマンションが建ち並ぶ。

 

銅像広場からは、ランドマークタワーが望める。

 

銅像の横には、仙台市との友好を記念した「仙台枝垂れ桜」が植えられてある。

 

日本庭園

銅像広場から坂を下って進むと「日本庭園」がある。

 

雨が降ってきたと思ったら目の前に休憩所が……と思って入ったら屋根がなかった。

 

灯籠がある日本庭園

 

11月下旬頃の日本庭園は、もみじが赤く色づいていた。

 

赤くなった紅葉が美しい。近くにある紅葉坂ももみじが紅くなっていた。

 

銅像広場から日本庭園へ続く坂を下った先には、飯岡幸吉の歌碑がある。

歌碑には「まちなかに 緑をたもつ 掃部山 ましてや虫を 聴く夜たのしき」と刻まれていた。

 

日本庭園に隣接して「遊具広場」がある。

夕方は小さな子供を連れた親子が多い。

 

掃部山公園の西側には能楽堂がある。

横浜能楽堂では、能・狂言の上演が行われている。

何も行われてないときは、無料で見学ができる。

 

アクセスデータ

住所 神奈川県横浜市西区紅葉ケ丘57

・交通 JR「桜木町駅」から徒歩15分、「紅葉坂」バス停から徒歩6分

 

 

掃部山公園正面入口は、紅葉坂を通って行く。

 

正面入口。階段を上って左が銅像広場になる。

 

掃部山公園のまとめ

・掃部山公園は、井伊直弼の官位・掃部頭が名前の由来。

・公園の高台には、井伊直弼の銅像が立っている。

・掃部山公園は、桜の名所として知られている。

 

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おぐに

歴史と旅が好き。休みの日は、ツーリングや観光していることが多いです。

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