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iDeCo(イデコ)とは?仕組み・メリット・デメリット・始め方を1級FP技能士がやさしく解説

iDeCo(イデコ)とは?仕組み・メリット・デメリット・始め方を1級FP技能士がやさしく解説

社会保険制度だけだと老後の生活費が不足することが知られるようになりました。また、銀行に預けているだけではいつまで経っても増えないので、投資に興味を持つ人が増えています。

加えて法律の改正によってiDeCo(イデコ)の対象が拡大して以降、多くの人の話題に乗るようになりました。

 

iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は、国が推奨する老後資金の形成制度です。

公的年金だけでは老後の生活費が不足するといわれる中、iDeCoは税制上のメリットが大きく、多くの人が活用できる制度です。

ただ、名称が分かりにくいこともあり、メリットが多い割にはまだ利用者が少ないのが現状です。

  • 年金だけでは老後は生活できない →投資に興味を持つ人の増加 →iDeCoの対象拡大

 

この記事では、iDeCoの仕組み・メリット・デメリット・始め方を入門者向けにやさしく解説します。

 

この記事で分かること

  • iDeCoとは何か・誰が使えるか
  • 掛金の上限額(2024年12月改正対応)
  • 運用商品の種類(元本確保型・投資信託)
  • 3つの節税効果の概要
  • iDeCoのデメリットと注意点
  • 始め方の流れ

 

目次[閉じる]

 iDeCoとは|iDeCoは国が推奨する老後対策

iDeCo(イデコ)は個人型確定拠出年金の愛称です。

加入者自身が毎月の掛金を決めて拠出し、自分で選んだ金融商品で運用します。

運用の結果が将来受け取る年金額に反映されます。

公的年金(国民年金・厚生年金)はいわば「1階・2階」の部分ですが、iDeCoはそこに「3階」を積み上げる私的年金制度です。

 

iDeCoの特徴

  • 国が推奨する老後資金の形成制度
  • 税制上の優遇措置が3段階で設けられている
  • 加入者自身で商品を選んで運用する
  • 元本確保型の商品も選択できる(リスクを抑えた運用が可能)

 

iDeCoを利用できる人

iDeCoは国民年金の被保険者であれば基本的に利用できます。

被保険者区分 対象者 加入可能年齢
第1号被保険者 自営業者・学生・無職等 20歳以上65歳未満
第2号被保険者 会社員・公務員等 65歳未満
第3号被保険者 第2号被保険者の扶養配偶者 20歳以上65歳未満

 

2022年5月の法改正により、加入可能年齢が従来の「60歳未満」から「65歳未満」に拡大されました。

さらに2027年1月からは70歳未満まで拡大される予定です。

 

注意点

  • 公的年金を65歳前に繰り上げ受給している方は加入不可
  • iDeCoの老齢給付金をすでに受給している方は加入不可
  • 所得がない方(専業主婦・主夫等)は節税効果が薄い

 

iDeCoには加入者ごとに掛金の上限がある

iDeCoには税制優遇があるため、掛金に上限が設けられています。上限額は加入者の区分によって異なります。

 

2024年12月改正後の掛金上限額

対象者 月額上限
第1号被保険者(自営業者等) 68,000円
第2号被保険者(公務員・私学共済加入者) 12,000円 ※2024年12月以降は20,000円に引き上げ
第2号被保険者(企業型DCのみ実施) 20,000円
第2号被保険者(企業年金なし) 23,000円
第3号被保険者(専業主婦・主夫等) 23,000円

※2024年12月の改正により、一部の対象者の掛金上限額が引き上げられました。詳細はiDeCo公式サイトまたは各金融機関にご確認ください。

自営業者は掛金の上限が最も高く、節税効果も大きくなります。

 

運用商品の種類

iDeCoの運用商品は、加入する金融機関(運営管理機関)によって異なります。大きく分けると以下の2種類があります。

 

元本確保型

  • 定期預金・保険商品など
  • 元本割れのリスクがない
  • リターンは低め
  • リスクを取りたくない方でも節税効果は得られる

 

投資信託

  • 国内外の株式・債券・不動産等に分散投資する商品
  • 元本割れのリスクがある
  • 長期運用で成長が期待できる
  • iDeCo対象の投資信託は初心者向けの商品が多い

 

ポイント

元本確保型を選んでも、iDeCoの所得控除(節税効果)は受けられます。投資が怖いという方も、まずは元本確保型から始めることができます。

加入者は、いくつかある運用商品の中から、3つ以上の商品を選択します。

中には、選択した運用商品がすべて元本確保型の商品を選択なんて人もいます。

リターンとリスクは比例するのが原則なので、元本確保型の商品ではリスクが少ない反面リターンも少なくなります。

将来の年金がたいして増えないということに気づいて勉強し始める人もいます。

 

iDeCoの3つの節税効果(概要)|iDeCoの最大のメリット

iDeCoには3つのタイミングで税制優遇があります。

タイミング 節税の内容
拠出時 掛金の全額が所得控除→所得税・住民税が軽減
運用時 運用益が非課税(通常は約20%課税)
受取時 公的年金等控除(年金受取)または退職所得控除(一時金受取)

 

具体的な節税計算例(課税所得500万円・月2.3万円の場合の年間節税額など)は以下の記事で詳しく解説しています。

 

関連記事(節税計算の詳細)

 

iDeCoのデメリット|普及しないのは自分で資産運用するから?

メリットが多いiDeCoですが、他にも以下のデメリットも理解した上で加入することが重要です。

特に自分で商品を選択しなければならないことが初心者にはハードルになるようです。

 

① 原則60歳まで引き出せない

iDeCoの目的は老後資金の形成であるため、途中で任意に脱退・引き出しはできません

掛金の拠出をストップすることは可能ですが、積み立てた資産は原則60歳以降にならないと受け取れません。

生活費や事業資金として使える資産ではないため、余裕資金で拠出することが前提です。

 

② 運用リスクは自分が負う

投資信託を選んだ場合、運用の結果(利益・損失)は加入者自身が負います。

元本確保型を選べばリスクを抑えられますが、その場合はリターンも低くなります。

つまり、リスクを取って増やした人と、元本確保型ばかり選んだ人とでは、老後資金に差が出る可能邸が高いということです。

 

③ 手数料がかかる

iDeCoには加入時・口座管理時に手数料がかかります。

金融機関によって手数料が異なるため、選ぶ際は手数料も確認することをおすすめします。

 

iDeCoの始め方

iDeCoを始めるには以下の流れになります。

 

ステップ1:金融機関(運営管理機関)を選ぶ 

銀行・証券会社・保険会社などで取り扱っています。手数料・運用商品のラインナップを比較して選びましょう。

 

ステップ2:申し込み書類を取り寄せる・申込する

会社員の方は、勤務先に確認が必要な場合があります。

 

ステップ3:掛金額と運用商品を決める

毎月の掛金額と運用する商品を選択します。途中で変更も可能です。

 

ステップ4:運用開始

口座が開設されると掛金の引き落としが始まります。毎年の確定申告または年末調整で所得控除を申請します。

 

 

 

 

今回のまとめ

DeCoとは

  • 自分で掛金を拠出・運用する私的年金制度
  • 20歳以上65歳未満であれば基本的に利用可能(2022年改正後)

 

iDeCoの最大の特徴

  • 拠出時・運用時・受取時の3段階で税制優遇がある
  • 元本確保型の商品でも節税効果が得られる
  • 初心者向けの商品が多い

 

iDeCoのデメリット

  • 原則60歳まで引き出せない(余裕資金で拠出が前提)
  • 投資信託を選んだ場合は運用リスクあり
  • 手数料がかかる

 

公的年金と自分自身の準備を組み合わせることが、老後の生活を安心なものにする基本です。

 

失われた30年の間、税金と社会保険料だけは増加し続けましたが、日本と同じくらい国民負担率が高い国では、老後は手厚く保障されているのが普通です。

日本のように負担が多い割に、保障はわずかという国に住んでいる以上、老後対策は自分たちで考えるしかありません。

iDeCoは数少ない自分でできる老後対策の一つです。

 

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