新NISAを使った積立投資で資産1億円を目指す場合、毎月いくら・何年必要なのでようか。
投資額・利回り・期間別のシミュレーションを1級FP技能士が解説します。
この記事から分かること
- 積立投資で資産1億円を目指す場合の、投資額・利回り・期間の関係
- 毎月1万円〜15万円、利回り1%〜7%、期間10年〜40年の具体的なシミュレーション表
- 新NISAの非課税枠(1,800万円)を超えた場合の課税の考え方
- 投資信託だけで1億円を目指す場合の限界と、コアサテライト戦略という考え方
目次[閉じる]
新NISAで1億円は本当に可能なのか
今年から新NISAが始まりましたが、普通の会社員でも積立投資と複利の力を活かせば資産1億円は夢ではありません。
宝くじ、万馬券を当てれば1億円は可能ですが、それだと現実的ではありませんし、くじや馬券を購入する費用の方が高くつく方が普通だと思います。
そう考えると現実的なのは株式や投資信託を活用した積立て投資です。
個別株式は値上がりすればリターンが大きい反面、リスクも大きくなります。何より初心者だと損失に耐えられない可能性があります。
その点、投資信託ならあまり知識は要りませんし、何より初心者向きです。
投資信託で投資に慣れた後なら個別株も始めやすいと思います。
また、毎月5万円、7万円なら会社員でも難しい話ではありません。ただし、毎月5万円、7万円の積み立てで1億円を築くにはある程度のリスクと期間が必要です。
何十年という期間続けることで1億円を達成できるなら、やってみる価値はあるのではないでしょうか。
今年から始まった新NISAは非課税の上限が大きいのでこれも活用できます。
資産形成を決める3つの要素
資産作りは、投資金額と運用利回り、投資期間で決まります。
毎月の投資額がベースになる
ここでいう投資金額は、毎月一定額を積み立てることを前提としています。
年によって積立額を大きく変動させるのではなく、決まった額を継続する方が、効果を把握しやすく、継続もしやすいためです。
利回りはリスクの裏返し
長期投資では高い利回りを当てに行くよりも、市場平均を取り続ける方が再現性が高いといえます。
投資信託で10%を超える利回りが何十年も続く商品は少ないので、ここでは平均リターンを使います。
◎投資信託で10%を超える商品は少ない
- S&P500
- 全米株式
- マグニフィセントセブン
- FANG+
- など
最も重要なのは投資期間と複利
投資で大きく増やすのは複利も重要です。
複利は、受け取った利子を再投資することで利子に利子がつくことをいいます。
複利の力が資産形成を加速させる
複利を活かすには投資期間を長くすることも時には必要です。
例えば、5%の利回りで積み立てをした場合、毎月1万円を30年積立てたのと毎月3万円を10年積立てたのとは、どちらも合計360万円を積み立てたことになりますが、最終的に830万円(毎月1万円30年)と466万円(毎月3万円10年)になります。
- 毎月1万円×30年 → 元本360万円 → 830万円
- 毎月3万円×10年 → 元本360万円 → 466万円
同じ360万円の元本でも、投資期間が長い方が最終的な金額は大きくなる傾向があります。投資期間の長さは、想像以上に重要な要素になります。
1億円を目指せる現実的な積立シナリオ
毎月5万円・7万円・8万円で目指す
毎月7万円を年率7%で35年間積み立てた場合
元本約2,940万円に対し、運用結果は約1億2,607万円という試算になります(新NISAの非課税枠1,800万円を超える約1,140万円分は課税口座での運用となり、その運用益には通常課税がかかります)。
毎月5万円を年率7%で40年間積み立てた場合
運用結果は約1億3,124万円という試算になります。
毎月8万円を年率8%で30年間積み立てた場合
運用結果は約1億1,923万円という試算になります(年率8%は7%よりもさらに積極的な前提です)。
あるフリーターの話
今はフリーターだったとしても、結婚を機に就職活動して正社員に転身するというのはよくある話です。
フリーターが独身の時の10年だけ毎月15万円を期待利回り7%で積立てれば、NISAのつみたて投資枠と成長投資枠をあわせて1,800万円に達します。
その後は1円も積み立てず、ほったらかしにしたとしても期待利回り7%なら30年後には1億円を達成できます。
- 1,800万円⇒30年後⇒1億円超(2億円近い)
毎月の積立額・利回り・期間別シミュレーション
以下は投資金額ごとの利回りと投資期間の結果です。単位は万円です。
毎月1万円・3万円の場合
●毎月の投資額1万円(単位:万円)
| 1% | 3% | 5% | 7% | |
| 期間10年 | 126 | 140 | 155 | 173 |
| 期間20年 | 266 | 328 | 411 | 521 |
| 期間30年 | 420 | 583 | 832 | 1220 |
| 期間40年 | 590 | 926 | 1525 | 2625 |
●毎月の投資額3万円(単位:万円)
| 1% | 3% | 5% | 7% | |
| 期間10年 | 378 | 419 | 466 | 518 |
| 期間20年 | 797 | 985 | 1233 | 1560 |
| 期間30年 | 1259 | 1748 | 2495 | 3658 |
| 期間40年 | 1770 | 2778 | 4570 | 7871 |
毎月5万円・8万円の場合
●毎月の投資額5万円(単位:万円)
| 1% | 3% | 5% | 7% | |
| 期間10年 | 631 | 698 | 775 | 865 |
| 期間20年 | 1327 | 1642 | 2053 | 2602 |
| 期間30年 | 2097 | 2914 | 4161 | 6098 |
| 期間40年 | 2948 | 4630 | 7630 | 13120 |
●毎月の投資額8万円(単位:万円)
| 1% | 3% | 5% | 7% | |
| 期間10年 | 1009 | 1118 | 1242 | 1385 |
| 期間20年 | 2124 | 2626 | 3288 | 4167 |
| 期間30年 | 3357 | 4662 | 6658 | 9760 |
| 期間40年 | 4719 | 7408 | 12208 | 20999 |
毎月10万円・15万円の場合
●毎月の投資額10万円(単位:万円)
| 1% | 3% | 5% | 7% | |
| 期間10年 | 1260 | 1397 | 1552 | 1731 |
| 期間20年 | 2656 | 3283 | 4110 | 5210 |
| 期間30年 | 4196 | 5827 | 8323 | 12200 |
| 期間40年 | 5899 | 9261 | 15260 | 26248 |
●毎月の投資額15万円(単位:万円)
| 1% | 3% | 5% | 7% | |
| 期間10年 | 1892 | 2095 | 2329 | 2597 |
| 期間20年 | 3983 | 4925 | 6165 | 7814 |
| 期間30年 | 6294 | 8741 | 12484 | 18300 |
| 期間40年 | 8848 | 13891 | 22890 | 39372 |
投資信託だけで1億円は現実的か?

以上の結果、月々1万円、3万円では1億円を達成するのは難しいです。達成するには、商品を変更するか投資金額を上げる必要があります。
- 毎月1万円・3万円の積立投資で1億円は難しい
- 現実的→5万円以上で長期投資で数千万円
なぜ投資信託だけでは1億円が遠いのか
投資信託は長期・分散・低コストで資産形成に適していますが、大きく資産を増やすスピードには限界があります。
FIREや1億円といった高い目標を短縮して達成するには、市場平均を上回るリターンを狙う局面も必要になります。
サテライト戦略
また、話題のFIRE(経済的自立と早期退職)をするには、投資信託では相当な金額を積み立てないと無理です。
FIREを達成してる人の多くは個別株に投資しています。
コアサテライト戦略という手段も有効です。
コアサテライト戦略とは、資産運用を攻めと守りに分ける考え方です。
- コア:投資信託など資産の土台。長期分散で安定運用
- サテライト:個別株・テーマETFなどで上乗せリターンを狙う攻めの運用
◎現実的な配分の例
- コア:70~80%
- サテライト:20~30%
まとめ|新NISA×積立投資は最も現実的な1億円戦略
- 資産形成は「投資額×利回り×期間」の3要素で決まる
- 毎月1万円・3万円では1億円到達は難しく、5万円以上・長期間が現実的な目安になる
- 新NISAの非課税枠(1,800万円)を超える部分は課税口座での運用になる
- 7%・8%といった利回りは、あくまで一定の前提を置いた試算であり保証されたものではない
- 大きな金額を目指す場合は、コアサテライト戦略など、リスクを分けて考える方法もある
- 利回り
- 複利
- 長い期間
- 継続
◎現実的な投資戦略
- 堅実派→投資信託で積立投資(1億円は諦める)
- FIREを目指す→個別株
- おすすめ→投資信託と個別株の併用

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