個人のライフスタイルが変化することがあるように、生命保険の必要な保障も変化します。
たとえば、マイホームを取得したり、家族構成が変化したときは必要な保障が変化するため、保険の見直しが必要といわれています。
また、公的保険の拡充で必要な保障が変わったり、保険商品の進化で昔の保険商品が今のニーズに合っていないケースもあります。
この記事では、生命保険・医療保険の見直しが必要な理由について解説します。
この記事で分かること
- 社会保険と民間保険の役割の違い
- 保険を見直さないと役に立たない理由
- マイホーム取得・家族の変化時の見直しポイント
- 2024年以降の予定利率の変化と保険の考え方
目次[閉じる]
生命保険や医療保険が社会保険をカバーしているか

保険には、国や地方自治体が運営する社会保険と民間の保険会社が運営する保険とがあります。
- 国・地方自治体 → 労働保険・社会保険(死亡・病気・傷病・年金など)
- 民間の保険会社 → 生命保険・医療保険・個人年金など
社会保険には「健康保険」「国民年金」「厚生年金」「介護保険」といったものがあり、国が費用を負担することもあるため、民間の保険会社では対応しきれないものが多くあります。
また、仕事中に起こる業務災害には「労働者保障保険」によって保護されますが、これも国が運営しています。
いろいろと問題が取り沙汰されてる社会保険ですが、社会保険は基本的に強制加入が原則となっており、日本で生活していく上では欠かせない制度になっています。
社会保険の主な給付内容
- 病気・ケガ:健康保険証の提示で医療費が原則3割負担
- 介護:一部負担で介護サービスを利用可能
- 75歳以上:後期高齢者医療制度
- 死亡:国民年金の被保険者が死亡した場合、遺族年金が支給される
- 老後:老齢基礎年金・老齢厚生年金
社会保険と民間保険の大きな違い
民間会社が運営する保険は、大きく分けると「生命保険」と「損害保険」とがあります。
基本的には、生命保険会社は生命保険のみ、損害保険会社は損害保険のみ扱えますが、最近では、どちらの会社も扱える医療保険や介護保険が主流になりつつあります。
社会保険と民間の保険の大きな違いはいくつかありますが、やはり強制加入と任意加入かは大きいです。
社会保険が強制加入なので、社会保険だけではカバーしきれない分を補うために生命保険を利用するのが合理的です。
医療保険でも生命保険でも、社会保険を知らないと余分な保険料を払う可能性があります。
保険は不足する補償をカバーできているかが大事

生命保険や医療保険の加入で重要なのは、自分に合っているかどうかです。
資産形成の第一歩は、家計の見直しから始めるといわれますが、これには保険の見直しも含まれます。
既に社会保険である程度の保障があるのに、それを知らなければ二重に保険でカバーしていることになります。反対に終身保険ばかりで高い保険料を払ってるのに、保障が不足しているケースもあります。
具体例
その人に必要な保障が2億円だった場合に、社会保険から1億円カバーされるとしたら、保険でカバーが必要な分は1億円で済みます。2億円の保障が必要だと思っていれば、医療保険や生命保険に倍の保険料を支払うことになります。
同じ保障額でも、定期保険と終身保険とでは保険料が何倍も違います。いくら多額の保険料を支払っていても、必要な保障額をカバーできていなければ、いざというときの役に立ちません。
終身保険に加入した人の中には、老後のための貯蓄として利用したという人も多いです。保険ではありませんが、老後に向けた制度には、掛け金を所得税の計算から全額控除できるものもあります。
生命保険・医療保険は定期的に見直しを

ライフスタイルが変化したときに見直しが必要になるのが生命保険・医療保険です。マイホームを取得したり、家族が増えたりした場合に必要な保障が変化するからです。
マイホーム取得時の見直し
マイホームを取得すると、団体信用生命保険(団信)に原則として加入します。
団信に加入すると、万が一死亡・高度障害になった場合に住宅ローンが完済されます。
団信に加入したにもかかわらず、既存の生命保険をそのままにしておくと、保障が重複して余分な保険料を支払うことになります。
マイホーム取得のタイミングは保険の見直しを検討する好機です。
家族構成の変化時の見直し
家族が増えた場合は、その人数分だけ必要な保障額が増えます。
一方で、子どもが成長・独立するにつれて必要な保障額は減っていきます。
家族構成の変化に合わせて、定期的に保障内容を見直すことが重要です。
見直さないと役に立たない理由

保険を見直さないと役に立たないケース
- 保障内容が現在のニーズとずれている(独身→結婚→子供が増えたなど)
- 保障期間や特約が切れてる
- 時間の経過とともに内容を忘れてる(保障内容が分かってない)
- 医療や死亡保障が時代に合ってない
- 公的保険の拡充→必要な保障が変化
- ライフステージの変化→保険が重複している
予定利率の変化と保険の考え方(2026年現在)
予定利率とは、保険会社が契約者から預かった保険料を運用する際に見込む利回りのことです。予定利率が高いほど保険料が安くなります。
長年の低金利環境で予定利率は低下が続いていましたが、2024年以降の金利上昇によって、生命保険各社の予定利率の引き上げが相次いでいます。
とはいえ、今のように低い予定利率では、保険で資産形成は難しいかもしれません。むしろ資産の目減りを心配したほうがいいかもしれません。
老後資金の準備と保険
老後資金の形成が目的なら、生命保険を利用するよりもiDeCoや国民年金基金の方が有利です。
iDeCoや国民年金基金は、掛け金の全額を所得控除できたり、受け取り時は公的年金と同様に「公的年金等雑所得」の扱いとされ、税制上のメリットがあります。
ただし、どの手段が最適かはご家庭の状況によって異なります。保険・iDeCo・NISAなどの選択肢を比較した上で、ご自身に合った判断をすることが必要です。
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今回のまとめ
保険が役に立たなくなる主な理由
- ライフステージの変化(家族の変化)
- 家計の変化(収入の変化)
- 加入から時間が経っている(時代の変化)
- 保険の重複・不足(公的保険の拡充・縮小など)
定期的な見直しのポイント
- 社会保険(健康保険・年金・介護保険等)の保障内容を把握する
- マイホーム取得時:団信との重複を確認する
- 家族構成の変化時:必要保障額を見直す
- 予定利率の変化:現在の保険商品と加入中の保険を比較する
保険商品は保障機能に加えて貯蓄機能が有るものもありますが、保険の目的の第一はあくまでも必要な保障をカバーすることです。
金融商品は、経済状況などによって利率が変化します。また、制度改正によって確定拠出年金や国民年金基金といった制度が整備されるなど、時代によって有利な商品は変化します。
何よりその人に合った生命保険・医療保険でないと肝心の時に役立たないことがあるので、保険は定期的な見直しが必要です。
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の保険商品の購入・解約を推奨・勧誘するものではありません。予定利率・保険商品の内容は保険会社・商品により異なります。
本記事執筆時点(2026年5月)の情報です。詳細は各保険会社にご確認ください。

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