日本人は、今まで投資が苦手といわれ、貯金好きの保険好きといわれてきました。
しかし、ここ数年でNISAやiDeCo(確定拠出年金個人型)といった政府の取り組みによって、投資する環境が整備されてきました。今の政府は明らかに貯金から投資に向けた政策を採っているので、この流れに乗ってみるのも一つの手かと思います。
預貯金や保険では資産形成に向かない理由
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金利が低く、リターンがほぼ期待できない
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保険は戻り率が低く、コストも高い
- 保険は長年資金を拘束される
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インフレによって実質的な資産価値は目減りする
NISAやiDeCoの普及により、資産形成に関心を持つ方が増えている一方で、見落とされがちなのがコストの問題です。
投資でかかるコストは、税金だけではないので、コストに意識を向けることは大事です。手数料・信託報酬・税金といったコストは、長期的なリターンに大きく影響します。
この記事では、投資でかかるコストの考え方・ネット証券と対面証券の違い・リスクとリターンの関係・税制優遇制度の概要を解説します。
この記事で分かること
- 投資でかかるコストの種類(手数料・信託報酬・税金)
- ネット証券と対面証券のコストの違い
- リスクとリターンの関係
- NISA・iDeCoの税制優遇の概要
- 余裕資金で始めることの重要性
目次[閉じる]
投資に必勝法はないので資金は余裕資金で

投資を始めるにあたって重要なのは、投資用の資金は生活資金を使わないようにして、あくまでも自己責任で行うということです。
生活資金や近いうちに必要となる資金(子供の入学金等)を投資に回してしまうと、生活が厳しくなったり、子供が進学できなくなるリスクがあります。また、投資で損をしたためにお金を借りた結果、借金漬けになっては元も子もありません。
ファイナンシャルプランの相談で、よくある質問の一つに「値上がりする株は何?どれ?」といったものがありますが、残念ながらどの株であっても確実とは言えません。
ファイナンシャルプランナーによって雑誌等でおすすめとか値上がりするといった情報が取り上げられるのを見ますが、それはあくまでもその人の予想に過ぎず、当たらなかったとしても、それを信じたあなたの自己責任で終わりです。それに、ファイナンシャルプランナーが個別銘柄を提案してしまうと違法行為になってしまいます。
ただし、世の中にはリスクを抑える方法があったり、資産運用を効率的に進める制度や方法は存在します。
投資でかかるコストの種類

投資では、リスクを理解することと同様に、コストに対する感覚を持つことが重要です。
主なコストの種類
①購入時手数料(買付手数料)
株式・投資信託を購入する際にかかる費用です。現在、主要なインデックスファンドの多くは購入時手数料が無料(ノーロード)となっています。
②信託報酬(運用管理費用)
投資信託を保有している間、毎年かかる費用です。残高に対して年率で差し引かれます。インデックスファンドでは年0.1%未満の商品も増えていますが、アクティブファンドでは1%以上かかるものもあります。
③税金
投資で得た利益(売却益・分配金)には、原則として約20%(所得税・住民税・復興特別所得税)の税金がかかります。NISA口座では一定額まで非課税になります。
コストがリターンに与える影響
仮に年5%のリターンが得られる商品でも、信託報酬が年3%かかれば実質的なリターンは約2%となります。長期投資になるほど、この差は複利効果によって大きくなります。
投資信託では、ドルコスト平均法といった積み立て投資をしている人が多いですが、積み立て投資では長期投資が基本になりますから、購入時の手数料よりも信託報酬の方がリターンに影響することになります。
ネット証券と対面証券のコストの違い|ネット証券がおすすめの理由

証券会社には、店舗を持つ対面型とインターネット中心のネット証券があります。
ネット証券の特徴
- 手数料が低い傾向:実店舗や営業員を必要としないため、運営コストを抑えられる
- 自分で判断・手続きする必要がある:担当者によるサポートは基本的にない
- 取扱商品が豊富:低コストのインデックスファンドを多数取り扱っている場合が多い
対面証券の特徴
- 担当者のサポートがある:相談しながら投資できる
- 手数料が高い:サービスコストが手数料に反映される
- 担当者との関係による商品選択:担当者の提案内容によって商品が変わる
どちらが向くか
コストを重視し自分で判断できる方にはネット証券がおすすめです。ネット証券なら低コストで業務を運営できるので手数料も全体的に低めです。
サポートを重視する方には対面証券が合う場合もあります。
なお、ネット証券でもNISA・iDeCoの口座開設・利用は可能です。iDeCoは年金として受け取りになるので、投資とは別にその人のライフスタイルやライフプランを考える必要もあります。
リスクとリターンは比例する

投資の世界では、リスクとリターンの関係は比例するといわれています。
リスクが低い金融商品はリターンについても低くなり、反対にリスクが高い金融商品はリターンについても高くなるということです。
- 低リスク → 低リターン
- 高リスク → 高リターン
お客様から「ローリスクハイリターンの商品はありますか?」といった質問をされることがありますが、リスクとリターンが比例するという観点からいえば、そのような商品は原則ないということになります。
リターンを殖やすには、価格の変動(リスク)が必要になります。投資では、価格の振れ幅や不確実のことをリスクといいますが、100円のものがリスク1%だったとしたら、101円から99円の間にしか変動しないので、リターンについても101円を超えないことになります。
このリスクとリターンの関係を知っていれば、少なくとも「ローリスクハイリターンの商品がありますよー」といった投資詐欺の被害を回避することができます。電話勧誘で「元本保証で高利回り」とか「絶対に儲かる」といわれたら、それは詐欺の可能性があります。
ドルコスト平均法について
投資の専門家に支持されている投資方法にドルコスト平均法というものがあります。
ドル・コスト平均法は、リスクを抑える手法ですが、リターンも抑えられてしまいます。 ドル・コスト平均法も、リスクとリターンが比例する関係の例といえます。
投資を通じて経済が活性化できる

投資をギャンブルと混同している人は多いです。
宝くじやパチンコ、競艇、競馬等は投資ではなくてギャンブルです。また、FXもギャンブルに近いです。しかし、株式や投資信託はやり方次第で投資になります。
ポイントは、ゼロサムかプラスサムかという点です。ゼロサムというのは、全ての合計が増えないため、奪い合いとなることです。プラスサムとは、全て足したものが増えることを意味し、投資した資金が有効活用されることで、配当といった形で還元されます。
また、投資信託を購入する際の手数料は1~3%といわれますが、投資期間が長期になるほど1年あたりのコストが下がります。
世界はインフレですから、世界に投資すれば世界の成長を取り込むことができます。 金融商品の中には、1本保有するだけで世界の成長に連動するものもあります。
投資で長期保有がリターンを出しやすいのは、長く保有したほうが資産の合計がプラスになりやすいこと(プラスサム)と関係しています。貯金と違って企業に資金を投資することで、企業はその資金を活用することができ、経済も活性化されます。つまり、投資活動をすることは、日本経済に参加することでもあります。
投資信託の積立が初心者向きな理由
投資商品には、株式、債券、不動産、投資信託、といったものがあります。投資信託が初心者向きといわれるのは、投資信託自体が様々な資産や地域のもので運用されるので、分散投資が効くからです。投資信託の中には一つの商品で世界全体に投資したのと似たような効果を得られるものもあります。
とはいえ、投資をするにあたっては、自分にできそうと思うものから始めてみるのが一番です。当然、銀行で安全に預けるのもいいですが、それだと今までと変わりません。
税制優遇制度(NISA・iDeCo)の概要

現在の日本では、資産運用を行うにあたって税金が優遇される制度があります。投資では、コスト意識を持つことが大事といいましたが、税金はコストです。
NISA(少額投資非課税制度)
NISAでは、一定額まではプラスの利益が発生しても非課税になります。2024年から新NISAも始まり、非課税で投資できる枠が拡大されています。
- つみたて投資枠:年間120万円まで・積立型の投資信託等が対象
- 成長投資枠:年間240万円まで・株式や投資信託等が対象
- 生涯投資枠:合計1,800万円まで
注意点:NISAは元本保証ではなく、損失が出た場合でも税制上の優遇はありません。また、損失は他の口座の利益と損益通算できません。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
iDeCoは老後資金の形成を目的とした制度で、税制上の優遇が3段階あります。
- 掛金が全額所得控除
- 運用益が非課税
- 受取時の税優遇
ただし、原則60歳まで引き出せない・運用結果は自己責任という点に注意が必要です。
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最初は積立投資から
NISAのつみたて投資枠やiDeCoなら積立投資で資産形成できるので、最初は投資信託を使った積立投資がおすすめです。余裕ができ、リスクに慣れた後から個別株を始めても遅くはありません。
NISAの積立投資だけだと投資は上達しませんが、少額でも個別株をやると勉強になり、経済の知識も増えるメリットがあります。
ちなみにNISAの成長投資枠でも投資信託が買えます。
今回のまとめ
投資でかかるコスト
- 購入時手数料・信託報酬・税金の3種類
- 長期投資では信託報酬がリターンに大きく影響
- 現在の主要インデックスファンドは信託報酬0.1%未満のものも多い
ネット証券と対面証券
- ネット証券:手数料が低い・自己判断が必要
- 対面証券:サポートあり・手数料が高い
- どちらが良いかはその人の状況次第
- おすすめはネット証券
リスクとリターン
- 概ね比例する
- ローリスク・ハイリターンは疑う
税制優遇制度
- NISA → 運用益が非課税(2024年から新NISA)
- iDeCo → 掛金控除・運用益非課税・受取時優遇
投資は、元本保証がなく運用結果は自己責任です。余裕資金の範囲内で、ご自身のライフプランに合った判断をされることが大切です。
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品・証券会社の利用を推奨・勧誘するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。
制度・税制は本記事執筆時点(2026年4月)のものです。最新情報は金融庁・各証券会社の公式情報でご確認ください。当事務所は投資助言業・代理業の登録を行っておりません。

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