マンション購入前に知っておきたい!管理費・修繕積立金の仕組みと注意点

不動産

今や日本のマンションの戸数は700万戸に上ります。

特に都心は土地に限りがあることからマンションが増加しており、今や日本人の1割以上がマンション暮らしです。

 

マンションを購入した後に意外と負担に感じるのが管理費・修繕積立金です。

毎月の住宅ローンだけでなく、管理費や修繕積立金のことも意識しないと後から後悔することになりかねません。

住宅ローンは返済に終わりがありますが、管理費と修繕積立金には終わりがありません。

マンションを購入するのであれば、管理費と修繕積立金の仕組みを理解しておくことが大切です。

今回は、管理費と修繕積立金の違いや注意点について解説します。

マンションの管理費と修繕積立金とは?

マンションには管理費と修繕積立金がありますが、どちらもマンションの維持・管理に必要な費用であるものの、それぞれの目的は異なります。

管理費とは

管理費は住民が共同で使用する共用部分や施設、サービスの維持に充てられる費用です。

例えば、エレベーターの維持費、共用部分の清掃・点検、管理人の人件費、管理室の水道光熱費などです。

マンションの管理形態には、全部委託・一部委託・自主管理の3種類がありますが、ほとんどのマンションでは管理会社に業務を委託しています。

管理費には管理会社の経費や人件費だけでなく、利益も含まれていることになります。この管理会社への委託費が管理費の月額の多くを占めます。

 

管理費はインフレによっても高騰するので、最近は管理費の高騰が問題化しています。

管理費の高騰が原因で管理会社を変えたり、全部委託から一部委託や自主管理に変更する管理組合も出ています。

 

管理費(通常の管理に要する経費)の中身

  • 管理人の人件費
  • 共用設備の維持・管理費
  • 備品・通信費その他の事務費
  • 管理組合が払う税金など
  • 火災保険料・地震保険料
  • 通常の管理に要する補修費
  • 清掃費・ごみ処理費
  • 委託業務費
  • 管理組合の運営費
  • 専門家の活用に関する費用
  • その他費用(特別の管理に要する経費除く)

 

修繕積立金とは?

修繕積立金は、10年、15年といった長期的な大規模修繕に備えて積立てるお金です。他にも不測の事故で必要になった修繕にも活用されます。ポイントは日常的な補修ではない(特別な補修)という点です。

大規模修繕以外の例としては、エレベーターの交換や敷地・共用部分の変更などです。建替えや敷地売却の調査も対象です。

 

マンションは建物部分が資産価値に影響しますし、長く住み続けるには大規模修繕は必要不可欠です。

将来、修繕積立金が不足するのであれば、一時金を求められる可能性もあります。

一般的なマンションでは、長期修繕計画は5年おきくらいに見直されます。

 

また、タワーマンションとそれ以外のマンションでも金額に開きがあります。タワーマンションは修繕方式が特殊なので、どうしても他のマンションと比べて高くなってしまいます。

 

修繕積立金(特別な管理に要する費用)の目的

  • 一定年数ごとに行う大規模計画修繕
  • 不測の事故により必要な修繕
  • 敷地や共用部分の変更
  • 建替えやマンション敷地売却に係る費用
  • その他の特別に必要となる管理

 

管理費と修繕積立金の相場と増額の可能性

一般的なマンションの管理費について金額の相場でいうと、1万円~1万5千円の層が18.7%、1万5千超2万円以下が26%となっています(国土交通省「平成30年度マンション総合調査」)。

 

一方、修繕積立金は積立方式や築年数によって差があります。

築年数が新しいほど修繕積立金は低く、積立方式が均等積立方式よりも段階増額積立方式の方が高くなっています。

 

均等積立方式とは、修繕積立金の額を均等にする積立て方式をいいます。

一方、段階増額積立方式は、最初は安くしておき、5年ごとの計画の見直し時に増加させる積立方式をいいます。

最初から修繕積立金が高いと新築が売れないので、ほとんどの新築マンションでは段階増額積立方式が採用されています。

修繕積立金のガイドラインでは均等積立方式が推奨されてるので、築年数の経過によって均等方式に移行するマンションの比率が増加していきます。

新しいマンション(段階増額積立方式)→築年数が古くなるほど均等方式のマンションが増える

 

一般的に管理費と修繕積立金は、専有部分の割合によって決まります。

修繕積立金の平均額の目安は国土交通省の修繕積立金ガイドラインが参考になります。ガイドラインから小規模マンションとタワーマンションは修繕積立金が高額になる傾向があることが分かります。

(国土交通省「修繕積立金ガイドライン 令和6年6月改定」)

 

物件の規模や組合員数、築年数によっても管理費、修繕積立金は違います。

一般的に大規模マンションの方が小規模マンションよりも月額が安いといわれています。大規模マンションだとスケールメリットを活かせるので、管理費および修繕積立金ともに費用を抑えられます。

 

管理費の費用が値上がりする時はその都度、修繕積立金は見直し後に変わります。

管理費はインフレや物価高で、修繕積立金もインフレや物価高が原因で増額の可能性があります。

 

マンション購入時に確認するポイント

管理費と修繕積立金は目的が異なるので、明確に分けなければなりません。

そのうえで管理費と修繕積立金の設定が適正か判断します。

特に修繕積立金の積立方式の別(均等積立方式、段階増額積立方式)を確認することは重要です。

長期修繕計画の有無(作成や見直し、検討中について)など修繕計画がしっかりしているかも重要です。

滞納の有無および金額、将来的に修繕積立金の大幅な増額がないかのチェックも必要です。

まとめ

・管理費は経常的な費用をいい、値上げはその都度

・修繕積立金は計画的な修繕のための費用をいい、5年ごとを目安に見直される

・購入前には管理組合の運営状況をチェックすることが大切

・修繕積立金の積立方式の別を確認する

・将来的な費用を考えたうえでマンション購入を決める

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