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住宅ローンの落とし穴!借りられる額と返せる額は違う?|子育て世帯の資金計画

住宅ローンの落とし穴!借りられる額と返せる額は違う?|子育て世帯の資金計画

子供がいる世帯で将来的に住宅の購入を考えてるのであれば、住宅ローンの資金計画には注意が必要です。

住宅購入には、物件価格に加えて諸費用がかかりますし、頭金や住宅ローン金利といった頭を悩ます問題がたくさんあります。

特に購入した後にも維持費がかかることに注意し、限度額いっぱいでローンを組むのではなく、返していける金額かどうかを考えることが大事です。

今回は住宅ローンを無理なく返済していける金額を見極めるポイントについて触れていきます。

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住宅ローンの借りられる金額と返していける金額は違う

住宅ローンを借りる際は、金融機関が貸してくれる金額と自分が返していける金額を区別することが必要です。なぜなら、金融機関が貸してくれる金額が安全な金額とは限らないからです。

金融機関の限度額は「安全ライン」ではない

金融機関は、借りる人の年収をもとに限度額を算出します。

ここに世帯年収700万円の家庭が2つあり、一方は子供がおらず、もう一方はまだ小さい子供が二人いたとすると、同じ年収額であっても、置かれた状況は当然異なります。

子供がいなければ限度額で借りても返していけるかもしれませんが、小さい子供がいる家庭ではこれから教育費がかかるので、限度額で借りたら返済が厳しくなるのは当たり前です。

このように住宅ローンの適正額は家族構成や今後のライフイベントで異なりますが、一つの目安として年収の25%に返済額を抑えるというものがあります。

また、現在払っていっている家賃水準に維持費も含めておさまるかだったり、年収の5倍・6倍までに収めるといったやり方もあります。

 

年収700万円でも限度額6,000万円は危険な理由

今の固定金利の金利は1.82%ですが、年収700万円をもとに限度額を計算すると6,000万円になります。

6,000万円で返済期間35年で元利均等返済で返していく場合、毎月の返済額は19万円を超えます。

手取りだと560万円くらいなので、毎月使えるお金は46万円となり、毎月4割が住宅費にもってかれることになるため、厳しいと思う人が多いでしょう。

一方で住宅ローン減税で手取り収入を増やせます。減税額が、その時の経済状況によって変化する制度ですが、利用しない手はありません。

 

無理なく返していける住宅ローン額の考え方

返済負担率25%を目安に考える

無理なく返済できる住宅ローンの金額は、毎月の返済額が年収の25%以下におさまるか、家賃と維持費を合わせた額におさまるかがよく言われる目安になります。

年収の25%以下にするならば、年収700万円なら245万円までとなり、月額20万円が住宅ローンに充てれます。

 

家賃水準から逆算する方法

家賃水準を目安にした場合は、仮に現在の家賃が16万円の場合なら、購入後に係る維持費(管理費10,000円、修繕積立金10,000円、固定資産税等10,000円)を控除した金額が無理なく返していける金額です。

別に住宅購入資金を積み立てていたのであれば、その分も返済額に上乗せできます。

家賃の他に毎月頭金を積立ててきたのであれば、購入後はその分が浮くからです。

年収700万円、家賃16万円、頭金積立て金額毎月3万円の人が無理なく返していける金額は、16万円以下となります。

  • →家賃16万円+頭金積立て3万円-維持費3万円(管理費、修繕積立金、駐車場代等)=16万円

 

将来の修繕費も住宅費として考える

さらに建物は経年劣化するので、将来の修繕費として毎月数万円を無理のない範囲で積み立て投資しておくといいかもしれません。  

  • 返済負担率25% 20万円
  • 家賃水準 16万円(家賃16万円+住宅積立3万円-維持費3万円)

 

毎月の返済額から分かる借入額の目安

毎月16万円返済できる場合の借入額

金利、返済期間をもとに毎月の返済額を16万円にした場合の目安です。

 

◎ローン返済額16万円で借りられる金額(万円)

金利/返済期間 25年 30年 35年
05% 4500 5340 6100
1% 4240 4970 5660
1.5% 4000 4630 5220
1.9% 3810 4380 4900

金利1.9%で35年のローンを組むのであれば、4,900万円以下のローンにするということです。

 

毎月10万円・14万円・20万円の場合の比較

◎毎月10万円の返済額と借入れ額 (単位:万円)

金利/返済期間 25年 30年 35年
1% 2650 3100 3540
2% 2360 2710 3000

 

◎毎月14万円の場合の借入れ上限額(単位:万円)

金利/返済期間 25年 30年 35年
1% 3710 4350 4950
2% 3300 3790 4230

 

◎毎月20万円の場合の上限額(単位:万円)

金利/返済期間 25年 30年 35年
1% 5300 6200 7080
2% 4710 5410 6030

 

買える物件価格はこうして計算する

返済可能額+頭金−諸費用=購入可能額

返していける金額から算出できるのは、住宅ローンだけの金額です。

この金額に頭金をプラスして、諸費用を控除すると買える物件の目安の金額になります。

  • 返していける金額+頭金-諸費用=買える物件額

仮に頭金500万円、諸費用350万円であれば、4,900万円+500万円-350万円=5,050万円となります。

 

おわりに|子育て世帯が特に注意すべき落とし穴

修繕積立金は将来増える前提で考える

また、区分所有マンションの修繕積立金は注意が必要です。修繕積立金の増額は管理組合で決めるからです。

そして、インフレも管理費と修繕積立金の値上がり要因になります。

 

段階増額積立方式が多い理由

長期修繕計画作成ガイドラインでは、マンションの修繕積立金は均等積立て方式が望ましいとしてますが、ほとんどは段階増額積立て方式(新しいマンションほど多い)だからです。

均等積立て方式は、長期修繕積立計画の修繕費を計画的に均等に積み立てる方式をいい、段階増額積立て方式は、当初の積立額を抑えて段階的に積み立て額を増やす方式です。

そのかわり、築年数が古くなるほど均等積立方式が増えていきます。

 

管理費・修繕費高騰への備え方

コロナ後は、建築資材や人件費の高騰で管理費および修繕積立金が増額してるため、数千円でもいいので個別で別途運用しながら積立てていくとリスク回避につながります。

 

 

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