称名寺の素晴らしい浄土式庭園と裏山の散策

投稿日:2021年4月1日 更新日:

称名寺の桜が満開という話を聞き、週末に自転車に乗って金沢区まで行ってきました。

新横浜通りで関内まで行った後、国道16号線を走ればやがて金沢区に着きます。

 

称名寺の赤門をくぐると迎えてくれる参道の桜が見事でした。

私は称名寺まで徒歩で行ける場所に住んだことがあるので、今までに何回か来てますが、何度見ても浄土式庭園は素晴らしいです。

 

本当は金沢文庫にも行きたかったのですが、当日は休館日のため断念しました。

その代わりと言っては何ですが、裏山にある金沢実時(かねさわさねとき)のお墓に寄ることが出来ました。

金沢山称名寺の歴史

称名寺は、鎌倉時代の13世紀中頃に創建された金沢流北条氏の菩提寺です。

金沢文庫(かなざわぶんこ)でも知られていますが、本来は「かねさわ」が正しいようです。

 

山号を金沢山(きんたくさん)といい、木造弥勒菩薩を本尊としている真言律宗の寺院です。

 

元々は、鎌倉幕府の北条氏の一門であった北条(金沢)実時が、屋敷内に設けた阿弥陀堂といわれていて、当時は念仏の寺だったそうです。

実時は文武両道の武将といわれており、生前に政治、歴史、仏教などの書物を集めて保管したのが金沢文庫です。

 

二代顕時(あきとき)、三代貞顕(さだあき)と続いて整備・造営が行われ、最盛期には七堂伽藍を配置するほどでした。

しかし、鎌倉時代の滅亡とともに金沢流北条氏も滅び、称名寺も衰退していきました。

 

金沢文庫は、現在も県立金沢文庫として、様々な歴史的文化財を展示しています。

展示される文化財はその時によって異なります。

 

称名寺の桜並木と仁王門

称名寺は桜の名所になっていて、赤門をくぐると桜並木が続きます。

ちょうど桜が満開の見頃を迎えていたので、たくさんの観光客・近隣の人で賑やかでした。

赤門の前から仁王門まで桜並木が続きます。

 

称名寺のマップ

 

向かう途中の左側には、横浜市の指定有形文化財となっている「称名寺塔頭光明院表門」があります。

光明院は、称名寺の塔頭の一つで、「新編武蔵風土記稿」に「光明院、仁王門に向かって左にあり、五院の第一臈なり、本尊地蔵春日の作なり」とあり、江戸時代後期には、五つの塔頭の一位を占めていました。

この表門は、小規模な四脚門ですが、和様を基調に禅宗様を加味した意匠となっています。また、市外から近年移築された三渓園の建造物などを別にすれば、造営年代が判明する市内の建造物のなかで最も古く、極めて貴重です。

横浜市教育委員会

 

江戸時代に建てられたとされる称名寺の仁王門です。

両脇には迫力ある金剛力士像が立っています。

 

 

称名寺の浄土庭園と金堂

称名寺といえば、赤い橋の浄土庭園で知られています。

池に映る橋がいい感じです。境内は思っていたほど桜は多くない印象でしたが、所々で見れます。裏山(金沢山、稲荷山、日向山)でも桜が咲いてました。

 

阿字ヶ池は、橋(平橋、反橋)で渡ることが出来ます。

 

反橋の上から見た金堂

 

平橋を渡った先に鐘楼があります。

称名寺晩鐘として金沢八景の一つになっています。

 

称名寺の金堂

 

金堂の横にあるのが釈迦堂です。

 

称名寺市民の森を散策

称名寺の釈迦堂横から裏山へ行くことが出来ます。

裏山を含めた森は「称名寺市民の森」と呼ばれていて、山頂にある八角堂前からは八景島や海の公園を見渡せます。

山頂からの眺め

 

ただし、山頂までは階段や山道を登ります。たいした高さではありませんが、運動不足の人には少ししんどいかもしれません。

 

数分歩くと北条実時(1224~1276)の墓があります。

実時は、鎌倉幕府の第二代執権・北条義時の孫で、貞応三年に実泰(金沢流の祖)の子として生まれました。

鎌倉幕府の重鎮として、引付衆や評定衆といった要職を務める一方、学問にも力を尽くし、金沢文庫を築いたとされています。

 

金沢文庫へ通じるトンネル近くに北条顕時(1248~1301)の墓があります。

顕時も、引付衆、評定衆といった要職を歴任するなど鎌倉幕府の重鎮でした。

 

こちらは北条貞顕(1278~1333)の墓です。顕時の墓の横にあります。

貞顕は、六波羅探題をつとめた後に第十五代執権となりましたが、1333年に新田義貞による鎌倉攻めにより、北条高時ら一族とともに東勝寺で滅んでしまいました。

東勝寺は得宗家(北条氏嫡流)の菩提寺でしたが、いつの頃からか廃寺となってしまいました。

鎌倉時代の北条家滅亡の地「腹切りやぐら」と「東勝寺跡」

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称名寺へのアクセス

所在地 神奈川県横浜市金沢区金沢町212−1
交通 京浜急行線「金沢文庫駅」から徒歩12分、またはシーサイドライン「海の公園柴口駅」から徒歩10分

 

称名寺境内および裏山は無料で見学できます(金沢文庫の観覧は有料)。

 

駐車場なし、駐輪スペースはあり

 

 

京浜急行線の金沢文庫駅から住宅地を進んでくると左手に赤門(惣門)があります。

 

神奈川県立金沢文庫

金沢文庫へは、称名寺の境内からトンネルを抜けても行けますし、迂回して直接行くこともできます。

 

金沢文庫にも行ってみましたが、休館日でした。

 

開館時間 9:00~16:9:00~16:30
休館日 毎週月曜日(祝日は翌日)

 

観覧料金

一般(20歳以上65歳未満) 250円
シニア(65歳以上)および高校生 100円
学生など(20歳未満・学生) 150円

図書閲覧室のみは無料

 

現在、金沢文庫では「武蔵国鶴見寺尾郷絵図の世界」という特別展が開催中のようですが、新型コロナの影響で予約が必要みたいです。

 

特別展観覧料

一般(20歳以上65歳未満) 500円
シニア(65歳以上) 200円
学生など(20歳未満・学生) 400円
高校生 100円

 

※中学生以下は無料、高校生や学生などは学生証が必要です。

 

まとめ

称名寺は、桜や紅葉の時季で雰囲気が違うので、季節を変えて訪れるのも良いと思います。

あわせて県立金沢文庫も一緒に見学するのがおすすめです。

 

国道16号線は自転車で走ってもあまり面白みはありませんでした。

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