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老後の後悔1位は「もっと学べばよかった」|若いうちに知っておきたいお金の知識4つ

老後の後悔1位は「もっと学べばよかった」|若いうちに知っておきたいお金の知識4つ

60歳以上の2,084人に聞いた調査では、人生の後悔の1位は「もっと学べばよかった」、2位は「もっと貯蓄を行えばよかった」だったそうです。

一方、「もっと投資を行えばよかった」は最も少ない結果です。

先輩たちの後悔をもとに、現役のうちに知っておきたい年金・家計・税制優遇・相談先の4つを、1級ファイナンシャル・プランニング技能士が解説します。

 

この記事から分かること

  • 60歳以上の人生の後悔は1位「もっと学べばよかった」57.1%、2位「もっと貯蓄を行えばよかった」54.2%
  • 「もっと投資を行えばよかった」は14.1%で、12項目の中で最も少ない
  • 後悔の中心は、投資そのものより、知らないまま判断してきたこと
  • 若いうちに知っておきたいのは、年金の仕組み、家計のキャッシュフロー表、税制優遇の制度、相談先の4つ

 

目次[閉じる]

 

60歳以上の後悔、1位は「もっと学べばよかった」

生命保険文化センターが2023年に、全国の60歳以上の男女2,084人に人生で後悔していることを聞いたところ、「そう思う」と「まあそう思う」を合わせた割合は次のとおりです。

順位 後悔していること 割合
1位 もっと学べばよかった 57.1%
2位 もっと貯蓄を行えばよかった 54.2%
3位 もっと運動をしておけばよかった 43.6%
4位 もっと家族との時間を大切にすればよかった 38.3%
5位 もっと生活習慣を見直せばよかった 38.1%

「どれか1つやり直せるとしたら」という質問でも、1位は「学び」で24.7%、2位は「貯蓄」で19.1%でした。

半数以上の人が、学びとお金の両方に心残りを感じていることになります。

 

意外にも「投資の後悔」は最も少ない

一方で、「もっと投資を行えばよかった」は14.1%と、12項目の中で最も少ない結果でした。「やり直したい1つ」でも、投資を選んだ人は1.7%です。

 

ただ、これを「投資はしなくても後悔しない」と読むのは早計です。

後悔は、「別の選択をしていたらどうなったか」を想像できて初めて生まれます。

投資の仕組みや、30年積み立てたらいくらになったかを知らなければ、比べる相手がないので後悔にもなりません。知らないことは、後悔の対象にすらならないのです。

 

実際、退職金や年金の額が具体的に見えてくる定年前後の会社員に絞った調査では、結果が変わります。

  • 2019年、定年後に再雇用で働く60〜65歳の男性500人:「定年前にしておけばよかった」ことの1位は「資産運用」(38.4%)
  • 2025年、定年退職した読者約1,000人:お金で「やればよかった」ことの1位は「投資や資産運用を早くから始めておけばよかった」

お金について具体的に考え、運用を知った人ほど、「早く始めていれば」と感じているとも読めます。

60歳以上全体で1位が「もっと学べばよかった」なのは、この「知らなかったこと」そのものへの後悔なのかもしれません。

 

知らないまま判断すると、後から取り返せない

学びの後悔が重いのは、お金の判断の多くがやり直せないからです。

  • 住宅ローンを借りる額と期間
  • 生命保険にいくら払うか
  • 退職金をどう受け取るか
  • 年金を何歳から受け取るか

これらは一度決めると、何十年も家計に影響します。

仕組みを知っていれば選べた選択肢を、知らなかったために選べない、これが「知識があれば選択肢が増えた」という後悔の正体です。

 

さらに、お金を増やす方法には時間が必要です。

例えば月1万円を年5%で積み立てた場合、35歳からの30年で約832万円になります。

同じ額を45歳からの20年で作るには、毎月約2万円が必要です。気づくのが10年遅れるだけで、毎月の負担はほぼ倍になります。

 

若いうちに知っておきたいお金の知識4つ

1. 公的年金の仕組みと自分の見込み額

老後の収入の柱は公的年金です。2026年度の年金額は次のとおりです。

種類 月額(2026年度)
国民年金(老齢基礎年金・満額) 70,608円
厚生年金の標準的な夫婦(2人分の基礎年金を含む) 237,279円

※厚生年金は、平均標準報酬45.5万円で40年間働いた場合のモデルです。

 

自分の見込み額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できます。

会社員か自営業か、何歳まで働くかで受給額は大きく変わります。

 

年金額は毎年度改定されますが、マクロ経済スライドの仕組みで、物価や賃金の伸びより抑えて改定されることがあります。

年金だけで物価上昇に追いつけるとは限らないということです。

 

2. 家計のキャッシュフロー表

キャッシュフロー表は、収入・支出・貯蓄残高が、これから毎年どう変わるかを一覧にした表です。

  • 教育費がかさむ時期
  • 住宅ローンの返済が終わる年
  • 定年で収入が下がる年
  • 年金生活に入ってから貯蓄が何歳までもつか

これらが一目で分かります。

「なんとなく不安」を「何歳の時点で、いくら足りない」に変えられるのが一番の効果です。

 

3. 税制優遇の制度(NISA・iDeCo)

老後のための資産づくりには、国が用意した税制優遇の制度があります。

制度 主な特徴
NISA 運用益が非課税。いつでも引き出せる
iDeCo 掛金が所得控除になり、運用益も非課税。原則60歳まで引き出せない

通常、運用で得た利益には20.315%の税金がかかります。

制度を知っているかどうかだけで、同じ運用でも手元に残る額が変わります。

 

詳しくは、関連記事で解説しています。

関連記事:

 

4. 相談できる専門家

お金の知識を一人で全部身につけるのは大変です。

分からない点を、販売目的ではなく中立の立場で相談できる専門家がいると、判断を誤りにくくなります。

相談先を選ぶときは、次の点を確認すると安心です。

  • 特定の商品を売ることが目的になっていないか
  • 家計全体(住宅・保険・教育費・老後)を見て話してくれるか
  • 資格(ファイナンシャル・プランニング技能士など)や専門分野

 

まとめ:先輩たちの後悔を、自分の30年後に繰り返さない

60歳以上の人が一番後悔しているのは「もっと学べばよかった」、次が「もっと貯蓄を行えばよかった」でした。

投資そのものを後悔する人は意外と少なく、心残りの中心は、知らないまま判断し、お金を準備する時間を逃したことです。

 

  • 年金の見込み額を調べる
  • 家計のキャッシュフロー表を作る

どちらも今日から始められます。知識は、早く身につけるほど使える時間が長くなります。

 

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