今回は、ミシュランの3つ星を取った「報国寺」と、報国寺を少し歩いた先にある「旧華頂宮邸」の紹介をしようと思う。
報国寺の境内では、2000本の孟宗竹を見学できる。
旧華頂の宮邸は、ドラマのロケ地として使用されるため、ドラマのファンが訪れることも多い。
目次
外国人観光客が常にたくさんいる「報国寺」
報国寺の案内板によれば、開基が足利尊氏の祖父である足利家時となっているが、報国寺が建立された1334年には家時は死亡しており、実際は上杉重兼といわれている。
『足利、上杉両氏の菩提寺として栄えました。
開山は五山文学を代表する天岸慧広(てんがんえこう)〔仏乗禅師(ぶつじょうぜんじ)〕です。仏乗禅師は、中国より招聘された円覚寺の開山・無学祖元(むがくそげん)に師事し、のちに中国へ渡って修行した高僧です。開山自筆と伝えられる『東帰集(とうきしゅう)』や、自ら使用した「天岸」、「慧広」の木印は国の重要文化財で、鎌倉国宝館に保管されています。
孟宗竹の竹林が有名で、竹の寺とも言われています。』
報国寺は、臨済宗建長寺派の寺院で、建武元年(1334)に天岸慧広によって開山された。
報国寺へのアクセス
・神奈川県鎌倉市浄明寺2丁目7−4
・鎌倉駅東口からバスに乗り、「浄明寺」バス停で下車して徒歩2分
・拝観時間9:00~16:00
・拝観料無料・竹の庭200円・抹茶500円
(2019年追記 現在の拝観料は、竹の庭300円、抹茶600円となっています)
・3台ほどの駐車場有るが台数が少ないのでおすすめしない。
・自転車やバイクの無料駐輪場あり。平日に訪れた際は、自転車やバイクなら問題なく置けた。
報国寺境内
報国寺の山門をくぐると日本的な庭園が現れます。
境内には、枯山水の庭やいたるところに生えている苔がいい感じ。
境内の一角には、無数の供養塔がある場所があって異様な雰囲気を醸し出していた。
化粧坂から鎌倉入りしようとした新田義貞は、北条軍の反撃にあって落とせず、稲村ケ崎から鎌倉入りをすることにした。
新田義貞が稲村ケ崎を越えて鎌倉攻めの戦闘をした際に、戦死した北条軍と新田軍の兵を供養するための塔だとか。
報国寺境内にある鐘楼。
報国寺の「本堂」。左にある受付が竹の庭入口。
本堂横の「迦葉堂(かしょうどう)」では、日曜日の午前中に座禅会が開かれている。
竹の庭
境内奥からは、孟宗竹の竹の庭を堪能できる。
孟宗竹は、中国の呉に仕えた孟宗が語源といわれている。
母親思いの孟宗が、母親の好物であるタケノコが取れないかと嘆くと庭からタケノコが生えてきたことから、その長い竹を孟宗竹と呼ぶようになった。
10メートルは優に超えていた。
竹林を進んで行った先には、草庵が……。
事前に受付でお金を払うことで、お菓子と抹茶を堪能できる。
抹茶はお菓子付きで600円
抹茶を飲みながら竹の庭を堪能できる
途中には7体の石像があった。庭は苔が豊富に生えていた。
立入禁止の先には、足利家時のお墓があるとか。
裏庭には、枯山水の庭がある。
裏庭に植えてあった「山茱萸(さんしゆう)の木」。
ドラマのロケ地にも使われた「旧華頂宮邸」
金沢街道から報国寺に続く道をそのまま真っすぐ行った先に「旧華頂宮邸(きゅうかちょうみやてい)」がある。
『旧華頂宮邸は、昭和4年(1929)に華頂博信侯爵邸として建てられたもので、県内にある戦前の洋風住宅建築としては鎌倉文学館とともに最大規模の建築物です。
外観はハーフティンバーと呼ばれる西洋の民家風で、極めて整然かつ古典的な意匠となっています。建築物の内部は、玄関ホールの小ヴォールドと呼ばれる珍しい天井や洋室にあるマントルビースなどが魅力的な空間を演出しています。フランス式庭園では、バラやアジサイなど四季折々の花や緑を楽しむことができます。』
旧華頂宮邸の建物内部は、普段は公開していないが、4月と10月に限定して公開している。
次回の建物の公開については、鎌倉市のホームページを参照。
旧華頂宮邸へのアクセス
・神奈川県鎌倉市浄明寺2丁目6−37
・JR鎌倉駅東口からバスで「浄明寺」停下車
・庭園の公開時間 4月~9月10:00~16:00 10月~3月10:00~15:00
・休園日 月曜・火曜(祝日の場合は次の日)及び年末年始
報国寺から近い。
フランス式の庭園
旧華頂宮邸の入口門。開園時間は門が開いている。
入口の門を入って庭側にまわると、テレビで見たことがあるような光景が広がる。フランス式庭園の庭は、きれいに整備されていた。
建物からの庭の眺め。緑あふれる眺めも素晴らしい。
報国寺と旧華頂宮邸のまとめ
・報国寺は、足利家と上杉家の菩提寺。
・報国寺は、別名竹の寺と呼ばれていて、約2000本の孟宗竹が見られる。
・報国寺には、無料の駐輪場がある。
・竹の庭の拝観料は200円、さらに500円支払うとお菓子と抹茶が飲める。
・旧華頂宮邸では、4月と10月の限られた日に建物の内部を公開している。
・報国寺と旧華頂宮邸は近いから一緒に見学するのも良い。