10年前に3,000万円で建築した建物はいくらの価値があるといえるでしょうか?
税制では建物の耐久年数が22年と決まってるので、建物を22年で割ると1年あたりの費用を算出できます。
3,000万円÷22年≒1年あたり136万円
10年経過したので、残りの価値は1636万円というのは理屈的には間違ってません。
3,000万円-3,000万円×(10年/22年)≒1636万円
しかし、建物の価値がいくらなのかは、買い手の評価によります。
建物は所有者の使い方次第で法定年数を超えても住み続けられますが、買い手が建物を壊す前提なら土地しか評価されません。
反対に買い手が建築した費用以上の評価をするかもしれません。
不動産がいくらで売れるかは買い手の評価次第だからです。
マイホームを高く売るには、買い手の心証を良くさせることがポイントです。
マイホームを高く売るためのポイント
マイホームを高く売るためにも、まずは自宅の相場を知ることが必要です。
相場より高ければいつまで経っても売れない可能性がありますし、安すぎると損をします。
自宅の相場を知る方法には、不動産会社に聞く方法、ネットや雑誌の不動産広告を参考にするなどがあります。
複数の不動産会社にいくらで売れるか見積もりを取ることも有効な手段です。
ただ、調子のよい営業は、相場よりも高くして媒介契約を取ろうとします。むしろ仕事のできない営業の方が相場よりも高い金額を提示してくることが多いので注意です。
金額には過去の制約事例をもとにするなど、納得のいく金額であることがポイントです。時には自分からなぜその金額かを営業に聞くことも必要です。
メモ
・自宅の相場を知る → 高いと売れない・安いと損する
・相場を知る方法 → 不動産会社に聞く・不動産広告を参考にする
・複数の業者に見積もりしてもらう → 相場が分かる
・調子のいい営業 → 高い金額を提示してくる → 依頼する → 売れない → 干され物件
第一印象が重要!内覧対策をする
同じ部屋でもキレイにしただけで内覧者の印象は随分と変わります。
特に玄関、トイレ、水回り、窓は汚れやすく、ほとんどの人が気にする場所なので、徹底的に掃除をすると印象が良くなります。
お金がかかりますが、リフォームを施してより高値で売ることができます。
一戸建ては内装も外観もリフォームできます。マンションは内装しかリフォームできませんが、古い建物を現代風にして500万円高く売れた例もあります。
中古物件だと室内の劣化や汚れを気にする人は多いので、畳をフローリングにしたり、照明をおしゃれにしたら、かけた費用の倍以上で売れた話もあります。
何より中古物件だと直すのにいくらかかるか分かりにくいですが、すぐに住めるようにリフォームして1,000万円高く売れた例もあります。
お金をかけたくない場合は、壁紙の張替えや清掃業者に清掃してらもうだけでも見た人の評価はアップします。
高く売るコツ
・玄関、トイレ、水回り、窓を徹底的に掃除する
・清掃業者に依頼するのも一つの手
・リフォームする(一戸建ては外観を現代風にする・マンションの内装を改善など)
・需要のある層に焦点を当てる(駅近 → ワンルーム向けにリフォーム、駅から遠い → ファミリー層向き)
ただ、部屋の内装は好みが分かれます。
・食洗器 → 使わない人もいる
・防犯カメラ → 防犯を気にする人の印象が良くなる
・金ピカ → 普通は嫌がる・好むのは秀吉くらい
・ガラス張りの浴室 → ラブホテルみたい・好みが分かれる
需要が高い時期に売る!繁忙期は1月~3月、9月
1月~3月と9月~10月は不動産を探す人が多いので、この時期に売り出すと売れやすくなります。
特に1月~3月は子供の進学にあわせてファミリー層がマイホームを探します。
9月・10月も異動シーズなので、売れやすくなります。
不動産業界の繁忙期
- 1月~3月(ファミリー層)
- 9月・10月頃(人事異動)
複数の不動産会社に相談!媒介契約の選択
不動産の売却活動は、不動産会社に売却を依頼してからがスタートです。
高く売るためには複数の不動産会社に相見積もりを取ることも必要かもしれません。
相見積もりを取ると担当者によって査定額が異なるのが分かります。
問題なのは高い提示額で実際に売れるとは限らない点です。
あまり優秀でない担当者 → 高い金額を提示する傾向にある
高い提示額でも売れなければ意味がなく、むしろ売れないばかりに干され物件として扱われ、何か月も売れないくなることも多いです。
提示された金額の根拠が納得できるかが重要なので、納得できない時は担当者に理由を聞いてみるとよいでしょう。
媒介契約を選ぶ
不動産会社に売却を依頼する時には、媒介契約を締結します。
媒介契約には3つの種類があるので、違いを知ってどれが自分に一番あってるのか判断します。
3つの媒介契約
・一般媒介……複数の業者に売却依頼できる。
・専任媒介……1社のみ売却依頼できる。自己取引できる(自分で買主を見つけること)。
・専属専任媒介……1社のみ売却依頼できる。自己取引できない。
媒介契約は3カ月以内の有効期限があります。
一般媒介のみレインズ(業者間ネットワーク)の登録義務がありませんが、基本的にはどの契約でもレインズに登録されます。
むしろ複数の業者に依頼している一般媒介で業者の活動が少なくなる可能性があります(広告をかけない→売れない)。
内覧を工夫する
実際に住んでる物件はなかなか売れにくいと言われます。確かに内見がゆっくりできないので空家よりも売れにくいです。
内覧の際は部屋をきれいに片付けることも重要ですが、中には内覧者が売主に直接質問をしてくることがあります。
内覧者の質問に対して、実際の住みやすさやメリットも伝えると内覧者側もイメージしやすくなるかもしれません。
既に引越してるのであれば、担当者がオープンハウスをしたいと希望してくることもあります。
オープンハウスは売り出し中の物件を自由に内覧できるイベントです。現地販売ともいわれます。
オープンハウスは部屋をゆっくり見学できるので現況・居住中より売れやすいです。
直ぐに現金化したい場合は、不動産業者に売却するといった方法もあります(安い)。
まとめ
マイホームを高く売るコツのまとめ
・まずは自宅の相場を知ること
・内覧の際はキレイに掃除しておく
・空家の場合はリフォームも検討できる
・繁忙期に売る(特に2月~3月)
・複数の不動産業者に相見積もりを取る
・媒介契約を選ぶ(おすすめは専任媒介、囲い込み対策に一般媒介という手もある)
・直ぐに現金化したい場合は業者に買い取ってもらう