不動産

資産価値の高い土地とは?土地は形状や位置、道路の方角といった影響を受ける

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一般的に田舎よりも東京の方が土地の資産価値が高いといわれています。これについては多くの人がご存じだと思いますが、土地の価値はそれ以外の影響も受けます。

エリアによって土地の価値が異なるのは当然なので、ここからはそれ以外の要因について考えてみます。

土地は前面道路の影響を受ける

建物を建てるには建築基準法の道路に接していなければならず、道路に接してない土地は資産価値がかなり下がります。

接道義務

建築物の敷地は、原則として建築基準法上の道路に2m以上接していなければならず、これを満たさない場合は原則として建築物を建てることが出来ない。

 

道路に接している場合も接してる部分が2m未満だと原則として建物を建てることが出来ず、このような場合は資材置き場や駐車場としての用途になってしまいます。

例え2m以上の道路に接しているとしても、前面道路の幅員が4m未満だとセットバックが必要になって利用できる土地が減少してしまいます。そうなれば土地の価値も減少することにつながります。

このような感じで土地は道路の影響を受けます。

 

建物を建てる際は建ぺい率や容積率が影響しますが、前面道路の幅員は容積率にも影響することがあります。

ちなみに建ぺい率とは、建築物が建っている面積の土地に対する割合です。そして、容積率は、敷地面積に対する延べ面積の割合をいいます。

例えば、100坪の土地に1階30坪、2階20坪の建物があるならば、建ぺい率は30%、容積率は(30+20)÷100=50%となります。

 

建ぺい率と容積率は用途地域に応じて都市計画で決められます。

ところが、容積率内であっても前面道路によって制限を受けることがあります。

例えば、容積率が200%であっても、前面道路が4mだと容積率が160%に制限されるなどです。前面道路の幅が12m未満の場合は、住居系は40%、その他は60%を乗じて少ない方になるからです。

例 容積率200%

前面道路 4m 4×40%=160% 160%<200% ∴160%

ちなみに前面道路の幅によって影響を受けるのは容積率だけで、建ぺい率は関係ありません。

 

土地の評価は形の影響を受ける

一般的に土地の形状は正形地がよいとされています。

不動産でよくあるのは下の図のようにAとBに分かれた土地です。

AとBで同じ面積なら間違いなくBの方が資産価値は高くなります。

Aのような土地は旗竿地とか路地上敷地、敷地延長、専通と呼ばれます。路地上部分を有効に活用するならば、通路だけでなく駐車場として使われます。

通路部分は建物が建たないので、その先の部分が有効宅地として扱われます。

 

他にも三角形とか長方形(幅が狭い)とか世の中には様々な形をした土地がありますが、いずれも整形地の方が評価は高いです。

不整形地は、買うときは安く買えますが、売るときも整形地より評価が下がるのが普通です。

不整形地でもうまく活用してる人は多いですが、他の人も同じように活用できるとは限らないので、実際に高く売れるかどうかは別問題です。

不動産は相手あってのもの(相対取引)なので、相手が高く評価してくれたら高く売れますが、現実はそう簡単ではないと思ったほうがよいでしょう。

土地の評価は道路の方角からも影響を受ける

土地が接する道路の方角がいずれかということも資産価値に影響します。

評価が高いのは南道路で、次に東、西、日当たりの問題で北道路は評価を下げます。

下の図はいずれも同じ面積の土地で、Aは北西角地、Bは北道路、Cは北東角地、Dは南西角地、Eは南道路、Fは南東角地を表しています。

同じ面積なら、普通はFの土地が最も高く評価されます。次はDが評価され、他はC・A、E、Bといった順番になるのが普通です。

北道路であっても南ひな壇だったり、南側にスペースが空けられれば日当たりが確保されます。一方狭小住宅だったり、容積率の高いエリアだと日当たりが悪くなるのが一般的です。

 

分譲地でも土地の位置によって評価が違う

 

賃貸物件や売買物件の広告の読み方についてのポイント

街を歩いてると一定規模の土地を分割して販売してるのを見かけると思います。

土地を細分化したときは道路を新設することが多く、道路を築造して役所の検査と位置の指定を受けます(位置指定道路)。

あまり馴染みのない人のために図を用いて説明してみます。

下の図はよくある分譲地ですが、どれも面積は同じです。図はGoogleドキュメントで作成しました。

上の道路は前からあった道路で、真ん中の道路が位置指定道路です。

このような土地もAやGといった角地の評価が高く、次いでBやHが高いのが一般的です。

C、D、E、Fといった土地は行き止まりの道路になってるので、少し評価は低くなります。

 

ここでは触れてませんが、道路も一つと接してるより二つ(二方道路)、三つ(三方道路)の方が評価が高くなります。

まとめ

・土地は前面道路の影響を受ける

・建築基準法上の道路に接してないと土地の評価は低くなる

・道路が4m未満だと使える土地が減少する

・容積率は前面道路の幅にも影響を受けることがある

・土地の評価は形の影響を受ける

・接してる道路の方角は土地の評価に影響する

・接道してるのが行き止まりの道路のみだと少し評価が下がる

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