日本人の家の防犯意識は甘すぎる?防犯性の高い物件の選び方|1階・2階・最上階のリスクと鍵交換の基礎知識

不動産

防犯については、日本人は甘いところがあります。

日本は外国と比べると凶悪事件が少ないといわれますが、最近は凶悪事件がたびたびニュースで取り上げられるようになり、防犯を気にする人も増えてきました。

防犯意識を少し高めるだけで、防げるトラブルは結構あります。

 

住まいの防犯対策というと、補助錠や防犯カメラなどのグッズを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし最も効果的な防犯対策は、物件選びの段階でセキュリティの高い物件を選ぶことです。

入居後にできる防犯対策には限界がありますが、物件のセキュリティ設備・立地・建物の構造は入居前に確認できます。

この記事では、物件選びの観点から防犯性を高めるためのポイントを解説します。

 

この記事で分かること

  • 1階・2階・最上階それぞれの侵入リスク
  • 賃貸アパート・賃貸マンション・分譲マンションのセキュリティの違い
  • 物件選びで確認すべき防犯設備
  • 鍵交換の費用相場と注意点
  • 女性の一人暮らしで特に確認すべきポイント

 

階数別の侵入リスクを知っておく

アパートやマンションでは、1階が最も泥棒に狙われやすいといわれます。

しかし、1階ほどでないにしても2階も意外と狙われます。

アパートやマンションが隣の建物と隣接するような場合は、隣の建物から泥棒に入られるなんてこともあります。

2階くらいならそこまで高くないので、敢えて2階を狙うなんて泥棒もいるという話を聞いたことがあります。

入居者も2階なら大丈夫だろうと気が緩み、防犯が疎かになることもあります。

 

1階のリスク

1階は地上から直接アクセスできるため、侵入窃盗の被害が最も多い階です。

窓からの侵入・ベランダからの侵入が起きやすく、特に死角になりやすい場所や人通りが少ない場所に面した部屋は注意が必要です。

 

2階のリスク

「2階なら大丈夫」と油断しやすいのが2階です。

しかし以下のようなケースでは2階も侵入リスクがあります。

  • 隣接する建物の屋根・外壁から乗り移ることができる場合
  • 排水管・外壁の凹凸を使ってよじ登れる場合
  • 1階に比べて住民の警戒が薄く、窓の施錠が甘くなりがちな場合

入居者が「2階だから安心」と感じることで防犯意識が下がることも、リスクのひとつです。

 

最上階のリスク

最上階は眺望が良く、セキュリティ面でも安全だと思われがちです。

しかし隣接する建物がある場合は注意が必要です。

 

不動産は用途地域・前面道路の幅員・容積率などによって建てられる建物の高さが決まります。

商業地域など容積率の高いエリアでは、隣接する建物の高さが近くなることがあります。

隣の建物の屋上から乗り移れる状況になっていると、最上階は屋上から1フロア下りるだけで侵入できる階になります。

最上階だからといって必ずしも安心というわけではありません。

 

賃貸と分譲のセキュリティの違い

強姦の数は認知されているだけで平成26年で1250件ですが、強姦は泣き寝入りするケースも多く、実際はもっとあるといわれています。

女性は男性よりも背が低く腕力がないことから、強姦だけでなく窃盗や強盗にも狙われやすいそうです。

 

分譲マンションの方がセキュリティが高い理由

賃貸マンションは賃貸収入が目的に建てられますが、分譲マンションは所有者が原則的に住むためなので、分譲マンションの方が設備が優れています。

同様の理由でセキュリティについても賃貸向けのマンションより分譲タイプのマンションの方が優れています。

また、賃貸向けのマンションに管理人がいることはほぼありませんが、分譲タイプのマンションにはいることが多いです(常駐の管理形態)。

 

項目 賃貸アパート・マンション 分譲マンション
オートロック あることもあるが、ないケースも多い ほぼ標準装備
管理人 常駐はほぼない 常駐または日勤が多い
防犯カメラ 設置していない物件も多い エントランス・エレベーター内に設置が多い
宅配ボックス 物件による 多くが設置済み
二重オートロック ほぼない 高級分譲では設置あり

 

オートロックは万能ではない

オートロック設備があっても、住民の後について共連れで入館することは完全には防げません。

セキュリティの設備はあくまで「リスクを下げる」ものであり、完全な安全を保証するものではないことを理解しておくことが重要です。

 

物件選びで確認すべき防犯設備のチェックリスト

物件を選ぶ際に確認しておきたい防犯関連の設備をまとめました。

 

建物のセキュリティ

  • オートロックの有無
  • 管理人の常駐・日勤・巡回の有無
  • 防犯カメラの設置場所と台数
  • エレベーター内のカメラの有無
  • 共用部分の照明の明るさ

 

部屋のセキュリティ

  • 玄関ドアの鍵の種類(ディンプルキーかどうか)
  • 二重ロックになっているか
  • 窓・ベランダの補助錠の有無
  • ドアスコープ(のぞき穴)にカバーがあるか
  • インターホンにモニターがついているか

 

立地・周辺環境

  • 最寄り駅からの道が明るいか
  • 物件周辺に死角になりやすい場所がないか
  • コンビニ・飲食店など夜間も人通りがある施設が近くにあるか

 

鍵交換の基礎知識

賃貸の鍵交換

賃貸物件に入居する際、入居前に鍵を交換するのが一般的です。

前の入居者が合鍵を持っている可能性を排除するための重要なセキュリティ対策です。

 

鍵交換費用の相場

鍵の種類 費用目安
一般的なシリンダー錠 10,000〜15,000円
ディンプルキー 15,000〜30,000円程度
電子錠・スマートロック 30,000円以上

鍵交換はシリンダー部分の交換が一般的です。費用は鍵の種類によって変わります。

 

鍵交換費用は誰が負担するか

国土交通省のガイドラインでは、鍵交換費用は貸主(オーナー)が負担するのが妥当とされています。

ただし現実には、契約書の特約として借主負担とされているケースが多いです。

 

賃借人が勝手に鍵を交換することはできない

賃貸借契約では、借主が賃貸人に無断で鍵を交換することは原則として認められていません。

入居中に鍵の交換が必要な場合は、必ず管理会社・大家さんに相談してください。

 

中古物件の購入では鍵の交換は必須

中古の売買だとそのまま引き渡しなので、鍵の交換はされません。

前の所有者・入居者が合鍵を持っている可能性があるため、購入後の鍵交換は必須です。

 

賃貸の場合は一般的に入居前に鍵の交換が行われますので、カギの交換費用が契約時にかかります。

ちなみに賃貸借契約では、借主が勝手に鍵交換をすることはできないので、最初にカギ交換をするのが普通です。

田舎の大家さんの中には、カギ交換費用をとらないかわりに、カギも交換しないというケースもあるようですが、カギの交換はセキュリティの面で重要です。

最近は凶悪事件も増えてることから、セキュリティはしっかりしておいた方が安心です。

 

鍵を紛失した場合

賃貸では、何かあったときのために賃貸人と賃借人、管理会社がそれぞれ1本ずつ持つケースがあります。

賃借人の中には、カギをなくして家に入れなくなったという人もたまにいて、そのようなときには管理会社が対応してくれることがあります。

鍵をなくした場合は、セキュリティの面からもその都度鍵交換が必要です。紛失による鍵交換費用は借主の負担となることがほとんどです。

 

女性の一人暮らしで特に確認すべきポイント

女性が一人暮らしをする際は、以下のポイントを特に意識して物件を選んでください。

 

物件選びの段階で確認すること

  • オートロック・管理人常駐など、共用部のセキュリティが充実しているか
  • 1階・最上階を避けるか、避けられない場合は周囲の環境を慎重に確認する
  • 郵便受けに名前を出さない(フルネームや女性名の表記は避ける)
  • 宅配ボックスがあるか(不在時に配達員に部屋番号を知られるリスクを減らせる)

 

駅から物件までの通路の確認

部屋の契約の前に、駅から建物までの通路とか、学生さんなら学校からの通路の確認をしておくことは大事です。

駅から家までの道が大通りや幹線道路を通る物件にすることが防犯対策につながります。

競売の資料を見に行った合間に裁判を見ますが、先日見た裁判は強姦事件でした。そこで強姦は動機の一つに人混みがなかったことを挙げてました。

 

入居後にできる対策

  • 遮光カーテンで部屋の中の様子が外から見えないようにする
  • 郵便受けへの投函物から一人暮らしと分からないようにする
  • 来客があっても、インターホンのモニターで確認してから対応する
  • 防犯ブザーを常に携帯する

 

まとめ

物件選びで防犯性を高めるためのポイント

  • 1階だけでなく2階・最上階にも固有の侵入リスクがある
  • 分譲マンションは賃貸アパート・マンションよりセキュリティ設備が充実している傾向がある
  • オートロックは有効だが万能ではない。管理人常駐・防犯カメラとの組み合わせが重要
  • 鍵交換は賃貸入居時・中古物件購入時ともに必須。費用相場は10,000〜30,000円程度
  • 中古物件購入後の鍵交換は自己負担・自己手配が基本
  • 女性の一人暮らしでは、物件選びの段階と入居後の生活習慣の両面から対策を取る

 

防犯対策は「何か起きてから考える」では遅い場合があります。

物件選びの段階から意識することで、より安全な住環境を整えることができます。

 

本記事は宅地建物取引士・マンション管理士・1級ファイナンシャル・プランニング技能士が監修しています。 

 

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