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宅建資格と宅建免許の難易度?宅建資格と宅建免許は違います

投稿日:2018年1月22日 更新日:

「宅地建物取引士(宅地建物取引主任者)」と「宅地建物取引業」とを混同している人をときどき見かけます。

確かに名前は似ていますが意味は全然違います。

そもそも資格と免許といった違いがあります。

宅地建物取引士とは

宅地建物取引士は、資格のことを言います。

資格は、一定の能力がある人に対して与えられるものです。

 

宅地建物取引士は、以前は宅地建物取引主任者と呼ばれていました。

士業として宅地建物取引主任者から宅地建物取引士へ名称が変更したことになります。

 

ちなみに士業というのは、〇〇士というように名称に士が付く専門職のことをいいます。

特に戸籍、住民票を職権で取り寄せることができる弁護士、弁理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、海事代理士、土地家屋調査士、税理士を8士業といい、いずれも国家資格になります。

ちなみに宅地建物取引士の試験も国家資格になります。

国がその人の能力を認めたのが国家資格です。

 

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宅地建物取引士の業務

宅地建物取引士の仕事は、不動産の契約の前に行う重要事項の説明です。

不動産の取引は高額なので、契約前に重要な事項について説明をしないといけないことになっています。

 

不動産取引の契約前に行われる重要な事項の説明が「重要事項説明」になります。

そして、重要事項説明は宅地建物取引士しか出来ないことになっています。

 

不動産取引では、難解な専門用語も出てきますし、お客さんからの質問にも分かりやすくお答えしなければいけませんので、宅地建物取引士は責任重大です。

 

宅地建物取引士試験の難易度

宅地建物取引士は、国家資格なので難易度は高いです。

宅地建物取引士の合格率は15%~18%程度で安定しているように、6人に1人しか合格できません。

6人に1人なので学校なら優等生ですね。

 

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直近(2017年)の宅地建物取引士の試験結果

2017年の宅地建物取引士試験について見ていきます。

宅地建物取引士試験は、毎年20万人が受験する日本で一番受験者数が多いと言われている国家資格の試験です。

 

宅地建物取引士の試験は、毎年10月の第3日曜日に行われます。

申込者数 258,511人(男179,029人 女79,482人)

受験者数 209,354人(男143,971人 女65,383人)

合格者数 32,644人(男21,677人 女10,967人)

合格率 15.6%

合否基準 50点満点中35点以上正解したもの

 

合格率は15%~18%になるように調整されるので、しっかり勉強しないと合格できません。

ただし、不動産会社に勤めていれば、5点が免除される制度があるので比較的簡単に合格できるようになっています。

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宅地建物取引士は、個人に交付されるもの

宅地建物取引士を略して宅建と呼ぶことがあります。

宅建資格を得るには、宅地建物取引士の国家試験にまずは合格する必要があります

合格後に実務経験がある人は登録ができます

実務経験が2年以上無い人は、実務者研修という研修を受講することで実務経験があるとみなしてもらえます。

そして、無事に登録が済んだら、宅地建物取引士証(宅建士証)の交付を申請します。

 

宅建資格は個人に交付されるので、転職した場合でも返却しなくて大丈夫です。

宅建資格だけなら必要なお金は10万円未満で済みます。

 

宅地建物取引業免許は、会社か個人事業主といった団体に交付されます

宅地建物取引士の資格(以下宅建資格)をもっているだけでは、不動産取引を行うことはできません

宅地建物取引業を行うためには、裁判所に1,000万円の供託金を預けるか、不動産の協会に加盟しないといけません。

1,000万円の供託金を預けるか不動産協会に加盟したうえで、都道府県知事か国土交通大臣に免許取得の申請が必要です。

 

宅地建物取引業免許の申請には、1,000万円の供託金の他、一定の要件を満たす必要があります。

例えば、不動産業を営むための事務所要件、固定電話の開設、かなりの量の必要書類の作成等といったことです。

 

何もなければ申請が受理され、さらに1か月半を経過して「宅地建物取引業者票」の受け取りとなります。

 

不動産の協会は主に2種類

不動産の協会には、主に「宅地建物取引業協会」と「全日本不動産協会」の2つがあります。

どちらがメジャーかというと、不動産会社の8割は「宅地建物取引業協会」に加入していますので、宅地建物取引業協会のほうがメジャーといえます。

 

不動産の協会に加盟するメリットは、1,000万円必要な供託金が60万円で済むことです。

そのかわり協会の会員になるために200万円の費用がかかります

実際に業務を行うには、さらに事務所費用、広告料がかかるので、開業する場合は500万円以上は用意しておいたほうがいいと思います。

 

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不動産の取引は宅地建物取引業免許のある会社で

世の中には、不動産の専門家を名乗っていても宅地建物取引業の免許がない業者もいます。

完全に違法業者ですが、一見しただけでは分かりません。

 

これから不動産探しをしようと思う人は、宅地建物取引業者票を確認して宅地建物取引業者票がある不動産会社と取引することです。

宅地建物取引業者票は、見えやすい場所に掲示しなければいけないことになっているので、不動産会社に入ったらすぐ分かります。

当社では、入口を入ってすぐわかるように宅地建物取引業者票が掲げてあります。

 

まとめ

宅地建物取引士は、個人に交付されるもの。

宅地建物取引業の免許は、会社などの団体に交付されるもの。

宅地建物取引士だけでは、不動産の取引ができない。

・試験に合格しただけでは宅地建物取引士を名乗れない。宅地建物取引士証の交付があって初めて名乗れる。

宅地建物取引士になるには10万円かかる。宅地建物取引業の免許取得には、最低でも200万円かかる。

・不動産の取引は、宅地建物取引業者の登録をしている会社で行う

 

  • この記事を書いた人

たくあん(ネトゲ)

横浜で不動産仲介業ファイナンシャルプランナーをしています。 住宅ローンが老後に与える影響は大きいです。 資産があるのにお金がないとは? いくらのローンなら返済していける? 年金について知らずに家を購入するのは無謀? 不動産だけでなく、ライフプランの相談にも対応してます。 担当ジャンル:雑記、不動産、ライフスタイル 資格:宅建士、管業、簿記1級、1級FP、社労士、1種証券、住宅ローンアドバイザー

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