不動産

不動産屋が渡す「マイソク(物件資料)」とは?マイソクの見方と注意点をやさしく解説

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不動産探しで最も重要な情報を得ることができる資料がマイソク(物件資料)です。

 

マイソクは不動産屋にもらう資料の代表例で、購入・賃貸問わず目にします。

マイソクからは、その不動産の特徴やエリアといった情報を得ることができます。

 

今回はマイソクに載っている情報を主に、図面だけでは読み取れない確認すべきことも解説します。

 

物件探しの基本となるマイソク(物件資料)

不動産屋に行くと、物件を紹介される際にマイソクと呼ばれる物件資料を渡されます。ネットで検索する場合も物件の詳細についてはマイソクが表示されます。

 

マイソクは、不動産屋が物件を紹介する際に、物件の詳細を伝えるための資料です。

このマイソクには、物件の最低限の情報が書いてあります。

 

物件に書いてあることは、賃貸・売買、マンション・一戸建て・土地で異なりますが、不動産探しの最初の判断材料となるのがマイソクであることは間違いありません。

 

ただ、マイソクも作った不動産会社によって若干の違いがあります。

そもそも法的な図面ではないので、正確さには限界があります。若干の違いはありますが、重要なことは書いてあります。

 

 

マイソクを手書きで書いてる不動産会社がたまにあり、そういった資料を除外するお客様もいます(特に賃貸)が、意外といい物件が混じってたりします。

最終的には、現地に行って自分の目と足で確認することが重要です。

 

賃貸のマイソクに書いてあること

物件種目 賃貸アパートとか賃貸マンションといった物件の種類について書いてあります。
最寄り駅 物件から近い駅が書いてあります。2つの駅が利用できる場合は、人気のある駅が書いてあることもあります。
間取り ワンルール、1K、2LDKといった部屋の間取り
賃料 部屋を借りるとかかる毎月の賃料、家賃
敷金・礼金 敷金は担保として賃貸人に預ける金銭、礼金は貸主へのお礼。礼金は返還されません。
所在地 物件がある住所が書いてある。町名までのものがほとんどなのは、問い合わせのためと居住中だと迷惑がかかるため
交通 最寄り駅よりから徒歩でどれくらいかかるか、バス便でどれくらいなのかが書いてある。徒歩については80mで1分、バス便は不動産会社であいまい。
建物 建物名、物件の構造や何階建てなのか、面積が㎡単位で書いてある。面積は壁芯なので、建物がしっかりしてるほど狭く感じる
築年月 建物ができた年と月が書いてある。
契約期間 賃貸の多くは2年、2年ごとに更新する。1年未満だと期間の定めがない契約になる。定期借家だと独自の契約期間を定めている
管理費・共益費 廊下の電灯、エレベーターといった物件の共有部分や、毎月かかる維持管理の費用。
賃貸だと家賃に含める場合もある。
現況・入居日 現況は、その部屋が居住中か空室かが書いてある。入居日は空室なら即日入居も可能。居住中だと〇月末」といった入居可能日の目安が書いてある。
本体設備 都市ガスやプロパンガス、〇〇電力、公営水道といった建物の設備について書いてある。
各戸設備 エアコンやガスコンロ設置可といった部屋独自の設備について書いてある。本体設備と違って部屋ごとの設備について書いてある。
保険等 ほとんどの賃貸では、1年毎・2年毎に保険の加入が必要。15,000円から20,000円が多い。
備考 備考には、上記以外のことが書かれる。備考に重要な事項が記載されていることも多いため要チェック。「告知事項あり」と書いてあることも
間取り図 部屋の配置や広さが分かる図面
物件の写真 資料によっては写真がないのもあるが、建物や内装の写真があるとイメージしやすい
手数料 手数料のほとんどは家賃0.5~1か月分。
半月という会社は、実際は他のところで不明な費用がかかることも多い。
取引態様 取引態様は、その不動産会社の立場を表す。専任媒介だとその会社が管理会社であることが多い。一般媒介・専任媒介など

方位:方位から日当たりの参考になる

 

売買のマイソクに書いてあること

物件種目 新築戸建、中古戸建、中古マンション、売地、一棟ビル等の対象物件がどういうものか書いてある
交通アクセス 最寄り駅と駅からの距離が書いてある。徒歩1分は80m換算。平坦でも坂でも1分80mで換算。
所在地 物件のある住所。売買だと地番表示されていることも多い。地番だとたどり着けないことも。
間取り 3LDK、4LDKといった間取り
構造規模 木造・RC造といった構造、2階建や地上7階建地下1階といった規模が書いてある。
土地面積 土地は㎡単位で記載される。登記簿上の契約だと公簿売買、実測での売買は実測売買となる。測量費用がかかるので公募売買が多いが、土地が高いエリアは実測売買が多くなる。
建物面積 建物の面積には、壁芯と内法があるが、多くは壁芯で測った面積。住宅ローンは登記簿上の数値なのでギリギリだと注意。
土地権利 土地の権利。所有権が多いが借地権もある。都内は借地権が結構ある。
地目 登記簿上で土地が何に使われているか。調整区域で田畑だと注意
都市計画 市街化区域・市街化調整区域など 市街地は市街化区域
用途地域 第1種低層住居専用地域や商業地域など、用途地域でどんな建物が建てられるかある程度分かる
建ぺい率 土地に対して建物を建てられる割合。1階部分のイメージ
容積率 土地に対する延べ床面積の割合。前面道路の広さによる制限もある。
現況 建築中、更地、完成済みなど、現在の状況。図面が古いと全然違うことも
築年月 建物ができた年月。未完成の場合は完成予定日。
駐車場 戸建の場合は無料。マンションの場合は早いもの順・抽選が多く、別途駐車場代がかかることが多い。駐車場権利付きもある。
引渡日 自分のものになる日。決済後即、相談
設備 都市ガスかプロパンガスなのか、公営水道、公共下水、東京ガスとかが書いてある。
間取り図・配置図 部屋の間取りが分かる図面、配置図は土地を上から見て建物がどのように配置されてるか分かる。
写真 写真があると建物の外観や内装がイメージしやすい
建築確認番号 建築確認番号がないと未完成は広告をうてない。
案内図 現地までの分かりやすい地図
手数料 仲介手数料。上限は1000万円以上の物件だと3%+6万円に消費税。
取引態様 売主、専任媒介、専属専任、一般媒介などが書いてある。業者の立場が分かる。

 

部屋の数とK・DK・LDK

マイソクで間取りは、1Kや2LDK・4LDKといったように表示されます。

1Kは部屋が1つ、2LDKといった場合は部屋数が2部屋を表します。

 

Kはキッチン、DKはダイニングキッチン、LDKはリビングダイニングキッチンを表します。

基準で定められた採光がとれない場合に部屋が納戸と表示されることもあります。納戸はS(サービスルール)だったり、Nで表示したものもあります。

以下、よくある間取りの表記を挙げておきます。

L リビング
D ダイニング
K キッチン
S 納戸
DEN 書斎

 

KとDKとLDKですが、8畳以上をDKといったり、10畳以上をLDKといったりすることがあります。

これらは法律でなく規則で定められたものなので、同じ広さでも公告によって異なることがあります。

具体的に知るためには、実際に現地に足を運んで見ることが大切です。

 

単身者向けの物件では、1R・1K・1DKといった間取りが出てきます。

1Rはワンルーム、1Kはワンケー、1DKはワンディーケーと呼ばれます。

違いは1Rは玄関のドアを開けたらすぐ部屋になることで、1Kや1DKは部屋とK・DKとの境があることです。

つまり、下の部屋は間仕切りがあるので、1Kもしくは1DKということになります。

 

マンションの登記簿面積は内側

マンションの面積がマイソク(販売図面)と登記簿とで異なる場合があります。

マンションが建設途中の場合、間取りが変更することがあるので、新築マンションでは壁芯をもとにして計算することが認められています。

マンションの面積は、内面で測れば壁芯よりも面積が当然小さくなります。

不動産の登記簿上の面積は、内面(内法)で測った面積になります。

 

住宅ローン控除や住宅ローンの利用で基準になるのは登記簿上の面積です。

住宅ローン控除や住宅ローンを利用する際に適用要件があるので、住宅の面積が問題になります。

例えば、住宅ローン控除の50㎡以上あることが条件であれば、マイソクで50㎡くらいしかない場合は、要件を満たさない可能性があります。

また、住宅ローンの利用自体についても、30㎡以上でないとダメといった要件があるのが一般的です。

都心には50㎡くらいのマンションは意外とあるので気に留めておくといいかもしれません。

 

  • マンションの面積には壁芯と内法がある
  • 住宅ローン・住宅ローン控除には一定面積以上の要件がある
  • 住宅ローン・住宅ローン控除の利用 → 適用要件を確認

 

マイソクと実際が異なるポイント

不動産広告のルールでは、駅からの距離は1分を80mで換算します。

しかし、これは平たんな道も坂が続くような道も80mで換算するので、実際に歩いてみると全然違うということがあります。

また、バス便の場合は不動産屋によって違うことがあります(普通は平均の所要時間)。例えば、隣接した物件なのにA社とB社で時間が違うようにです。ちなみにバス停までの距離も1分80mで換算します。

  • 駅から徒歩での所要距離(平坦も坂も80mで1分換算)

 

日当たりについてもマイソクには反映されません。

ほとんどのマイソクには間取り図に方位の記載がありますが、これだけでは実際の日当たりを判別できません。

  • 日当たり良好 → 人によって違う
  • 日当たり良好 → 実際は違うことがある

 

図面で分からないこと

  • 街の治安
  • 駅から家までのルート・雰囲気
  • スーパー・コンビニ・役所などの生活インフラ(重要なものだけ表示されてるマイソクもある)
  • 買い物便利 →(コンビニの隣・他は何もないことも)
  • 中古は建物・設備の状況が不明(どれくらいリフォームが必要か)
  • 閑静な住宅街 → 実際は異なることも
  • 図面はあくまでも参考、必ず現地を確認
  • 不明な点は不動産屋に質問する

 

まとめ

・マイソク(物件資料)は不動産屋でもらう資料の代表例

・マイソクには、物件名・所在地・間取り図・築年・構造・価格・管理費・アクセス・周辺施設・学区などが記載

・駅徒歩〇分は1分80mで計算されている

・図面だけでは読み取れないことが多い

・買い物便利、日当たり良好、閑静な住宅街に注意

・図面は大事な情報源だが、実際に現地に足を運ぶことは必須

・しっかり読み解ければ、物件選びのリスクを減らせる

 

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ライフプラン

横浜市にある不動産会社ライフプランです。

ファイナンシャルプランナーが常駐してるため、住宅ローンの相談からライフプラン相談まで対応してます。

 

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