地価公示、神奈川・横浜の動向は?全国・三大都市圏との比較で解説

不動産

令和8年の公示価格が3月18日に公表されました。

公示価格は、国土交通省が毎年公表するもので、不動産価格の動向を示す指標です。

全国の地価は5年連続で上昇しており、三大都市圏を中心に上昇幅が拡大する一方、地方圏でも上昇が継続しています。

都市部と地方の一部地域とで動向の差が広がっている点が、ここ数年の特徴です。

 

この記事から分かること

  • 令和8年地価公示(2026年1月1日時点)の全国・三大都市圏の動向
  • 神奈川県全体および横浜市・川崎市・相模原市の変動率
  • 横浜市18区それぞれの住宅地・商業地の価格と変動率

 

地価公示価格とは

地価公示は、国土交通省土地鑑定委員会が、土地取引価格の指標とするために、毎年標準地の価格を鑑定して公表したものです。

土地の評価は、全国の不動産鑑定士が行い、公共事業用地の取得価格算定の規準にもなります。

毎年1月1日をにおける標準地の1平方メートルの正常な価格とされ、正常な価格は「土地について自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格」をいいます。

つまり、売主・買主の双方に売り急いだり、その土地を買うと資産価値が上がるなど、特殊的な事情が何もない場合に成立する価格です。

 

住宅地、宅地見込地、商業地、工業地、林地といった用途別に評価され、神奈川では標準地が1,758地点あるので、自分が購入を検討する際の参考にできるかもしれません。

 

全国的な地価の動向

公示価格を全国平均で見てみると、全用途平均が前年より2.8%(前年2.7%)、住宅地が2.1%(2.1%)、商業地が4.3%(3.9%)といずれも上昇し、全用途平均・住宅地・商業地とも5年連続の上昇となりました。

( )は前年

 

三大都市圏別に見ると、東京圏では、全用途平均が5.7%(5.2%)、住宅地が4.5%(4.2%)、商業地が9.3%(8.2%)と、いずれも上昇幅が拡大しました。

大阪圏では、全用途平均が3.8%(3.3%)、住宅地が2.5%(2.1%)、商業地が7.3%(6.7%)と、こちらも上昇幅が拡大しています。

名古屋圏では、全用途平均が2.3%(2.8%)、住宅地が1.9%(2.3%)、商業地が3.3%(3.8%)と、上昇は続いているものの上昇幅は縮小しました。

地方圏では、全用途平均1.2%(1.3%)、住宅地0.9%(1.0%)、商業地1.6%(1.6%)と5年連続の上昇です。

札幌・仙台・広島・福岡の地方四市は、上昇自体は続いているものの上昇幅は縮小しており、それ以外の地方圏では商業地を中心に上昇幅が拡大する地域も見られます。

 

(国土交通省 令和8年地価公示の概要)

 

神奈川の地価動向

令和7年からの地価動向を神奈川県で見てみると、住宅地は3.4%(前年3.4%、同率)、商業地は7.3%(6.6%)、工業地は6.0%(6.2%)となりました。

住宅地は前年と同率の上昇、商業地は上昇幅が拡大、工業地はやや縮小という結果です。

 

神奈川の変動率(%)

市町村 住宅地 商業地 工業地
県全体 3.4(3.4) 7.3(6.6) 6.0(6.2)
横浜市 3.3(3.2) 8.2(7.2) 5.7(5.7)
川崎市 4.4(4.4) 9.0(8.5) 6.5(6.9)
相模原市 4.5(4.3) 7.0(6.6) 6.5(6.5)

( )は前年

 

価格の上昇で見ると、横浜市・川崎市・相模原市の3政令市はいずれも全区で上昇しており、なかでも横浜市西区(住宅地7.0%、商業地11.0%以上)や川崎駅・関内駅周辺の商業地で特に高い上昇率となりました。

鎌倉市や箱根町など観光需要の高いエリアの商業地でも、訪日外国人観光客の増加を背景に強い上昇が続いています。

 

横浜の地価動向

横浜市の区ごとの平均価格(円/㎡)・平均変動率(%)など

鶴見区 住宅地310,000(4.1%) 商業地608,600(7.0%) 工業地250,000(5.3%)

神奈川区 住宅地332,800(5.2%) 商業地1,002,500(10.9%) 工業地222,000(11.0%)

西区 住宅地425,400(7.0%) 商業地2,612,400(11.0%)

中区 住宅地405,800(3.6%) 商業地1,137,700(12.9%) 工業地249,000(6.8%)

南区 住宅地244,900(3.0%) 商業地500,600(9.2%)

保土ケ谷区 住宅地219,700(3.5%) 商業地410,000(8.2%)

磯子区 住宅地206,300(2.0%) 商業地372,700(7.5%)

金沢区 住宅地199,000(2.5%) 商業地420,400(7.7%) 工業地181,500(9.0%)

港北区 住宅地362,400(4.0%) 商業地892,000(6.6%) 工業地305,300(4.3%)

戸塚区 住宅地218,100(2.7%) 商業地490,300(5.1%) 工業地175,000(4.2%)

港南区 住宅地224,800(2.8%) 商業地598,200(6.2%)

旭区 住宅地212,400(3.2%) 商業地422,300(7.8%)

緑区 住宅地240,800(2.8%) 商業地434,400(4.3%) 工業地194,000(4.6%)

瀬谷区 住宅地195,100(3.3%) 商業地398,700(4.8%) 工業地195,000(2.6%)

栄区 住宅地189,100(2.8%) 商業地258,500(4.1%) 工業地155,000(6.2%)

泉区 住宅地222,700(3.4%) 商業地294,300(4.1%)

青葉区 住宅地334,000(2.6%) 商業地698,400(3.9%)

都筑区 住宅地317,600(4.0%) 商業地569,000(4.2%) 工業地237,300(5.0%)

横浜市平均 住宅地266,000(3.3%) 商業地899,900(8.2%) 工業地234,700(5.7%)

 

横浜市は18区すべてで住宅地・商業地とも上昇しました。

特に中区・西区・神奈川区の商業地は前年比10%を超える上昇率となっており、関内駅周辺の再開発期待やみなとみらい地区の商業施設拡充、横浜駅周辺の安定した賃料水準などが背景にあります。

住宅地についても西区・神奈川区で高い伸びが見られ、交通利便性の高いエリアへの需要の集中がうかがえます。

 

まとめ

以上、令和8年の公示価格は、全国・神奈川県ともに5年連続の上昇となり、都市部を中心に上昇幅が拡大する傾向が続いています。

特に横浜市・川崎市の商業地は再開発やインバウンド需要を背景に高い上昇率となりました。

 

公示価格といっても、同じ区の住宅地でも価格が全然違うこともありますが、資産価値を考える上では参考になると思います。

 

 

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の取引や資産評価については専門家にご相談ください。

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