学生が賃貸を借りるときの審査と契約の仕組み|親が契約者になるべき理由・保証会社・繁忙期対策まで

社会人が加入する社会保険 不動産

2022年からは18歳から成人となります。

大学進学を機に一人暮らしを始める際、多くの学生が直面するのが入居審査の壁です。

社会人と違い安定した収入がないため、審査の通し方を知っておくことが重要です。

また、引越しシーズン(2〜3月)は物件の競争が激しく、希望通りの部屋が見つからないケースも少なくありません。

 

この記事では、学生が賃貸を借りる際の仕組みと、スムーズに部屋を確保するためのポイントを解説します。

この記事で分かること

  • 学生が入居審査に通りにくい理由
  • 親が契約者になるメリットと契約の仕組み
  • 保証会社の種類と費用相場
  • 繁忙期に物件を確保するコツ
  • 内見できない物件の対処法
  • マンスリーマンションの活用場面

 

学生が入居審査に通りにくい理由

賃貸の入居審査では、主に以下の2点が確認されます。

 

①家賃を継続して支払える経済力があるか

学生は原則として収入がないか、アルバイト収入のみです。

家賃の支払い能力が低いと判断されるため、社会人と比べて審査が厳しくなります。

 

②入居後にトラブルを起こさない人物かどうか

不動産会社・管理会社に相談する際の態度・服装・言動も審査に影響することはありえます。

家賃を滞納した場合、大家さんが滞納者を退去させるためには法的手続きが必要で、数か月以上かかるケースもあります。

そのため貸主側は、収入が不安定な人物との契約を避けたいというのが実情です。

 

親が契約者になるのが基本

学生が賃貸を借りる際の一般的な契約パターンは以下の2つです。

 

パターン①親が契約者・学生が入居者

父親または母親を契約者(借主)にして、学生本人は入居者として登録するケースです。

最も審査が通りやすい方法で、不動産会社からも勧められることが多いです。

学生本人と契約者(親)が異なっていても、賃貸借契約上は問題ありません。

 

パターン②学生が契約者・親が連帯保証人

学生本人が契約者になり、親が連帯保証人となるケースです。

2020年の民法改正で成人年齢が18歳に引き下げられたため、18歳以上であれば単独で契約できます。

ただし学生は収入が少ないため、連帯保証人となる親の収入・勤務先が審査対象になります。

 

最近の賃貸借契約では保証会社の利用が必須になりつつある

賃借人が家賃を滞納した場合は連帯保証人に連絡しますが、連帯保証人に連絡したからといって必ずしも家賃を回収できるとは限りません。

「名前を貸しただけ」「知らないよ」といった返答も多く、現在使われてない、連絡がつかないことも少なくありません。

 

最近の賃貸で敷金をゼロにして募集している物件が増えているように、そういった物件はだいたい保証会社を利用することになります。

最近の賃貸借契約では、連帯保証人から家賃を回収することが困難なので、最初から保証会社を通すことが増えています。連帯保証人と保証会社のどちらも求めてくる賃貸人、不動産会社もあります。

 

連帯保証人と保証会社の違い

項目 連帯保証人 保証会社
費用 不要 初回0.5〜1か月分+年間更新料
確実性 連絡がつかないケースも 確実に保証される
最近の傾向 単独での採用は減少している ほぼ必須になりつつある

近年の賃貸借契約では、連帯保証人の代わりに、または連帯保証人に加えて保証会社への加入を必須とする物件が大半です。

 

保証会社の費用相場

保証会社は複数社あり、不動産会社によって提携先が異なります。

費用の目安は以下のとおりです。

 

一般的なプランの例

  • 初回のみプラン:月額賃料の80%程度を初回に支払い、以後費用なし
  • 年額更新プラン:初回に月額賃料の50%程度を支払い、以後1年ごとに1万円程度

 

保証会社によって費用・プランが異なるため、契約前に内容を確認してください。

 

繁忙期の物件確保術

繁忙期(2〜4月)の実態

大学進学・就職に伴う引越しが集中する2〜4月は、賃貸市場の最繁忙期です。

少し出遅れただけなのに、希望通りの部屋が見つからない、なんてことはあります。

特に人気の沿線や学生街では、学生だけでなく社会人も一緒になって部屋探しを始めるので、物件の内見中に他の人から申し込みが入ってしまうことはよくあります。

大学生の頃に都内の人気沿線沿いの不動産会社で働いてましたが、同じ人の案内で、案内して戻るたび申込が入ってるといったことが3件続けてあったことがあります。

 

繁忙期に物件を確保するポイント

  • 早めに動く:2月上旬〜中旬には動き始めるのが理想
  • 希望条件に優先順位をつけておく:その場で判断できるよう、譲れる条件・譲れない条件を事前に整理しておく
  • 申し込みは迷わず決断する:気に入った物件はその日のうちに申し込むことが重要

 

4月以降に探す選択肢もある

繁忙期を外した4〜5月は空室が増え、物件の選択肢が広がります。

また家賃交渉や礼金交渉もしやすくなります。

入学後に少し時間をかけて部屋を探すことも、条件の良い物件を見つける方法のひとつです。

 

マンスリーマンション・ウィークリーマンションの活用

国公立大学など試験日が遅い場合、合否がギリギリまで分からないため、通常の賃貸契約を早めに結ぶのが難しいことがあります。

 

こうした場合に有効なのがマンスリーマンション(短期賃貸)です。

項目 通常の賃貸 マンスリーマンション
契約期間 最低1年〜2年 1日〜数か月単位
初期費用 敷金・礼金・仲介手数料あり 不要なケースが多い
月額費用 通常の家賃 割高になる
短期解約 違約金が発生する場合あり 柔軟に対応可

マンスリーマンションにとりあえず住みながら通学し、4〜5月に改めて通常の賃貸物件を探すという方法も現実的な選択肢です。

 

内見できない物件の注意点

引っ越しシーズンの案内では、物件の内見中に他の人から申し込みが入ってしまうことがよくあります。

物件が少ない状況になったり、内見中に他から申し込みが入ったりすると、お客さんの中には物件を見ずに申し込みをする人がいます。

 

物件によっては、工事中の物件や、退去予定の居住中の物件もあります。

そういった物件は室内を見ることができませんが、現地周辺や日当たり等の確認はできます。

最低でも現地確認や日当たり確認はトラブル回避のためにもした方がよいでしょう。

 

不動産は図面だけを見ていても分からないことが多い

不動産を何件かまわってみると、間取り図面と実際の物件とのイメージが違うということがあります。

ワンルームといった単身向けの物件では、間取りがどこも似てますが、環境や交通の便は物件によって違います。

不動産の価値は、建物ではなく立地といわれるように、室内は慣れても立地が悪いとどうにもなりません。

 

建物の外観、周りの雰囲気だけでも、現地に行って確認することは必要です。

最低でも物件から駅までは実際に歩いてみて、周辺環境を確認しておくことは重要です。

 

まとめ

学生が賃貸を借りる際のポイント

  • 学生は収入がないため審査が通りにくい。親が契約者になるのが最も審査に通りやすい
  • 近年の賃貸では保証会社への加入がほぼ必須。費用は初回に月額賃料の50〜80%程度が目安
  • 繁忙期(2〜4月)は物件の競争が激しい。早めに動き、希望条件の優先順位を決めておく
  • 合否がギリギリの場合はマンスリーマンションを活用して、4〜5月にゆっくり探す方法もある
  • 内見できない物件でも現地確認は必ず行う。立地の良し悪しは後から変えられない

 

 

本記事は宅地建物取引士・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・マンション管理士が監修しています。 詳細は各不動産会社または専門家にご確認ください。

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