不動産探しをする際に、「新築物件」と「中古物件」のどちらにするかで悩む人も多いと思います。
日本では、新築物件の契約に比べると中古物件の契約が少ないといわれています。
日本人が新し物好き、きれい好きというのもありますが、一番の理由は中古に対する瑕疵(欠陥、不良)に対する不安ではないでしょうか。
中古物件では、内見をしても住人の荷物があって隅々まで確認できなかったり、住人が現在進行形で住んでいるためにゆっくり物件を確認できないということがあります。
中古物件は、内見時に住人の荷物があって隅々まで確認できなかったり、見えない部分に不具合があるのではという不安から、新築で探す人もいます。
見える部分はきれいでも、天井裏や構造耐力上の主要な部分に修繕が必要なケースもあります。
とはいえ、新築不動産にも中古不動産にも、それぞれメリットとデメリットがあります。
この記事では、新築不動産・中古不動産のそれぞれの特徴と選び方のポイントを解説します。
この記事で分かること
- 新築不動産のメリット・デメリット
- 中古不動産のメリット・デメリット
- 住宅ローン控除の築年数要件(2022年改正後)
- ホームインスペクション(住宅診断)の概要
- 新築・中古の選び方のポイント
新築不動産のメリット・デメリット

建物には大きくマンションと一戸建てがあります。
新築マンションの場合は、売主の販売業者が直接買主を探すことが一般的なため、仲介業者は原則として取り扱いません。
新築戸建ての場合は、販売業者が直接販売していないことも多く、仲介業者が取り扱うケースが多いです。
特に神奈川では仲介業者を通すことが多い傾向があります。
新築不動産のメリット
- 新品であること。設備・内装がきれいな状態
- 品確法に基づく10年間の瑕疵担保責任(住宅品質確保促進法)がある
- 住宅ローンが借りやすい。未登記のリスクがなく審査が通りやすい
- 長期優良住宅であれば、フラット35の金利優遇を受けられる場合がある
- 水回りなど設備が新しく最新のものが使われている
- しばらくはリフォーム費用がかからない
- 分譲住宅の場合は周りも新しく引越してきた住民が多く、コミュニティが作りやすい
- 税制面の優遇がある(住宅ローン控除等)
- マンションの場合、修繕積立金が当初は安い
新築不動産のデメリット
- 人気エリアでは建物完成前に申込が必要で、完成状態が確認できない
- 物件数が少なく選択肢が限られる
- 中古より割高になる。新築プレミアム価格が上乗せされており、購入後に資産価値が下がりやすい
- マンションの修繕積立金は当初は安いが、将来的に上昇していく
- 新たに開発されるエリアの場合、今後の街の姿が見えにくい
- 契約後に建築する場合は竣工まで時間がかかる
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中古不動産のメリット・デメリット

中古不動産は、新築と比べて新規の取引数は少ないですが、市場に流通している物件数は豊富です。
近年、国土交通省はホームインスペクション(住宅診断)のあっせんを不動産業者に義務付けるなど、中古住宅市場の整備を進めてきました。
中古不動産のメリット
- 新築と比較して安い価格で購入できる
- 既に建物が建っているため、周辺の雰囲気・日当たりを実際に確認できる
- リフォーム・リノベーションで新築に近い状態にできる
- マンションの場合、管理の状態を実際に確認できる
- 新築より物件数が豊富で選択肢が多い
- 建物の資産価値の値下がりが緩やかになる時期に入っている
中古不動産のデメリット
- 老朽の程度によっては、近いうちに大規模修繕・建て替えが必要になることがある
- リフォーム費用が高額になる可能性がある
- 新築と比較して、契約不適合責任の保証期間が短い(個人間売買では引渡し後1〜3か月が一般的)
- 設備が古い。経年による社会的・機能的・経済的劣化がある
- 築年数・構造によっては住宅ローンが組みにくい、または住宅ローン控除の対象外になることがある
- 未登記部分がある場合はリスクになる
- マンションの場合、管理費・修繕積立金が高いケースがある
- 老朽化が進んだマンションでは建て替えが検討されることがある
住宅ローン控除と築年数の関係(2022年改正)

中古住宅を検討する際に重要なのが、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の要件です。
2022年の改正内容
2022年(令和4年)の税制改正により、中古住宅の住宅ローン控除に関する築年数要件が廃止されました。
改正前(〜2021年) → 木造等は築20年以内、マンション等の耐火建築物は築25年以内が原則
改正後(2022年〜) → 築年数の制限がなくなり、「新耐震基準に適合しているか」が判断基準となった
新耐震基準とは
1982年(昭和57年)1月1日以降に建築された住宅は、新耐震基準に適合しているものとみなされます(登記簿上の建築日付による)。
昭和56年(1981年)以前の建築物であっても、耐震基準適合証明書・建設住宅性能評価書・既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書等により新耐震基準への適合が証明されれば対象となります。
その他の改正ポイント
- 控除率が1% → 0.7%に変更
- 中古住宅の控除期間:10年間
- 所得要件:合計所得金額3,000万円以下 → 2,000万円以下に引き下げ
注意点:住宅ローン控除の要件・控除額は購入時期によって異なります。詳細は国税庁または税理士等にご確認ください。
ホームインスペクション(住宅診断)とは

ホームインスペクションは、建築士などの専門家が住宅の状態を調査する住宅診断です。
現在、宅地建物取引業者(不動産会社)は、中古住宅の売買仲介を行う際に、買主・売主に対してホームインスペクション業者のあっせんを申し込むかどうかを意思確認することが義務付けられています(宅建業法)。
なお、ホームインスペクション自体の実施は任意です。
ホームインスペクションの特徴
- 建築士などの専門家による目視を中心とした検査
- どのような修繕が必要か、概算費用の目安が分かる
- あくまでも目視が中心のため、全ての不具合を発見できるわけではない
- 費用の目安:戸建て6〜7万円程度、マンション4〜5万円程度
売主・買主それぞれにとってのメリット
- 買主側・不具合の有無・修繕費用の目安が分かり、安心して購入の判断ができる
- 売主側・不具合を事前に明らかにすることで契約不適合責任のリスクを軽減でき、早期売却につながることも期待できる
ホームインスペクションを実施した場合の多くで、何らかの不具合が発見されるといわれています。
不具合が見つかれば値下げの要因になりますが、事前に把握することで購入後のトラブルを防ぐことができます。
新築・中古の選び方のポイント

新築・中古のどちらが良いかは、好みやエリアの状況・予算・ライフプランによって異なります。
新築が向いているケース
- 設備・内装が新品の状態にこだわりたい
- 品確法の10年保証の安心感を重視したい
- しばらくはリフォーム費用を抑えたい
- 住宅ローンの審査を通りやすくしたい
中古が向いているケース
- 予算を抑えて広さや立地を優先したい
- 建物の周辺環境・日当たりを実際に確認してから決めたい
- リノベーションして自分好みの仕様にしたい
- マンションの管理状態を確認してから購入したい
中古物件を選ぶ際の注意点
- 築年数・構造による住宅ローン控除の要件を確認する
- ホームインスペクションを活用し、不具合・修繕費用の目安を把握する
- リフォーム・リノベーション費用を含めた総コストで新築と比較する
- マンションの場合は管理費・修繕積立金の水準と積立状況を確認する
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まとめ
新築不動産
- 品確法の10年保証・新品の設備・税制優遇がメリット
- 割高・選択肢が少ない・新築プレミアムによる資産価値の下落に注意
中古不動産
- 価格・選択肢・立地の確認しやすさがメリット
- リフォーム費用・契約不適合責任の期間・住宅ローン控除の要件に注意
住宅ローン控除(2022年改正後)
- 中古住宅の築年数要件が廃止
- 新耐震基準(1982年1月1日以降建築)に適合していれば利用可能
- 控除率:0.7%・控除期間:10年
新築・中古のどちらを選ぶかは、ライフプラン全体と家計のバランスで判断することが重要です。
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免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の物件・金融機関の利用を推奨・勧誘するものではありません。
住宅ローン控除の要件・控除額は本記事執筆時点(2026年4月)のものです。税制は変更される場合があります。詳細は国税庁・税理士等にご確認ください。

