家探しを始めたばかりの人のなかには、一戸建てとマンションのどちらにするかで迷っている人も多いと思います。
戸建てとマンションでは、それぞれに特徴が異なるため、何を重視するかで正解も変わってきます。
今回は、横浜で宅地建物取引士・マンション管理士の立場から、戸建てとマンションのメリット・デメリットと選び方のポイントを整理して解説します。
この記事で分かること
- 一戸建てのメリット・デメリット
- マンションのメリット・デメリット
- 利便性・維持費・防犯・子育て環境の違い
- 後悔しない選び方のポイント
結論|正解は人によって違う
一戸建てとマンションにはそれぞれ違う特徴があり、それがメリット、デメリットでもあります。
私も以前は戸建て派でしたが、マンションに住んでみると利便性が思いのほかよく、マンションも捨てがたいと思うようになりました。
駅から近い利便性の良い土地は、戸建てより立地が活かせるマンション向きです。一方、静かな住宅環境を重視するなら戸建てが向いているケースも多いです。
だからといって戸建てが悪いわけではなく、戸建てにもマンションにもそれぞれメリットとデメリットがあり、どちらが優れているかは個人の価値観やライフスタイルによります。
昭和の日本では、最初にマンションを購入して、子供が成長したら郊外に一戸建てを購入するというのが理想とされてきましたが、今は一度購入したらなかなか買い換えない人も増えています。
これは住宅に対する価値観が変わってきたことも関係しており、昔のように住宅にお金をかけるより、趣味やライフスタイルを重視するようになったこととも関係します。
一戸建ての特徴とメリット・デメリット

一戸建ての特徴
駅前や環状道路沿いは、商業地域や住居地域といった用途地域が多く、一戸建てよりもマンション向きです。
一戸建ては、どちらかというと駅から離れた場所に建てられることが多く、利便性よりも住環境を重視して建てられることが多いです。
土地付きの一戸建てでは、駐車場スペースが最低一台確保されるので、駐車料代はかかりません。小規模宅地の特例により固定資産税が優遇されるケースもあります。
住環境の良さと維持費の安さから一戸建てを選ぶ人も多いです。
また、一戸建てにはマンションのような管理費、修繕積立金はかかりませんが、一戸建てであっても修繕は必要なので、自分で修繕費を積み立てる準備は必要です。
私も家の修繕費を投資信託を使って積立投資していますが、ほったらかしでも気づいた時にはそこそこの金額になっています。
戸建てのメリット
- 閑静な住宅街に建つことが多く、子供を育てるのに向いている。
- 土地は減価しないので、将来に土地が資産として残る。
- 建て替え時に土地を利用すれば建物費用のみで済む。
- マンションよりも総面積が広く取りやすい。
- 増築、改築、修繕が自分の判断でできる。
- 隣とつながってないので、マンションと比較して音を気にしなくてよい。
- 庭に駐車場が付いてることが多く、その場合は駐車場費用がかからない。
- 駐輪場も無料。
- 駐車場を2台以上にすることもできる。
- ペットが飼える。
戸建てのデメリット
- 高い建物が隣接するエリアだと日当たりが悪い場合がある。
- リフォーム費用を自分で積み立てる等、自己責任で準備しなければならない。
- マンションと比べると建物の寿命が短い。
- 防犯面でマンションに劣る。
- 土地の境界をめぐってトラブルが発生することがある。
- マンションより利便性に劣ることが多い。
- 駅まで遠いケースが多い。
マンションの特徴とメリット・デメリット

マンションの特徴
マンションは、用途地域や容積率の関係で、駅前や環状線道路沿いといった利便性が高い土地に建てれらることが多いです。
売買の対象となるマンションは区分所有マンションといわれますが、賃貸マンション等ではマンション一棟を同じ人が所有していることもあります。区分所有マンションでも一室を買って賃貸に出してる人もいます。
区分所有マンションでは、マンションの運営は管理組合によって行われますが、所有者は必ず管理組合の一員になります。
区分所有マンションを貸している場合は、所有権者である貸主が組合員となり、マンション定時総会で議決権を行使できます。借主は占有者として権利が認められてますが、議決権は所有者にしかありません。
最近のマンションには、駐車場付きのものもありますが、ほとんどのマンションは駐車場が人数分ないのが一般的です。申込順や抽選で割り当てられることが多く、費用が別途かかります。
マンションのメリット
- 駅前や大通り沿い等の利便性に優れるエリアに建っていることが多い。
- 階数が上に行くと眺望が良好な部屋がある。
- 管理人の設置や防犯カメラ、オートロックがある等、防犯面で優れている。
- 家に階段がない(メゾネットタイプを除く)。
- エレベーターで部屋の階まで行ける(スキップフロアを除く)。
- 一戸建てと比べると手ごろな値段で手に入ることがある。
- 大規模修繕計画や管理業務を管理会社が行ってくれる(委託してれば)。
- 設備が充実しているマンションもある。
マンションのデメリット
- 管理費・修繕積立金が毎月かかる。
- 管理組合の参加義務が生じる。
- 近隣トラブルになりやすく、過去には騒音がもとで事件に発展したこともある。
- 専有部分であってもリフォームする際に届出、承認が必要。
- 修繕積立金が不足すると、修繕ができなくなる(資産価値下落)。
- 積立金が値上がりする可能性がある。普通は見直し毎に値上がりしている。
- 建て替えが全体の決議によるため自分の判断ではできない。成功例も少ない。
- 新築マンションは値下がりしやすい。
- 駐車場が人数分ないことも多く、借りると費用がかかる。
- 維持費が一戸建てより高い。設備が豪華だと管理費が高い。
- 区分所有法、管理規約の理解が必要。
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選び方のポイント

何を重視するかを整理する
一戸建てとマンションのどちらが良いかは、以下の観点を整理することで判断しやすくなります。
| 観点 | マンションが向く | 戸建てが向く |
| 立地・利便性 | 駅近・都市部を重視 | 住環境・広さを重視 |
| 維持費 | 管理費・積立金がかかる | 自己管理・修繕費を自分で準備 |
| 防犯 | オートロック等で安心 | 戸締まり等を自分で管理 |
| 子育て | 共用施設が充実している場合も | 庭・駐車場・騒音を気にしにくい |
| 将来の資産 | 立地が良ければ価値が維持されやすい | 土地が資産として残る |
| 自由度 | リフォームに制限がある | 自由に改築・増築できる(法令の範囲) |
100%理想の物件は難しい
予算の制約もあり、全ての条件を満たす物件は見つかりにくいのが現実です。
「絶対に譲れない条件」と「できれば希望する条件」を分けて整理することで、良い物件に巡り合いやすくなります。
不動産は同じ物件が二つとないため、条件を整理した上で、良い物件に出会ったときにすぐ動ける準備をしておくことが重要です。
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まとめ
一戸建てが向いている人
- 静かな住環境・庭・広い空間を重視する
- 土地を資産として持ちたい
- 自由にリフォーム・増改築したい
- 維持費を抑えたい
マンションが向いている人
- 駅近・利便性の高いエリアに住みたい
- 防犯面を重視する
- 管理・修繕を管理会社に任せたい
- 手ごろな価格で利便性の良い物件を探している
一戸建てとマンションには、それぞれメリットとデメリットがあります。
一般的に、利便性や防犯を重視するならマンション、子育てや維持費を重視するなら戸建てといわれますが、不動産は独自性が強いので一般論が当てはまらないことも多いです。
100%理想通りの物件は、難しい(予算オーバーする)ので、何を重視するのかを整理しておくと良い物件に巡りやすくなります。
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の物件・金融商品の利用を推奨・勧誘するものではありません。物件の条件・費用は地域・時期によって異なります。本記事執筆時点(2026年4月)の情報です。

