日本には、資産があってもお金がないという高齢者は多いようです。
日本人の資産は不動産が占める割合が高いといわれてますが、確かに生きてる限り不動産を売却する人は少ないです。
限られた年金収入しかなくても不動産があれば、リバースモーゲージを活用して融資が受けられるかもしれません。
2000年代に注目され始めたものの、当時はほとんど利用できませんでした。団塊世代が高齢者になってから急速に増えた気がします。
リバースモーゲージとは
リバースモーゲージは、現在保有している住宅を担保にしてお金を借り、借りた本人はそのまま住み続けられるという融資をいいます。
リバースモーゲージは、50~60歳以上で利用可能となる金融機関が多いです。
また、利用ができる上限年齢を80歳としている金融機関も多いです。
リバースモーゲージの金利は、住宅ローンと比べて高いのが一般的です。
普通のローンは、元本と利息の返済がありますが、リバースモーゲージでは、毎月の返済として利息だけを支払います。
借りた元本については、契約者が亡くなった後に担保不動産を売却するか、相続人が一括返済することで返済されます。
リバースモーゲージは、当座貸越契約を結び、その範囲内であれば一括借入または定期的に借りることが出来ます。
資金を何に使うかは原則自由なので、リフォーム費用や介護施設の入居金、生活資金に使うことができます。
担保になる自宅は土地の評価によるので、多くは一戸建ての場合に利用されてますが、一部の金融機関では資産価値が高いマンションであれば利用できることもあるようです。
リバースモーゲージでは、担保の価値が需要なので、担保となる不動産が地方だったり、ひどい物件だと審査の対象外になることもあります。
また、融資額は、担保不動産の評価の50%、よくて70%とかなので必要な額を借りられないこともあります。
ほとんどの金融機関では、トラブルを想定して推定相続人(現段階での法定相続人)の同意が必要になります。
リ・バース60
リ・バース60は、リバースモーゲージの仕組みを利用した住宅ローンで、住宅金融支援機構と提携する金融機関が取り扱っています。
一般のリバースモーゲージは、資金用途が原則自由でしたが、リ・バース60は、住宅の購入費やリフォーム費用といった住宅に関する費用が対象です。
1.住宅の建設資金または購入資金
2.住宅のリフォーム資金
3.サービス付き高齢者向け住宅の入居一時金
4.住宅ローンの借換資金
5.子世帯などが居住する住宅の取得資金を借り入れるための資金
など、金融機関によって一部利用できないこともあります。
申し込むには申込時点で60歳以上ですが、金融機関によって年齢に上限を設けているところもあります。
リバースモーゲージは極度額の範囲内であれば定期的に借りることも出来ましたが、リ・バース60の借り入れは一括のみです。
返済は、毎月利息のみ支払い、元本については、契約者が死亡したときに相続人が一括返済するか、担保物件を売却して返済します。
担保物件を売却しても借入金が残る場合は、リコースローンであれば相続人が借入金を負担し、ノンリコースローンであれば相続人は借入金を負担しません。
利用者の99%はノンリコースローンを選択しているようです。
融資額は、不動産評価額の50%または60%です。また、上限は8,000万円、または8,000万円のうちの必要な範囲内となります。
利用者の年齢が満50歳以上60歳未満だと融資限度額が担保評価額の30%になります。
おわりに
相続をめぐっては、相続税がかかる相続より、かからない相続の方がトラブルになっているといわれています。
特に不動産は分割が難しいので相続でトラブルになるケースは多く、相続でもめないためには家族での話し合いは必須です。
リバースモーゲージでも本人と推定相続人との話し合いは重要です。
参考
リ・バース60「https://www.jhf.go.jp/loan/yushi/info/yushihoken_revmo/index.html」