今は大学進学率は50%を超え、大学進学は特別なことではなくなりました。
ところが学校に通う子供の6人に1人は貧困家庭といわれるように、子供の教育費まで準備できない家庭は多く、教育ローンや奨学金の利用が一般的になりつつあります。
奨学金を利用して学校に通っている学生さんは今や50%を超えているといわれ、もはや奨学金は身近な存在になっています。
また、教育ローンを利用する家庭も多く、ローンが後々生活に重くのしかかってくる可能性も指摘されています。
奨学金と教育ローン
奨学金と教育ローンはどちらも借入金ですが、内容的には違いがあります。
まず、奨学金と教育ローンでは、債務者(借り手)に子供がなるのか親がなるかの違いがあります。
奨学金は子供が債務者となり、教育ローンでは親が債務者になります。
奨学金は、子供が債務者となるので、子供は社会人になってから返済していくことになります。
若い夫婦の中には、子供の教育費を支払いながら、自分の奨学金を返済している人もいます。
奨学金の利用には、親の年収が一定以下である必要があります。
奨学金には給付型と貸与型とがあります。
給付型は将来返済する必要がありませんが、貸与型は卒業したら返済していかなければなりません。
ただし、給付型の場合は、学力が一定以上であったり、親の収入が一定未満といった一定の条件を満たさなければならず、対象者が限られています。
多くの学生が広く利用できる奨学金は貸与型となります。
教育ローンの場合は、親が債務者(借りる人)になります。
親が債務者になるので、親がその借金を返済していくことになります。
教育ローンは、奨学金とは反対に親の年収が一定以上といった条件を満たす必要がありますが、金融公庫等では年収が低い場合は金利が優遇されたりすることもあります。
奨学金の方が教育ローンよりも金利が低いのが一般的です。
どちらか一方だけを利用せず、併用して家族が助け合いながら返済している家庭も見受けられます。
最近問題になってるのは、奨学金が返済できずに自己破産したり、貧困生活から抜け出せなくなったりするケースが増えていることです。
奨学金という名前ですが、実態はローンということを認識して利用すべきです(貸与型)。
子供が生まれたら計画準備したい教育資金
教育資金は、住宅資金、老後資金と並んで三大資金といわれるほど必要金額が高額です。
教育資金は、最低でも1000万円以上、私立へ進学した場合は平均2000万円かかるともいわれています。
最近は幼稚園や私立高校で無償化が計画されたりと、教育資金が低額傾向にありますが、それでも数百万はかかります。
そのような多くの資金を必要とするものは、事前にコツコツと準備していかなければ、とても貯められるものではありません。
将来必ずかかる金銭であって期限もあらかじめ分かるものなので、子供が誕生したら早めに準備しておきたい資金です。
500万円を貯めるのにも、期間が18年と5年とでは毎月貯めなければいけない金額は大きく異なります。
500万円を貯めるのに5年しかなければ毎月8.3万円を貯めなければいけませんので、場合によっては奨学金や教育ローンに頼ることになります。
これが18年だったら2.3万円ですので何とかなりそうですね。
子供の教育資金
文部科学省の「子供の学習費調査」によれば、公立中学で47.8万円、私立中学で132.6万円、公立高校で45万円、私立高校だと104万円が一年間にかかる金額です。
子供の教育費は、進学先によってかかる費用が大きく異なりますが、大学卒業までに800万円~2,000万円かかるといわれています。医学部だと2,500万円以上かかると言われてます。
金額だけ見るとかなりの高額です。
ですから、お子さんが生まれたときから将来のためにコツコツと準備していく必要があります。
どのように用意するかは、家庭によっても違います。
大学進学費用の一部だけ負担してあげるだけでも、子供の負担は軽くなります。
準備が早ければ、リスクをとって運用することも可能です。
奨学金免除のデモに参加していたある女の子の話ですが、その女の子は奨学金を借りた後にバイトをしていたのですが、体を壊してしまって大学を辞めなければならなくなり、結局借金だけが残ったそうです。
日本で奨学金というとほぼ貸与型を指しますが、これが海外だと日本と違って給付型も多いようで、3人に1人が給付型という国もあります。
日本でも給付型を増やした方がいいといった議論もされてますが、実現はまだ先になりそうです。
おわりに
関係のない文が混じってたので修正しました。
子供の教育資金は、今では奨学金と教育ローンが一般的になってきましたが、親が子供の教育資金を準備できれば子供の進学の選択は広がります。
教育資金の貯め方には、NISAといった国の制度、保険や投資信託を使ったものがあります。
いずれにしても早く始めたほうが無理は少なくなります。