ファイナンシャルプランナー

「投資信託」は様々な資産に分散するのと同じ効果が得られる

投稿日:2021年12月8日 更新日:

 

私が初めて株式やFXに投資をしたのは大学生の頃でした。

大学には建設現場で大工や型枠大工として働きながら通ってたので、数か月働くと少しお金が貯まります。これを元手に証券口座を開きました。

 

当時は金融知識なんてなく、株式も投資信託もギャンブルのようなものだと思ってましたから、やってることは投資というより投機に近いものでした。

株式や投資信託だと思ったよりも変動が少なく、物足りなく思ってFXに手を出し、レバレッジ100倍で運用してました。金融の知識もシステムもよく分かっていなかったので、儲かった時は小さく、損した時は大きいといった感じで、最初だけ儲かって後は損失を出す一方でした。

これではだめだと本屋に行き、投資関連の本を買い漁って読みまくりました。

おかげで自分には短期売買は向いてないということが分かり、FXはやめて株式や投資信託を使った中長期の運用でいくことにしました。

 

この時に読んだのが「ウォール街のランダムウォーカー」や「敗者のゲーム」でしたが、この二冊は投資信託を始めたばかりの人におすすめです。

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今でも時間があれば個別銘柄をチェックしていますが、面倒だったり時間がない時は投資信託やETFを購入しています。

ここ数年でNISAやiDeCoが導入され、コロナ自粛で資産運用に注目する人が増えています。

そこで今回は投資信託について自分が心掛けていることも踏まえてまとめました。

投資信託とは

投資信託というのは、多数の投資家から資金を集め、資産運用の専門家が代わりに運用してくれる金融商品です。

何を対象に運用するかは様々で、株式や債券だけでなく、不動産や金融派生商品などで運用されてる商品もあり、内容は目論見書という書類(Pdf)で確認できます。

 

株式や債券などと比べて始めやすいのが投資信託です。

株式であれば、始めるにあたってそれなりの金額と知識が必要ですが、投資信託なら月500円といった少額からでも開始することができます。

 

投資信託のタイプには、インデックスファンドとアクティブファンドがあります。

インデックスファンドは日経平均株価やS&P500といった指数(インデックス)に値動きが連動するように運用するもので、アクティブファンドは指数を上回るパフォーマンスを目指して運用されます。

 

投資信託と似たようなものにETF(Exchange Traded Funds)というものがありますが、ETFは上場している投資信託です。ETFは上場してるので、様々な証券会社で扱いがあります。投資信託よりETFの方が手数料が安いので人気でしたが、最近は投資信託の手数料も値下げ傾向にあります。

 

投資信託は分散投資の効果がある

投資信託は、商品によって投資対象が異なります。

投資信託を通して、株式、債券、不動産(REIT)、金といった資産だけでなく、アメリカやヨーロッパといった先進国やアジアや南米の新興国にも投資できます。

株式といっても先進国と新興国とではリスクとリターンは違います。

 

分散投資とは、値動きが異なるいくつかの商品に分散して投資することをいいます。

一つの商品に全額を投資してしまうと、価値が下落すると影響をそのまま受けますが、いくつかの商品に分散して投資しておけば、一つの商品の価値が下落しても影響は限定的です。

ただし、その場合は値動きが同じにならないよう、相関関係にない商品を選択する必要があります。違う商品でも全く同じ値動きをするなら分散効果はありません。

 

投資信託は分散投資が簡単にできます。

投資信託はそれだけで既に分散投資の効果がありますが、さらに毎月一定額を積立てることで時間を分散させることができます。

また、いくつかの投資信託に分けることでも分散投資の効果が期待できます。

投資信託は、たくさんの銘柄に投資するので、株式投資のように会社が倒産して価値がなくなるということもありません。これも投資信託のメリットといえます。ロスカットの必要がないので、未経験者が投資を始めるのにもってこいの商品です。

 

投資信託は簡単に積立投資ができる

投資信託は少額から始められるので、毎月決まった額を積立てることで何十年後に大きな額となります。

相場が良くても悪くても決まった額を積立てていけば、高いときは少なく購入し、安いときに多く購入できます。

これなら株式のように高値なのか心配する必要がなくなり、始めるタイミングもそこまで気にしなくて済みます。

 

積立投資は長期の運用が基本ですが、長期となることで一時的な値動きに振り回されることがなくなります。一方で最初の商品選びが大事になってきます。

長期投資のおかげでリターンは限定的になりますが、リスクを抑えることができます。

長期の積立投資を続けるほど運用成果がプラスになりやすくなります。

 

いくら分散投資、長期投資しても、株式で運用してる投資信託だと価値が下がることはあります。大幅に下落した時はチャンスととらえ買い増すことも有効です。

 

アクティブファンドはインデックスファンドを超えられない

繰り返しになりますがインデックスファンドは日経平均株価やMSCIコクサイといった指数(インデックス)に連動するように運用する投資信託です。

インデックスは指数に連動するようシステムによって運用されるので、手間がかかるアクティブファンドよりコストが安いのが一般的です。

 

アクティブファンドは、指数を上回るようなパフォーマンスを目指すので、コストが割高になります。

いくらプロが運用しているからといってもインデックスを上回るパフォーマンスを上げるのは至難の業なので、ほとんどのアクティブファンドは指数を下回っています。

欲を出さずインデックスファンドで運用するのがいいかもしれません。

 

インデックスファンド アクティブファンド
指数に連動する 指数を上回るのを目指す
コスト低い コスト高い
平均的なリスク リスクが高い

 

コストは低いものを選ぶ

投資信託の商品を選ぶうえで重要なのがコストです。

投資信託では、購入時に支払う販売手数料と、維持しているとかかり続ける信託報酬が主なコストとなります。

販売手数料は最初だけしかかかりませんが、信託報酬は運用期間中かかり続けるので、長期の運用では大きく影響します。

信託報酬をあまり気にしない人が多いのですが、信託報酬は長期投資では運用成果に影響するのでちゃんとチェックした方がいいでしょう。

 

銀行や証券会社の窓口で購入するより、ネット証券会社の方がコストが安いものが多いです。

私は信託報酬が1%(ものによっては0.5%)以上だと高いと感じるので、アクティブファンドは基本的に買いません。

 

世界の株式の時価総額を意識する

リスクとリターンは比例するといわれており、高いリスクをとれば高いリターンが期待できますが、リスクをとらなければリターンも期待できません。

この言葉に遵って一時期は新興国の株式を買ったりしてましたが、ある勉強会に参加した時に、同時期のアメリカよりもリターンがたいしたことないことが分かってからは少し休んでます。

 

世界の株式の時価総額は、アメリカが43%、中国が10%、日本が5.6%、香港が5.2%……(以下略)といったように、世界の経済はアメリカ次第といってもあながち間違ってません。

企業別にみてもアメリカの企業が上位に入っているので、世界の経済成長を取り込むなら、アメリカ株式は無視できません。

 

投資信託選びではアメリカを重視する必要があります。その点投資信託なら気軽にアメリカを中心とした国際的な投資ができます。

 

おわりに

投資信託のメリットを中心にまとめましたが、投資信託にもデメリットはあります。

いくら平均購入価格を下げても、現金化する直前で評価額が下がれば、損をする可能性はあります。

積立投資を使ってリスクを平準化してもリターンも平準化されるので、個別株式ほどのリターンは期待できません。

とはいえ投資信託は投資初心者が始めやすい商品の一つです。

  • この記事を書いた人

侍従川

横浜で不動産仲介業とァイナンシャルプランナーをしています。

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担当:不動産、ライフスタイル、投資、雑用

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資格:宅建士、管業、簿記1級、1級FP技能士、貸金、社労士、高所作業車

有酸素運動で脳を活性化させて予備試験に挑戦してます。

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