不動産

不動産を購入する前にファイナンシャルプランナーに相談するのが何故いいのか

投稿日:2016年9月14日 更新日:

私が不動産業界で働きだした頃は、ファイナンシャルプランナー(以下FP)という職業はほとんど知られてませんでした。

働きながら大学に通ってたので非正規から不動産業界に入りましたが、あの頃はおおらかな時代でお金について考える人は少なかったように思います。

あれから十数年、FPの存在も知られるようになり、最近では不動産を購入する前にFPに相談する人も増え、20代から投資を始めるのも当たり前になりました。

 

不動産の購入では多くの費用がかかりますし、ライフプランに与える影響も大きいので、購入前にライフプランで将来のキャッシュフロー(お金の流れ)を見ておくのがおすすめです。

ファイナンシャルプランナーとは

ファイナンシャルプランナー(以下FP)は、株式や保険、税金といったお金に関する知識を活用し、顧客のライフプランの達成をサポートする専門家です。

ライフプランとは顧客の人生設計のことで、FPが提案するライフプランでは、お金に関しての問題やニーズを把握しアドバイスします。

FPが作るライフプランではお金の流れを一覧にするので、将来どんな問題があるかが一目瞭然で分かります。

 

FPへの相談で多いものとして、保険に関すること、住宅ローンに関すること、老後資金に関すること、iDeCo・NISAに関すること等が挙げられます。

特に不動産の購入は費用が高額なので、FPに相談する人としない人とでは失敗する確率に差が出ます。

不動産屋に相談しても住宅ローンの毎月の返済額しか教えてくれませんが、FPだったら住宅ローン以外についてもアドバイスしてくれます。

 

ただし、FPに住宅ローンを相談すると相談料として数万円から数十万円かかるといわれています。

ちなみにFPの相談料は、1時間五千円、一万円といった時間制のものから、1回〇万円といった時間無制限のものまであります。

また、アドバイスだけして終わりというFPがいれば、住宅ローンの手続きまでやってくれるFPがいます。

相談料は本当にピンキリで、私の知ってるFPには、1時間千円の人がいる一方で、1回30万円以上というFPがいます。

 

企業型FPと独立型FP

FPの中には、大きく企業に所属してる人と独立している人とがいます。

企業系FPとか独立系FPともいわれますが、企業系FPの多くは相談料が無料です。

無料相談は、保険会社、証券会社、不動産会社でよく開催していますが、これらの会社に所属してるFPが企業系FPです。

 

企業系FPは相談料を取れなくても問題ありません。

なぜかというと、企業系FPは無料相談に訪れた顧客に自社の商品を買ってもらうのが目的だからです。

自社の商品が売れれば、相談を有料にする何倍も儲かるので、無料相談でも問題ないわけです。

反対に独立系のFPは有料相談だけでは儲からないので、他にセミナー講師や執筆をして稼いでる人は多いです。

 

不動産に対するアドバイスは住宅ローンの知識だけでは難しい

上場企業にお勤めでも、住宅購入で失敗したために生活が苦しいという人はたくさんいます。

住宅の購入は、人生で最も高額な買い物といえるので、失敗したときの影響力が大きいです。

 

不動産の購入では、ローンを利用して購入する人が9割以上なので、住宅ローンの返済計画は大事です。

 

住宅ローンでは、借入可能額と返済可能額という言葉があります。

借入可能額とは、金融機関が貸してくれる金額をいい、返済可能額は無理なく返済していける金額のことをいいます。

例えば、年収700万円の人が金融機関から「4,600万円なら融資しますよ」と言われたとしても、その借り入れが必ずしも返済していける金額とは限りません。

ライフプランを立ててみたところ、4,600万円の場合のローン返済額は、月々約12万5千円(0.775%)ですが、返済可能な金額は3,500万円でした。

3,500万円の借入なら月々約9万5千円ですので、差額の3万円を積み立てれば、35年で1,260万円を積み立てることができます。

これを3%で積み立てていけば、2,150万円になります。税金を考慮しても1,916万円になります。

不動産会社に相談したら借りれるか否かしか教えてくれませんが、相談先がファイナンシャルプランナーだったら住宅ローン以外のことについてもアドバイスしてくれるということです。

 

おわりに

住宅ローンを借りている人の中には、面倒くさいという理由で何百万円も損している人がいます。

例えば、平成25年(2013)に金利2.1%で4,000万円を借り入れ、月々13万4567円のローン返済をしている人がいたとします。

この人が2016年に金利1.3%で借り換えすると、月々の返済額は12万546円になります。

毎月1万4021円も軽くなり、総額500万円以上も費用を抑えることができます。

これを面倒くさがっていれば、総額500万円以上も損をすることになります。

バブル崩壊後は担保の評価が低すぎて断られていたケースも、今は応じてもらえることがあります。そういった点でかかりつけのFPがいると心強いです。

 

また、将来、売却することもあるのが不動産です。

売却するときに力になるのは不動産会社なので、不動産を購入する場合は住宅ローンに精通している不動産会社に相談するのがおすすめです。

  • この記事を書いた人

侍従川

横浜で不動産仲介業とァイナンシャルプランナーをしています。

住宅ローンが老後に与える影響は大きいです。

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不動産だけでなく、ライフプランの相談にも対応してます。

担当:不動産、ライフスタイル、投資、雑用

追加:写真、資格、名所めぐり

資格:宅建士、管業、簿記1級、1級FP技能士、貸金、社労士、高所作業車

有酸素運動で脳を活性化させて予備試験に挑戦してます。

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