横浜市でも有名な川の一つ、大岡川の源流は「氷取沢市民の森」にあります。
磯子区にあるこの一帯は横浜市でも自然あふれるエリアとなっており、普段の生活ではお目にかかれない野鳥や昆虫、植物と触れ合えます。
一通り回ってみると、瀬上市民の森、金沢自然公園、釜利谷市民の森と隣接してるので、かなり広く感じます。
遊歩道で川の横を歩いてみたり、丘陵地では富士山や房総半島などを一望できたりと、起伏ある地形となっています。
横浜市民の森
横浜の市民の森は、山林所有者の協力により、横浜市独自に緑地を保存し、自然を守り育て、市民の憩いの場として利用するという制度です。
昭和46年度からスタートし、令和3年4月では47か所が指定されています。指定されてるところは、名前に「市民の森」がつくので分かりやすいです。
指定されるのは、主に樹林あふれる2ha以上の土地なので、横浜市でも郊外が多く指定されています。
中でも氷取沢市民の森は71.3haと、市民の森では最も広い面積を誇ります。
「市民の森指定一覧」
氷取沢市民の森
氷取沢市民の森は、磯子区の一番南、金沢区と栄区にまたがる市民の森です。
この一帯は円海山近郊緑地特別全地区として指定されており、全体では市内で最も大きな緑地になっています。
桜木町まで続く大岡川の源流域があり、川のせせらぎと鳥のさえずりを感じながらハイキングを楽しむことができます。
街では見かけないような昆虫や鳥、小動物といった生き物と触れ合うことができるので、子供の自然体験にもおすすめです。
氷取沢市民の森と周辺地図
敷地内には解説版が設置されてるので、子供の学習にもってこいです。
↑写真は氷取沢市民の森で見れる野鳥や木、水辺の生き物です。
道が交錯する「いっしんどう広場」からは、港南区の港南台や、栄区の上郷に出ることができます。
いっしんどう広場
関東の富士見百景にも選ばれています。
いっしんどう広場を円海山の方に向かって進むと、NHK円海山FM放送所があります。
円海山は、標高153.3mで、新編武蔵風土記稿に「郡中第一の高山にて眺望殊に類なし、相州鎌倉山眼前にたり、四方の村々を足下に見下し、東は海面渺茫として房総の諸山を望み、遠くは伊豆箱根富士大山筑波日光浅間等をはじめとしてすべて都て十ヶ国の山々を一望す。」とあるように眺望がよい山です。
こちらが円海山FM放送所です。
大岡川源流域
大岡川は、氷取沢から桜木町まで続く二級河川です。
上流は笹下川と呼ばれ、港南区で日野川と合流して大岡川となり、横浜港へ流れます。
その大岡川の源流域が、ここ氷取沢にあります。
大岡川源流域の碑
大岡川源流域の碑があるのは、「おおやと広場」から「いっしんどう広場」に向かう途中です。普通に歩いていたら、気づかず通り過ぎる人も多いと思うほど自然と一体化してます。
おおやと休憩所から、いっしんどう広場を目指して歩きます。
川と並行するように道を進みます。
おおやと休憩所から数分歩くと木の板の道が途切れるので、碑はその先にあります。私は最初気づかずに通り過ぎてしまいました。
氷取沢小川アメニティ
氷取沢農業専用地区の認定市民菜園脇から氷取沢小川アメニティに入れます。
認定市民菜園は、特定農地貸付法等に基づいて貸し出される農園です。
氷取沢アメニティではホタルが見れるようです。7月に訪れたのですが、蜘蛛の巣に何度かかり、蚊が多いのにも悩まされました。
川のせせらぎの音はヒーリング効果があるそうです。歩いていて涼しく感じました。道は整備されてるので歩きやすいです。
向こう側には、石の上を歩いて渡ります。
この階段までが氷取沢小川アメニティです。
水の流れに沿ってさらに坂を上っていくと、遊水地に出ます。
遊水地の近くには高速道路が走っており、トンネルを抜ければ金沢自然公園にも行けます。
遊水地方面とは別の道を進むと釜利谷料金所が見えてきます。
さらに氷取沢神社方面に進むと「なばな休憩所」があります。
このまま進めば住宅地に出て、氷取沢神社の裏手に着きます。
氷取沢市民の森へのアクセス
所在地 | 神奈川県横浜市磯子区氷取沢 |
アクセス | JR「洋光台駅」からバス、京急線「金沢文庫駅」からバス、京急線「上大岡駅」からバスなど |
最寄りバス停 | 氷取沢市民の森入口 |
バスで「氷取沢市民の森入口」に降りた場合は、ふじづか休憩所の下にある階段が入口になります。
この階段を上るとふじづか休憩所があります。氷取沢市民の森の案内図もあるので、ここで現在地とルートを確認するのがよいと思います。
おわりに
この辺り一帯は横浜市では最も自然が残っているエリアなので、自然を満喫するにはもってこいです。
これから夏休み本番ですが、子供と一緒に自然を楽しむにはもってこいの場所です。ただし、夏は蚊が多いです。
広くてすべて回ることはできなかったので、また出直して散策してみたいと思います。
3時間以上、坂と階段を上り下りしたので疲れました。