京浜急行逗子線の「神武寺駅」で下車して、神武寺・鷹取山ハイキングコースを通って、神武寺と鷹取山に行ってきました。
逗子にある神武寺はJR東逗子駅が最寄りですが、逗子中学校の前を通ってハイキングコースを利用しても行けます。
逗子中学校の前を通るルートの方が、森林の中を歩いた先に忽然と現れるので感動があります。
今回のコースのゴールは横須賀の鷹取山公園内ですが、この公園には大きな摩崖仏と横浜・三浦半島を見渡せる展望台があります。
京急線「神武寺駅」から神武寺まで
京浜急行逗子線の神武寺駅で下車し、神武寺に向かいます。神武寺駅から神武寺は徒歩で30分くらいなので、そんな遠くはないです。
神武寺駅は、駅前にコンビニ一つない小さい駅です(少し前にコンビニができた)。
神武寺駅を出たら「逗子中学校」を目指すため六浦方面に向かいます。
六浦(横浜)方面に歩いていくと、逗子高校の手前に「逗子中学校入口」と「神武寺・鷹取山ハイキングコース」の看板が見えます。大きな看板ではありませんが、中学校のグランド手前を右に入って行くとあります。
逗子中学校の前を通り抜け、老人ホームも通り過ぎて進むと山道に入ります。ここまで神武寺駅から徒歩10分ちょっとです。
神武寺までは、こんな感じの山道が続きます。聞こえてくるのは鳥の声と自分の足音だけでした。
神武寺側の道は水が流れて足元がぬかるんでます。
神武寺の駅から歩いて20分ほどで神武寺の入口門に着きます。
ここまで林の中をずっと歩くので、急に門が出て来て驚きました。
この惣門は、享保十八年(1733)に東逗子駅付近で建立されたものが昭和五十年(1975)に移ってきたそうです。
神武寺の境内
惣門をくぐると少し開けた場所に出ます。
神武寺は正式には医王山神武寺というようです。
「神武寺の歴史」
医王山神武寺は、緑豊かな沼間の山稜に位置し、いまも山岳信仰の面影を伝える古刹です。
縁起によれば、その歴史は奈良時代、神亀元年(724)聖武天皇の命を受けた行基が、この地に十一面観音と釈迦・薬師如来を祀ったことに始まります。
鎌倉時代には、源頼朝をはじめ幕府の厚い崇敬を受けたことが知られ、吾妻鏡には北条政子の安産祈願に際して当寺に神馬を奉納したことや、実朝が参詣した記事を見ることができます。
鎌倉幕府の滅亡以後、関東の動乱のさなかでも、多くの人々の信仰や、江戸幕府の寄進を受けて寺勢を保持し、静寂な佇まいを留める天台の聖地です。 逗子市教育委員会』
『医王山神武寺は、緑豊かな沼間の山稜に位置し、いまも山岳信仰の面影を伝える古刹です。
縁起によれば、その歴史は奈良時代、神亀元年(724)聖武天皇の命を受けた行基が、この地に十一面観音と釈迦・薬師如来を祀ったことに始まります。
鎌倉時代には、源頼朝をはじめ幕府の厚い崇敬を受けたことが知られ、吾妻鏡には北条政子の安産祈願に際して当寺に神馬を奉納したことや、実朝が参詣した記事を見ることができます。
鎌倉幕府の滅亡以後、関東の動乱のさなかでも、多くの人々の信仰や、江戸幕府の寄進を受けて寺勢を保持し、静寂な佇まいを留める天台の聖地です。 逗子市教育委員会
神武寺(天台宗)
全山が凝灰岩から成る山懐に建つ、古くからの山岳信仰の霊場で、「こうのたけ(神之嶽)」が寺名の由来といわれます。
鎌倉幕府の信仰が厚く、吾妻鏡には、建久三年(1192)に、源頼朝が妻政子の安産を祈願して神馬を奉納したとあり、また、三代将軍実朝も、病気平癒のお礼に参詣しています。
豊臣秀吉の小田原北条氏攻めの時には、神武寺も戦火に遭うなど、度々、火災と再建を繰り返しています。
総門は、元は東逗子駅踏切近くにありましたが、第二次大戦中に表参道の登り口に移され、更に、現在地に移されました。
「神武寺の晩鐘」として逗子八景に数えられる鐘も、太平洋戦争で供出を余儀なくされ、現在の鐘は戦後、昭和二十五年(1950)に鋳直されたものです。
……云々
神武寺周辺の森は「かながわの美林50選」にも選ばれてます。逗子は米軍の居住地が広く、横浜と比べるとかなり自然がたくさんあります。
宝暦十一年(1761)に建立されたといわれる立派な「楼門」です。両隣には仁王像が立ってます。
「神武寺のなんじゃもんじゃ」です。
神武の晩鐘
神武寺には「神武寺の晩鐘」として知られている鐘があります。
鐘楼は、安政六年(1859)に再建され、現在の鐘は昭和二十五年のものです。
「逗子八景」の看板です。ちなみに現在は案内板が残っているのは、披露山、浪子不動、神武寺、小坪、桜山だけです。
地名からおおよその場所を推測するしかありません。
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「三浦半島八景」の案内板です。
神武寺の晩鐘は、逗子八景と三浦半島八景のどちらにも選ばれてました。
薬師堂
境内の奥に薬師三尊像と十二神将像が祀られている「薬師堂」があります。
薬師堂は、文禄三年(1594)に建立されたこの地域で最も古い建物です。
『薬師堂は「医王山・神武寺」の名の通り、薬師信仰の中心です。現在は銅葺屋根ですが、昔の茅葺屋根の葺き替え工事の「棟札」には慶長3年(1598年)の年号が残されており、薬師堂は逗子では古くからの建築物の一つです。(神奈川県重要文化財)』
案内板には、行基が十一面観音、釈迦如来、薬師如来を祀ったことが薬師堂の起こりと書いてあります。
地蔵堂
神武寺から鷹取山へ
「神武寺と鷹取山」として「かながわの景勝50選」の一つに選ばれてます。
かながわの景勝50選の石碑は、神武寺の晩鐘の近くに建ってます。
神武寺の薬師堂の横の階段から鷹取山を目指すことができます。
神武寺・鷹取山ハイキングコースは、急な斜面もあります。
ハイキングコースの途中には、タイワンリスをやたらと見かけました。三浦半島ではタイワンリスが問題化しているそうで、そういえば鎌倉の寺院でもタイワンリスにエサを与えないよう注意喚起してました。
しばらく歩いていくと分かれ道があり、右側の道を行くと少し前が開けた場所に出ます。
写真で見ると大したことありませんが、現地で見るといい眺めでした。ハイキングなんて普段しないので少し感動しました。
神武寺からハイキングコースを2,30分ほど歩くと「鷹取山公園」に着きます。ハイキングコースとしてはかなり初心者向きです。
鷹取山公園の様子
鷹取山公園に着いた時には、16時を過ぎており、あたりが暗くなりかけてました。
明治から昭和初期まで石材が採取されていたため、垂直の岩場が多いです。
鷹取山公園の岩場の壁が、ロッククライミングに使われて穴だらけになってびっくりしました。
鷹取山には、広場のような場所もあります。横須賀市の住宅街の奥にある公園なので小さな公園を想像してましたが、思ったより広くてびっくりしました。
暗くなってきたため、急いで展望台を目指すことにしました。
展望台からの眺め
展望台へは階段を昇って行きます。結構な段数でした。
特に鷹取山公園入口からだと、かなりの階段を昇って行くことになります。
ここが鷹取山の展望台です。空気が乾燥して天気がいい冬などは、ここから富士山が見えることもあります。
横浜方面は、天気が良ければ八景島だけでなく、みなとみらいが見えることもあります。当日は雨上がりだったせいか視界が悪かったです。
こちらは、横須賀方面です。視界悪くてすみません。
こちらは富士山方面です。湿度が低いと富士山が見えます。
下の写真は冬に訪れた時に撮ったものです。
鉄塔が邪魔ですが、富士山の左に江の島が見えてます。
当日は霧が出ていて、これはこれで幻想的でした。
展望台からは摩崖仏が見えます。こちらも別の日に展望台から撮った写真です。
摩崖仏
日が落ちてきたので急いで摩崖仏まで向かいましたが、思ったより時間がかかって暗くなってしまいました。
暗くなってしまったため、撮影できず。かわりに晴れた日に撮影した写真です。
「鷹取山の摩崖仏」
鷹取山公園の入り口近くにも仏像の絵があります。
少し摩崖仏っぽい気がしました。
アクセス
神武寺と鷹取山公園のそれぞれのアクセスについてです。
神武寺へのアクセス
住所 神奈川県逗子市沼間2丁目1402
電車 京浜急行逗子線「神武寺駅」から徒歩30分、またはJR横須賀線「東逗子駅」から徒歩25分
京急線の神武寺駅からの場合は、ハイキングコースの看板を目印に逗子中学校前を通って行きます。
神武寺へは、この道を入っていきます。
JR横須賀線「東逗子駅」からは踏切を渡った先に入口があります。東逗子駅側の方が寺に早く、道も整備されてます。
鷹取山公園へのアクセス
電車 京浜急行線「追浜駅」から湘南たかとり団地循環バスに乗車、「たかとり小学校」バス停で下車して徒歩10分
鷹取山公園は、住宅街の坂を上った先にあります。
公園入口から公園までは結構距離があります。
電灯がないため、夜になると真っ暗になります。茂みの中からガサゴソ音がしていて怖かったです。
「神武寺と鷹取山」のまとめ
・神武寺にある晩鐘は、逗子八景と三浦半島八景に選ばれている。
・神武寺は、逗子近辺ではかなり古い寺院。頼朝も訪れたという。
・神武寺・鷹取山ハイキングコースは、高低差が結構ある。
・鷹取山には、摩崖仏がある。
・鷹取山の展望台は絶景穴場スポット