年が明ける部屋探しのお客様で不動産屋は賑わいます。賃貸・管理がメインの不動産屋だと、この時期で売上のほとんどを稼ぐところもあります。
大学進学や就職を機に、初めて一人暮らしをする方にとって、賃貸物件探しは分からないことだらけです。
- 「不動産屋に行く前に何を準備すればいい?」
- 「内見で何を確認すればいい?」
- 「契約のときに注意することは?」
この記事では、賃貸物件を初めて探す方向けに、部屋探しから契約までの流れと、注意点をまとめました。
この記事で分かること
- 賃貸物件探しの全体の流れ(7ステップ)
- 不動産屋に行く前にやっておくべき準備
- おとり物件・物件見すぎ失敗を防ぐコツ
- 内見で確認すべきチェックリスト
- 申込・審査・契約の流れと注意点
賃貸物件探しの全体の流れ
まず全体像を把握しておきましょう。部屋探しから入居までのステップは以下のとおりです。
- 条件を整理する
- ネットで相場を調べる
- 不動産屋に相談する
- 内見する
- 申し込む・審査を受ける
- 契約する
- 鍵を受け取って入居
それぞれのステップを詳しく解説します。
賃貸物件探しの全体の流れ

まず全体像を把握しておきましょう。
部屋探しから入居までのステップは以下のような流れです。
- 条件を整理する
- ネットで相場を調べる
- 不動産屋に相談する
- 内見する
- 申し込む・審査を受ける
- 契約する
- 鍵を受け取って入居
それぞれのステップを詳しく解説します。
ステップ1:条件を整理する
部屋探しで最初にやるべきことは、自分の条件を整理することです。
以下の項目を事前にまとめておくと、不動産屋でのやり取りがスムーズになります。
- エリア:最寄り駅・通勤通学時間の上限
- 家賃:上限額(管理費込みで考える)
- 広さ・間取り:1K・1DKなど
- 築年数:こだわりがあれば
- 設備:オートロック・バス・トイレ別・洗濯機置き場など
- その他:ペット可・駐輪場・バイク可など
条件に優先順位をつけておくことが重要です。
「絶対に必要な条件」と「あれば嬉しい条件」を分けておくと、物件を比較するときに判断がしやすくなります。
ステップ2:ネットで相場を調べる
条件が整ったら、SUUMOやHOME’Sなどの不動産ポータルサイトで希望エリアの家賃相場を調べます。
相場を把握しておくと、不動産屋に行ったときに「この物件は相場より高い・安い」という判断ができるようになります。
店頭の物件情報は鵜呑みにしない
不動産屋の店頭(ガラス面)に貼ってある物件情報は、参考程度にとどめましょう。
中には1年以上前の情報がそのまま掲載されているケースもあります。これは本来あってはならないことですが、実際に起きています。本当はいけません。
ステップ3:不動産屋に相談する

希望エリアが決まっているなら、そのエリアに詳しい地元の不動産屋か、大手ポータルサイトから予約して来店するのが一般的です。
来店するとアンケート用紙への記入を求められます。事前にまとめた条件をもとに記入すると、担当者がスムーズに物件を提案してくれます。
おとり物件に注意
ネットで「この物件が気になる」と思って来店したら「その物件は先ほど申し込みが入りました」と言われ、別の物件を勧められた経験はないでしょうか。
これは「おとり物件」と呼ばれる慣行で、実際には存在しない・または紹介できない物件をネットに掲載して集客する行為です。違法ですが、残念ながら完全にはなくなっていません。
対策: 来店前に気になる物件について「今日内見できますか?」と電話で確認してから行くと、おとり物件を避けやすくなります。
ステップ4:内見する

紹介された物件の中で気になるものがあれば、実際に部屋を見に行きます(内見)。内見の手配は担当者がしてくれます。
内見チェックリスト
内見では以下の項目を確認しましょう。
室内
- 洗濯機置き場の有無・サイズ
- 冷蔵庫を置くスペース
- 収納スペースの広さ
- バス・トイレ別か
- キッチンはガスかIHか
- 壁・床・天井にカビ・染み・傷がないか
- 窓の数・向き(日当たり・風通し)
- スマホの電波が入るか
設備・建物
- インターネット・CATV・BS対応か
- ガスは都市ガスかプロパンか(プロパンは料金が高め)
- 駐輪場の有無・バイク可か(大型バイクは特に確認)
- オートロック・モニター付きインターホンの有無
- エントランス・共用部分の清潔感・管理状態
周辺環境
- スーパー・コンビニの距離
- 最寄り駅までの実際の所要時間(地図上の表示と異なる場合あり)
- 夜間の周辺の雰囲気(可能であれば夜にも確認)
- 交通量・騒音
物件を見すぎると判断できなくなる
1日に何件も内見すると、最初に見た物件の印象が薄れてしまい、条件と合わない物件で契約してしまうケースがあります。
特に遠方から上京する方や、探せる期間が限られている方は注意が必要です。
内見は1日数件程度に絞り、各物件をチェックシートで記録しながら比較する方法が失敗を防ぎやすいかもしれません。
ステップ5:申し込む・審査を受ける

気に入った物件が見つかったら、申し込みをして物件を仮確保します。
申込金について
申し込みの際に、不動産屋から申込金(家賃1カ月分程度)を求められるケースがあります。
これは物件を仮確保するための預かり金であり、キャンセルした場合は返金されます。
ただし、念のため返金条件を事前に確認しておきましょう。
審査について
申し込み後、貸主(オーナー)・管理会社による入居審査があります。
- 学生の場合:親が契約者となり、親の収入・勤務先が審査対象になります
- 就職内定者の場合:内定通知書の提出を求められるケースがあります
- 留学生の場合:入学許可証・ビザなどが必要になります
審査結果は数日以内に出ることが多いです。
ステップ6:契約する
審査が通ったら、契約日の日程を調整します。
契約開始日と契約締結日は別物
初めての方が混乱しやすいポイントです。
- 契約締結日:契約書に署名・捺印をする日
- 契約開始日(入居可能日):実際に部屋に入居できる日
契約締結日は契約開始日より前になるのが一般的です。
お金は契約締結までに振り込みを求められることが多いです。
重要事項説明を必ず確認する
契約前に、宅建士による重要事項説明があります。
家賃・敷金・礼金・解約条件・禁止事項など、契約に関わる重要な内容が説明されます。
分からないことがあればその場で必ず質問してください。署名した後では「知らなかった」は通じません。
賃貸借契約と借地借家法
賃貸物件に住む際には「借地借家法」という法律が適用され、借主(入居者)の権利が守られています。
たとえば部屋の設備が壊れた場合、貸主(オーナー)には修繕義務があります。
古いガラスが自然に割れたり、水道が出なくなったりした場合は、不動産屋かオーナーに連絡すれば対応してもらえます。
ただし、借主の故意・過失による損傷(わざと壁を傷つけた、濡れた床を放置してカビが生えたなど)は借主の負担になります。
ステップ7:鍵を受け取って入居

契約が完了したら、契約開始日に鍵を受け取って入居できます。
まとめ
初めての賃貸物件探しで失敗しないためのポイントをまとめました。
- 不動産屋に行く前に、条件と優先順位を整理しておく
- 店頭の物件情報は古い場合があるので参考程度に
- 来店前に「今日内見できますか?」と確認してからおとり物件を避ける
- できれば内見は1日数件に絞り、チェックシートで記録・比較する
- 申込金はキャンセル時に返金される(手付金ではない)
- 重要事項説明は署名前に必ず内容を確認する
- 設備の自然故障は貸主負担、故意・過失は借主負担
賃貸契約は、初めてだと分からないことが多く、後から「知らなかった」では取り返しがつかないこともあります。不安な点は不動産屋や宅建士に遠慮なく相談してください。
本記事は宅地建物取引士・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・マンション管理士が監修しています。

