自宅を一戸建てにするのか区分マンションにするかで悩む人は多いです。
一戸建てには一戸建ての、マンションにはマンションの、それぞれメリットとデメリットがあります。
居住したときのメリットとデメリット以外にも、不動産は資産価値を維持できるかどうかや、保有することで生じるランニングコストも重要です。
探しているエリアが東京だと、予算の都合でマンション一択だったり、地方のようにマンションが少なくて一戸建てしか選択肢がないこともあります。
どちらを選択するにせよ、まずはそれぞれの特徴を理解しておくことが大切です。
ここに挙げたのはあくまでも一例です。
一戸建てのメリットとデメリット
一戸建ては、一般的には一つの建物にひとつの家族が住んでいる住宅です。一方で区分所有マンションには、一つの建物に複数の家族が住みます。
一戸建ては、木造住宅が多く、軽量鉄骨を使ったものもあります。
都市計画により戸建てとマンションとでエリアが分かれてることもポイントです。
一戸建てのメリット
一戸建てのメリットの一例を挙げてみました。
・閑静な住宅街に多いため、住環境の良いものが見つかりやすい。また、子供を育てる環境に向いている。
・土地は原則経年劣化しないので、数十年後に建物の価値がゼロになっても土地は残る。土地を再利用すれば、建て替え費用だけで住み続けることができる。
・増改築や修繕が自分の判断で予算に合わせて行える。
・独立した建物なので、マンションと比較して隣への音を気にしないで生活できる。
・敷地内に駐車場があれば、駐車場代がかからない。
・バイクや自転車を置くのに費用がかからない。
・首都圏では資産価値を維持しやすい。資産価値が高いことは担保になる。
・間取りの変更がマンションより自由。
・庭がある場合は、木を植えたり、ペットを遊ばせたりできる。
一戸建てのデメリット
以下、一戸建てのデメリットの一例です。
・隣接する建物との間が近いと日当たりを確保できないことがある。
・マンションのような計画修繕がないので、将来のリフォーム費用を自己責任で積み立てなければならない。
・マンションのように管理人がおらず、オートロックもないので防犯面で劣る。
・土地の境界で隣家とトラブルが発生することがある。
・マンションと比べて不便な場所に建っていることが多い。
・階段を使うので高齢者には負担。
・マンションよりも建物の寿命が短い。
マンションのメリットとデメリット
マンションは、一つの建物に複数の家族が住んでいる住宅をいいます。
マンションは、構造上の独立性と利用上の独立性がある複数の住戸で構成されており、マンションの管理運営や権利について区分所有法に規定があります。
建物共用部分や敷地が共有なので、規約の変更や建て替え決議といった一戸建てにはないルールがあります。
賃貸のマンションが重量鉄骨が多いのに対し、分譲マンションは、鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリート造りの物が多いです。
分譲マンションのメリット
マンションのメリットの一例を挙げます。
・一戸建てと比較して利便性が良い場所に建っていることが多い。
・高層マンションでは、上の階にいくほど眺望が良い。
・オートロックがあったり、管理人がいるマンションは、防犯面で一戸建てに勝る。
・メゾネットでなければ居住スペースに階段がない。一部除いて部屋の階までエレベーターがある。
・建物の値段が一戸建てよりも一般的に高い。
・建物と土地の合計で比較すると一戸建てよりも安く買えることが多い。
・中長期的なリフォームや大規模修繕を計画的にやっている。
・免震、制震構造のマンションがある。
・建物の寿命が一戸建てより長い。
マンションのデメリット
マンションのデメリットの例です。
・所有者は必ず管理組合となり、総会に参加することになる。
・上下左右が壁やスラブ越しに隣接しているので、近隣トラブルになりやすい。
・専有部分のリフォームをするのに管理組合に届出が必要。
・専有部分の修繕費は別途積立てる必要がある。
・建て替えやリフォームのための修繕積立金が不足すると、修繕積立金が値上がりする可能性がある。
・将来、建て替えがスムーズにいくかどうか不明。建て替えの際は、追加で負担を求められることがある。
・普通の分譲マンションは、段階増額積立方式を採用しているので、将来は修繕積立金の負担が増える。
・マンションによっては、駐車場代が別途必要。
・広い道路に接していると、住環境・育児環境に適しているとはいえないことが多い。
・一戸建てと比べてランニングコストが高い。
まとめ
ここに挙げたものは、あくまでも一例であって、メリットおよびデメリットして挙げた点も、人によっては反対に感じることがあります。
マンションと一戸建てとでは、特徴が大きく異なっています。購入する前にそれぞれの特徴をとらえておくのがいいでしょう。
現在、不動産業界で話題となっているものに空き家問題とマンション老朽化問題があります。
マンションで空き家が出るとマンションの修繕積立金が不足する可能性があります。売れなければ所有者が負担します。
また、固定資産税はゼロにはならないといったことにも注意しておくといいかもしれません。
現在は、東京五輪をひかえ、また、材料不足や職人不足などによってマンションが高騰しています。
相続税対策も、都内のマンション価格高騰に拍車をかけています。
東京五輪後も高騰が続いてますが、この先は不明な点も多いです。
マンション高騰の原因が解消されれば、値下がりに転じる可能性があります。
修繕費は今後値上がりする可能性は高いので、売却時の見極めは大事です。