不動産の購入で失敗しないためにファイナンシャルプランナー(FP)に相談する人が増えています。
住宅購入は数千万円規模の大きな買い物なので、購入後に家計が苦しくなるケースは少なくありません。
今回は、不動産の購入で失敗しないために、なぜFPに相談することが有効なのか理由を解説します。
この記事で分かること
- 「借入可能額」と「返済可能額」の違いとなぜ重要か
- FPに相談するメリット
- 企業系FPと独立系FPの違い
- FP相談の注意点
結論|FPに相談すると住宅ローンのリスクが分かる
住宅ローンで最も重要なのは、金融機関が提示する「借りられる額」ではなく、無理なく返済できる「返せる額」で利用することです。
実際には、借りられる金額と返していける金額には大きな差があるケースも少なくありません。
このズレを見落とすと住宅購入の失敗につながります。
FPに相談する人が増えている理由

私が不動産業界で働きだした頃は、ファイナンシャルプランナー(FP)という職業はほとんど知られていませんでした。
働きながら大学に通っていたので非正規から不動産業界に入りましたが、あの頃は住宅ローンについて相談できる人はほとんどいませんでした。
あれから十数年、FPの存在も知られるようになり、最近では不動産を購入する前にFPに相談する人も増え、20代から投資を始めるのも当たり前になりつつあります。
不動産の購入では多くの費用がかかりますし、ライフプランに与える影響も大きいので、購入前に将来のキャッシュフロー(お金の流れ)を見ておくことがリスク回避になります。
最近、FPへの相談が増えているのは、この目に見えない不安をライフプランで解消することの重要性が認識されてきたからです。
特に2024年以降の金利上昇局面では、住宅ローンの返済計画をより慎重に立てることが重要になっています。FPへの相談の必要性はこれまで以上に高まっているといえます。
ファイナンシャルプランナー(FP)は何をしてくれる人か

ファイナンシャルプランナー(FP)は、株式や保険、税金といったお金に関する知識を活用し、顧客のライフプランの達成をサポートする専門家です。
ライフプランとは顧客の人生設計のことです。
FPが作るライフプランではお金の流れを一覧(キャッシュフロー表)にするので、将来どんな問題があるかが数値で分かります。
FPへの相談で多いものとして、以下が挙げられます。
- 保険の見直し
- 住宅ローンの返済計画
- 老後資金の準備
- iDeCo・NISAの活用方法
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不動産会社との違い
特に不動産の購入は費用が高額なので、FPに相談する人としない人とでは失敗する確率に差が出ます。
不動産屋に相談しても住宅ローンの毎月の返済額しか教えてくれませんが、FPだったら住宅ローン以外についてもアドバイスしてくれます。
FPに相談すれば、キャッシュフロー表を用いて、教育費用と老後、住宅ローンのバランスを整理できます。
FPにも2種類ある(企業系FPと独立系FP)

FPの中には、大きく企業に所属してる人と独立している人とがいます。
企業系FP(無料相談)
保険会社・証券会社・不動産会社に所属するFPが企業系FPです。多くの場合、相談料は無料です。
企業系FPは相談料を取れなくても問題ありません。
なぜかというと、企業系FPは無料相談に訪れた顧客に自社の商品を買ってもらうのが目的だからです。
自社の商品が売れれば、相談を有料にする何倍も儲かるので、無料相談でも問題ないわけです。
企業系FPに相談すること自体は問題ありませんが、提案内容が自社商品に偏る点は念頭に置いておくことが重要です。
独立系FP(有料)
独立系FPに相談するメリットは、やはり中立的な立場から相談者にとって一番良いと思う提案をしてくれることです。
企業系FPとは反対に、独立系のFPは有料相談だけでは儲からないので、他にセミナー講師や執筆をして稼いでる人が多いです。
- 独立系FPに相談するメリット → 特定の金融機関・保険会社・不動産会社のしがらみなく、相談者にとって最適と考える提案をしてくれる
住宅ローンの相談では相談料がかかりますが、適切なアドバイスによって住宅購入全体のコストが抑えられるケースも多く、トータルでメリットになることの方が多いです。
FP相談の注意点
独立系FPに住宅ローンを相談すると相談料として数万円から数十万円かかるといわれています。
ちなみにFPの相談料は、1時間5,000円、1万円といった時間制のものから、1回〇万円といった時間無制限のものまであります。
また、アドバイスだけして終わりというFPがいれば、住宅ローンの手続きまでやってくれるFPがいます。
相談料は本当にピンキリで、私の知ってるFPには、1時間千円の人がいる一方で、1回30万円以上というFPもいます。
借入可能額と返済可能額の違い

不動産の購入では、ローンを利用して購入する人が9割以上なので、住宅ローンの返済計画は大事です。ポイントとなるのは、住宅ローンの金額が、返済可能な額であるかという点です。
- 借入可能額:金融機関が貸してくれる上限金額
- 返済可能額:ライフプランを踏まえて無理なく返済していける金額
具体例
例えば、年収700万円の人が金融機関から「4,600万円なら融資しますよ」と言われたとしても、その借り入れが必ずしも返済していける金額とは限りません。
ライフプランを立ててみたところ、4,600万円の場合のローン返済額は、月々約12万5千円(0.775%)ですが、返済可能な金額は3,500万円でした。
| 条件 | 月々の返済額(目安) |
| 借入4,600万円(金利0.775%) | 約125,000円 |
| 借入3,500万円(金利0.775%) | 約95,000円 |
| 差額 | 約30,000円 |
この月3万円の差が、教育費・老後資金・緊急予備資金として家計に余裕を生みます。
差額の3万円を積み立てれば、35年で約1,260万円を積み立てることができます。
これを3%で積み立てていけば、約2,150万円になります。税金を考慮しても約1,916万円になります。
金融機関が提示する「借りられる金額」は審査上の上限であり、家計全体のバランスを考慮したものではありません。
ライフプランを踏まえた「返せる金額」で判断することが、住宅購入で後悔しないための基本です。
住宅ローンは見直しでも差が出る

住宅ローンを借りている人の中には、面倒くさいという理由で何百万円も損している人がいます。
特に金利水準が変化した時期に借り入れた方は、現在の金利環境との比較で借り換えや条件変更のメリットが生じる場合があります。
住宅ローンの見直しで確認したい主なポイント
- 現在の適用金利と市場金利の比較
- 残りの返済期間と借り換えコスト(手数料等)のバランス
- 変動金利を選んでいる場合の金利上昇シナリオの確認
- 団体信用生命保険(団信)の内容の見直し
住宅ローンの見直しは手続きが複雑なため、FPや金融機関のアドバイザーに相談することが有効です。
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まとめ|FPは判断するための提案をしてくれる
住宅ローンで失敗しないために
- 「借りられる額」ではなく「返せる額」で判断する
- 返済可能額は、教育費・老後資金・緊急予備資金も含めたライフプラン全体で算出する
FPに相談するメリット
- 住宅ローン以外の支出・将来のリスクも含めてアドバイスしてくれる
- キャッシュフロー表で将来の家計を数値で把握できる
- 独立系FPであれば中立的な立場からの提案が受けられる
住宅購入で失敗する人の多くは、「借りられる額」で判断しています。しかし本来は、「返せる額」と「将来の支出」を踏まえて判断するべきです。
FPは未来を予測する存在ではありませんが、判断するための材料と提案を提供してくれる専門家です。
住宅購入という大きな決断だからこそ、事前に専門家に相談することが後悔しない住宅購入への第一歩です。
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- 住宅ローンの返済可能額のシミュレーション
- キャッシュフロー表での将来確認
- 変動金利・固定金利の選択のご相談
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融機関・住宅ローン商品の利用を推奨・勧誘するものではありません。返済額はシミュレーションであり、実際は借入条件・金利によって異なります。本記事執筆時点(2026年4月)の情報です。

