住宅ローン金利が上昇局面へ|フラット35・変動金利の現状と老後資金のバランスを宅建士が解説

ファイナンシャルプランナー

2024年3月に日本銀行がマイナス金利政策を解除して以降、住宅ローン金利は上昇基調に転じました。

2026年4月時点では、フラット35が2.49%、変動金利の適用金利も約1%の水準となっており、長く続いた「超低金利時代」から大きく様変わりしています。

 

住宅ローンは何十年にもわたる長期の返済です。

金利の変化が返済総額に大きく影響することを理解した上で、現在の状況に合った計画を立てることが重要です。

 

この記事では、横浜で宅地建物取引士・マンション管理士の立場から、2026年現在の住宅ローン金利の状況・フラット35の特徴・自営業者向けの審査の違い・住宅ローンと老後資金のバランスについて解説します。

2026年現在の住宅ローン金利の状況

投資

2024年3月のマイナス金利政策解除以降、日本銀行は3回の追加利上げを行い、2026年4月時点の政策金利は約0.75%まで上昇しています。

この影響を受けて住宅ローン金利も変動・固定ともに上昇しています。

 

2026年4月時点の金利水準(目安)

ローンの種類 2016年頃 2026年4月
フラット35(頭金10%以上) 約1.25% 2.49%
変動金利(適用金利) 約0.5% 約1.0%

出典:住宅金融支援機構「フラット35」・各金融機関公表データ(2026年4月)

 

フラット35は現行制度となった2017年10月以降の最高水準となっています。

 

返済額への影響

住宅ローン4,000万円・35年返済で金利が変わると、月々の返済額はどう変わるかを試算しました。

金利 月々の返済額(目安)
1.0%(変動・現在の適用金利目安) 約113,000円
1.5% 約122,000円
2.0% 約131,000円
2.49%(フラット35・2026年4月) 約141,000円
3.0% 約152,000円

(注)元利均等返済・35年・借入4,000万円のシミュレーション。保証料等は含まない。

 

わずか1%の金利差でも、月々約1.4万円・35年間では約590万円の差になります。

 

金利が上昇局面だからこそ重要なこと

かつての低金利時代は「たくさん借りても返済しやすい」状況でしたが、現在は金利上昇局面です。

借りられる金額の上限まで借りるのではなく、将来の金利上昇も考慮した上で無理のない借入額を設定することがより重要になっています。

 

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フラット35の特徴と現在の金利水準

打ち合わせ

フラット35というのは、2004年に住宅金融支援機構が民間金融機関と提携して提供している全期間固定金利の住宅ローンです。

 

フラット35の最大の特徴

借入期間中、金利が変わりません。そのため、毎月の返済額も最後まで固定されます。

金利が上昇局面の現在、変動金利を選んだ場合は将来の金利上昇リスクを負います。

フラット35は現在の金利(2026年4月:2.49%)は高めですが、将来にわたって返済額が変わらないという安心感があります。

 

変動金利との選択

項目 変動金利 フラット35(固定)
現在の金利 約1.0% 2.49%
将来の金利変動 あり なし
現時点の返済額 低め 高め
返済計画の立てやすさ 難しい 立てやすい

どちらが有利かは今後の金利動向によって異なります。

一般的に、変動金利は現時点での返済額が低い一方で金利上昇リスクを負い、固定金利は返済計画を立てやすい反面、現時点での金利が高めです。

 

それぞれのメリット・デメリットを踏まえた上で、ご自身のライフプランに合った選択をすることが重要です。

 

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フラット35は自営業者にも利用しやすい

自営業者の人だと住宅ローンの借り入れが難しいといわれますが、フラット35は自営業者の人にとっても利用しやすい借り入れ先です。

民間の住宅ローンは自営業者や非正規社員という理由でやたらと審査が厳しくなるので、自営業者にとってフラット35は有力な借入先となります。

 

審査基準の違い

項目 民間住宅ローン(一例) フラット35
所得の見方 直近3期分の平均・最低所得で審査 直近1期分の所得で審査

 

自営業者は収入が安定しないことも多く、最低所得が審査の基準にされると借り入れられる金額も少なくなってしまい、最悪の場合は借りられないということも多いです。

対してフラット35は、直近1期分の所得を上げればいいだけなので、資金計画も立てやすいといえます。

 

フラット35は直近1期分の所得を基準とするため、資金計画が立てやすいというメリットがあります。

ただし、フラット35の審査でも年収・返済負担率・担保評価等は審査対象となります。

フラット35が自営業者に通りやすいというより、審査の基準が民間と異なるという点を理解しておくことが重要かもしれません。

 

住宅ローン審査で共通して見られる項目

金融機関によって審査基準は異なりますが、以下の項目は多くの金融機関で共通して審査対象となります。

  • 住宅ローンの完済時年齢
  • 健康状態(団体信用生命保険の加入審査)
  • 借入時の年齢
  • 担保評価(購入予定物件の評価)
  • 年収・返済負担率
  • 連帯保証
  • 勤続年数(自営業の場合は業歴)

 

また、不動産の売買契約を締結した後に住宅ローンの審査が通らないと、契約解除の問題が生じます。

住宅ローン特約(ローン条項)を契約に盛り込んでおくことで、審査が通らなかった場合に契約を解除できる仕組みを設けることが重要です。

 

住宅ローンと老後の資金のバランスを考える

住宅資金、教育資金、老後資金は人生の三大資金と呼ばれ、住宅の購入だけに目を奪われてしまうと、老後資金まで手が回らないケースも多いです。

 

不動産資産と現金の問題

日本人の資産の半数は不動産といわれるように、資産のほとんどが不動産という人は日本では多いです。

この結果、不動産という資産を保有していても、手元の現金が不足する状況が生じることがあります。

住宅ローンを返済しながら老後資金も準備するためには、現役時代からのバランスある資産形成が重要です。

 

住宅ローン返済と老後資金積立の両立

定年後に働かなければ、基本的には赤字になるのが一般的なので、退職後は老後資金を取り崩しながらの生活となります。

65歳以上の高齢者世帯が老後資金をいくら準備したかについては、平均で2,500万円だそうです。あくまでも平均なので、1億円の人がいる一方で、全く準備していない人も多いです。

 

全く準備していない夫婦だと状況の変化で生活が激変することもあります。

よくあるのが夫が自営業者で、妻が専業主婦だったり、年金の未納期間があるケースです。

あくまでも一例ですが、こういったケースで夫が死亡すると収入が激減することがあります。

実際、生活保護の受給世帯のほとんどは高齢者といわれています。

 

仮に老後資金を65歳の引退までに2000万円準備するのであれば、住宅ローンと老後資金の積み立てのバランスが重要になってきます。

老後資金の積立状況によっては、65歳を超えても働く必要があるケースもあるでしょうし、住宅ローンの完済時がいつかによっても変わります。

住宅ローンを満額まで借りてしまった場合は、老後資金の積み立てとの両立が難しくなることもあります。

 

まとめ

2026年現在の住宅ローン金利の状況

  • フラット35:2.49%(現行制度での最高水準・2026年4月)
  • 変動金利(適用金利):約1.0%
  • 2024年3月のマイナス金利政策解除以降、上昇基調が続く

 

フラット35の特徴

  • 全期間固定金利で返済額が変わらない
  • 自営業者は直近1期分の所得で審査(民間は3期分が多い)
  • 金利上昇局面では変動金利との差が縮まっている

 

住宅ローンと老後資金のバランス

  • 三大資金(住宅・教育・老後)のバランスが重要
  • 返済負担率は可処分所得の25%以内が目安
  • キャッシュフロー表で将来全体を確認する

 

住宅ローンは借りられる金額の上限まで借りるのではなく、将来の金利変動・老後資金・教育費を含めた家計全体で判断することが、後悔しない住宅購入につながります。

 

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  • 住宅ローンの返済シミュレーション
  • フラット35・変動金利の選択の考え方
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免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融機関・住宅ローン商品の利用を推奨・勧誘するものではありません。

金利データは本記事執筆時点(2026年4月)のものです。将来の金利を予測するものではありません。返済額はシミュレーションであり、実際は借入条件により異なります。

 

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