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歴史と自然が調和された横浜市中区の「元町公園」

投稿日:2019年5月8日 更新日:

元町の東側にある「元町公園」は、山手本通りにも接しているので、階段を上れば山手本通りに出ることができます。

公園内には、プールや弓道場がある他、ジェラールの水屋敷跡や山手80番館遺跡といった歴史的価値のある遺構もあります。

エリスマン邸や、ベーリック・ホールでは、無料で西洋式の建物を見学することができます。

横浜元町商店街

開国後の欧米各国の領事館は最初は神奈川宿周辺にありましたが、やがて横浜が発展するにつれて、各国の領事館も横浜に移りました。

横浜開港によって追い出された横浜村の住人が集まってできたのが元町といわれています。

元町は外国人の居留地が近かったことから、今まで日本にはなかった喫茶店や洋服屋、パン屋などが建ち並ぶ異国情緒あふれる商店街となりました。

 

1970年代には横浜トラディショナルファッション(ハマトラ)が元町から全国に広まり、元町はファッションの発信地でもありました。

 

現在では日本を訪れる外国人は増えましたが、今から20年前はそれほど多くはなく、横須賀以外では山手や元町でしか外国人を見かけませんでした。

 

元町公園

元町公園の元町側の入口を入って突き当りまで歩くと、左にジェラール水屋敷跡があります。

ジェラールは、明治の初め頃に日本で活動したフランス人実業家です。

ジェラールは西洋瓦やレンガの製造も行い、公園内ではジェラールに関する史跡が見られます。

元町公園の案内図を確認すると、元町側入り口から山手本通りに出るには、階段を上ることになります。

 

朝の7時くらいだとあまり人はいません。掃除をしている人だけでした。

 

階段の上から公園入口を見ています。元町商店街は近いのに昼間でも公園は静かです。

 

ジェラール水屋敷地下貯水槽(上部貯水槽)です。

下部貯水槽は、一度公園を出て住宅地を歩いた先にあります。

 

ジェラールの瓦とレンガについての案内です。日本の西洋瓦発祥の場所でもあります。

 

現在も夏になると利用されているプールがあります。

 

谷戸なので、階段も多いです。

 

階段の途中にジェラール瓦が展示されてました。想像していたのと違いました。

 

「元町公園はショッピングの街元町通りの奥、外人墓地の西隣に位置する公園で、昭和5年(1930)6月1日に公開されました。この付近は幕末の頃から外国人居留地で、外国人住宅や教会などの洋館がたくさんあった所です。明治の初め、この地でフランス人ジュラールは山あいから湧き出る天然水を利用し簡易水道をひき、それを外国船に飲料水として売ったり、西洋瓦やレンガを製造・販売していました。その跡が水屋敷として今も公園の中に残っています。園内はサクラ・シイ・カシ・イチョウなど緑豊かな樹林に囲まれ、起伏に富んだ散策路もあり、四季を通じて情緒のある公園となっています。また、50mプールは夏場にレジャープールとして利用されています。」

 

山手80番館遺跡

山手80番館は、マクガワン夫妻が暮らしていたといわれる住居です。

建物は明治末から大正の間に建てられたといわれてますが、関東大震災で崩壊してしまったそうです。

震災当時は3階建てのコンクリート造りで、建築面積は180㎡だったといいます。

鉄筋補強レンガだったそうなので、関東大震災が相当大きかったことが分かります。

 

エリスマン邸

山手本通り側に建っている洋館がエリスマン邸です。

 

奥の建物がエリスマン邸です。

山手本通り入口から見たエリスマン邸

 

「エリスマン邸は「現代建築の父」と言われるアントニン・レーモンドの設計で、大正15年(1926)に建てられた建築史上極めて価値の高い洋館です。平成2年、元町公園内に移築・復元されました。

1階は大正時代の洋館の部屋のようすを復元し紹介しています。暖炉のある応接室、テーブルのある居間兼食堂庭を眺めるサンルームがあります。2階では横浜山手の歴史やこの地区にある洋館の紹介をしています。写真、図面など洋館に関する資料を展示しています。」

 

べーリックホール

元町公園の隣には、ベーリックホールと呼ばれる建物があります。

元はイギリス商人の邸宅として建てられたそうです。

 

開館時間は、9時30分から17時までで、入場は無料です。

第2水曜日が休館日になっています。

 

元町公園へのアクセスデータ

元町公園所在地 横浜市中区元町1-77-4
電車 みなとみらい線「元町・中華街駅」から徒歩8分
バス JR根岸線「桜木町駅」から神奈川中央交通バス11系統「元町公園前」バス停下車

 

 

 

元町公園周辺のおすすめスポット

元町公園の周辺には、他にもおすすめスポットがあります。

 

フランス領事館があった場所は、フランス山と呼ばれるようになりました。フランス領事館に続く坂は谷戸坂と呼ばれています。

みなとみらい線の元町・中華街駅から谷戸坂を上れば港の見える丘公園に着きます。

 

山手資料館・外人墓地

山手資料館は、横浜市指定の魅力的なグリーン色をした歴史建造物です。

 

道路を挟んで反対側に外国人墓地があります。

1854年にバート・ウィリアムという水兵が、転落死した際に海の見えるところに墓地を設置してほしいと言い残したことが外国人墓地の始まりといわれてます。

 

岩崎博物館(ゲーテ座)

山手本通り沿いにかつてあったとされるゲーテ座の跡地には、岩崎博物館というファッションの博物館があります。

 

写真が現在、岩崎博物館となっている建物ですが、以前は日本最初の西洋劇場ゲーテ座がありました。

ゲーテ座は、明治3年(1870)に始まったそうですが、今は建物しか見ることができません。

 

岩崎博物館の先にあるのが港の見える丘公園です。

 

港の見える丘公園

港の見える丘公園には、旧フランス領事館遺構、バラ園、イギリス館、大佛次郎記念館、神奈川近代文学館などの施設があります。

 

展望台からは大さん橋や横浜ベイブリッジ、横浜マリンタワーが望めます。

港の見える丘公園は夜景も有名で、デートスポットとしても人気の公園です。

横浜のデートスポット「港の見える丘公園」からの眺め

「港の見える丘公園」は、横浜山手の小高い丘にある公園で、展望台からは横浜ベイブリッジを望むことができます。 この辺りは、元は幕末にイギリス軍やフランス軍が駐留した場所であり、フランス山の由来はここに領 ...

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アメリカ山公園

戦後にアメリカ軍に接収されましたが、2012年に一般に全面開園しました。

公園は、元町・中華街駅に直結しています。

公園からはマリンタワーが見えます。

 

山手公園

日本で最初の洋式公園が山手公園と言われています。

また、山手公園は日本におけるテニス発祥の地ともいわれており、テニスウェアやテニスの歴史を展示した資料館もあります。

大通りから少し入った場所にあるので、最初は少し迷うかもしれません。

山手公園は日本最初の洋式公園だった

横浜市中区にある「山手公園」は、日本で最初の洋式公園といわれています。 幕末の日本では、攘夷運動が盛んだったため、外国人が安全に散策できる場所を幕府に要望したことで建設されたのが始まりです。 &nbs ...

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まとめ

・元町公園にはフランス人実業家ジェラールの水屋敷跡とジェラール瓦の史跡がある。

・公園内には、小さなプールと弓道場がある。

・元町公園の敷地内にある山手80番館遺跡、エリスマン邸、べーリック・ホールは横浜市認定の歴史的建造物になっている。

 

  • この記事を書いた人

侍従川

横浜で不動産仲介業とァイナンシャルプランナーをしています。

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